僕にとって仕事は天職でした。
決して楽しいばかりではありませんでしたが、自分がこの仕事をするために生まれてきたと思えるような、そんな宿命を感じられるものでした。
だからこそ大変なこともさほど苦労と思わず仕事に打ち込めたのだと思います。
今回は天職について書きたいと思います。
天職の定義
天職の定義として、「お金を得られなくてもやりたいと思えるほどやりがいがあり、自分がそれを全うしなければいけないという宿命を感じる仕事」と定義しました。
会社や仕事が好きだという理由として、よく言われるのは、職場環境が良いとか、新しいスキルを覚えたり自分の成長を感じるといったことが挙げられます。
ですが天職は、そういった楽しさや成長につながるやりがいという自己軸のうえで、どこか「自分がやらなければいけない宿命や使命」みたいなものが含まれることがポイントだと思っています。
僕にとっての天職
子供のころから海外生活をした経験もあり、なんらかの国際的な仕事をしたいという願望ががありました。
就活では、英語が使えるとか、海外に行けるとか、浅はかな理由でまずは国際的に有名な企業ばかり訪問しました。ですがどこかピンとこなかったのです。
大学のOBとあっても、そのOBが歩んだレールの上を後輩の自分が歩むという規定路線が、直感的に、楽しいとは思えなかったのです
できれば自分が国際事業を新しく切り開くパイオニアとして仕事をしたい、という思いで逆張りとなりましたが、「いま国際化されている会社」ではなく「これから国際化をするであろう会社」に就職しました。
たまたま、勤めた会社が数十年の間に国際事業で急成長し、社会に少なからず影響を与える立ち位置になりました。
それとシンクロする形で自分が仕事をしてこれたのが「ラッキー」なことです。
天職はどこにあるか
ときどき天職に巡り合うために次々と転職をする人もみかけます。
天職はどこかに存在し、それを探し当てるのが人生だ、といったスタンスです。
僕が仕事を天職だと感じるまでに20年かかりましたが、その年月は、天職の仕事を探すためというより仕事が天職に成熟するために必要だった時間だと思います。
自分が好きなジャンルで仕事をしたので、辛くても頑張ってスキルをつけて、自然に仕事がおもしろいと感じるようになりました。
やらされている仕事ではなく、こうやりたいという仕事に対する思いをもってやれました。
自分が得意なことを活かしながら、熱意をもってやっていくと、それがうまくいったり、誰かの役にたったり、応援者も出てきます。
時間とともに「これが天職だ!」と感じるようなったのです。
そんな経験から、天職を成立させる条件があると思いました。
天職を創る3つの条件
天職となるためには3つの条件が同時に揃う必要があります。
①好きでやりたいこと(WILL)であり
②上手にできること(CAN)であり
③自分がやらないといけないこと(MUST)それぞれ、①<②<③ の順番に時間がかかります。
好きでやりたいこと(WILL)を見つけることは比較的簡単かもしれません。ですが上手にできる(CAN)にはスキルが必要で、そのためには時間が必要です。いくら好きでやりたいことが上手にできても、「この仕事が社会から求められて、それを自分がやらないといけない、やるために生まれてきた」(MUST)という必要性のある宿命を感じるには、また別次元の「運」と「こつ」が必要です。
運とは、そういった仕事が社会の成長や変化に必要で需要があることです。
残念なことですが、世の中にはAIによって不必要となる仕事も出てくると思います。こういったなかで世の中で必要となり続け、そして成長し続ける需要の高い仕事に出会うか否かは、運もあるかと思います。
また「コツ」も必要です。
人によっては成功体験であったり貢献体験(人が喜ぶ姿とか等)であったり、どこか達観することなしに自分がやらねば(MUST)とは思えてきません。
自分の魂が震えるような思いをするのが何かを理解し、そうした経験を積めるような仕事をすることがコツといえます。
終わりに
「天職」は見つけるものではなくて創るものだと思います。
最悪、自分が選んだ道が違っていて、途中で転職なりで軌道修正することも可能です。
天職を創る努力がいつか熟して「天職」になるようなものかもしれません。
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