アーリーリタイアをすると「自分の好きに生きれて羨ましい」と言われます。
そんな時の「好きに生きる」は、人によって意味合いが随分と違うということがわかってきました。
ある人は「仕事も苦労もない=好きに生きている」という意味ですが、僕は「自分が楽しめることをやる=好きに生きている」という具合です。
そこには「苦労の有無」と「楽しさの有無」の、異なる軸が混同されてます。
そんな「好きに生きる」という曖昧な言い回しをわかりやすくしたいと思い、今回、ポジショニングマップを作ってみました。
好きに生きるの4象限
この「楽vs苦労」を縦軸に、「楽しいvs楽しくない」を横軸として、4つの象限を作ります。
それを第1象限から①楽だけど楽しくない(暇つぶし)、②苦労し楽しくない(苦行)、③楽で楽しい(癒し)、④苦労しても楽しい(達成感)、と分けてみました。
苦労には、自分で選択の余地がない苦労(生まれながらに背負う苦労や不運に遭遇して避けようのない苦労)というよりも、自分で選択できる苦労です。
目標達成に向けて頑張る苦労は「努力」とも言い換えられますが、それが楽しくなければ単なる「苦行」ですし、楽しんでやれると「達成感」となります。
そうした苦労や苦痛の反対側には「安楽」とか「楽(ラク)」というものがあります。
その縦軸(上下)で大事なことは、決して体や心を壊してしまう無茶なことをしないことです。危険領域(デンジャラスゾーン)に踏み込んではいけません。
目標の達成に向けて過剰な努力をして、結果過労で倒れることもデンジャラスゾーンに含まれます。
「仕事も苦労もない日々でいいね」という人の世界観
さて、アーリーリタイアをした僕に「仕事も苦労もない日々でいいね」と言う人は、仕事が大変で苦痛な日々を送っている第2象限(苦行)にいます。
自分のいる場所以外はすべて「隣の芝生は青く見える」という状態ですし、仕事をしていないリタイア状態は羨ましいということです。
そこで「もし宝くじで大金を得たら、仕事も辞めて、どう好きに生きるの?」と聞くと「いろいろな贅沢三昧をして楽しく日々を過ごす」と言います。
僕の感じた違和感は、
①お金を得て仕事を辞めてたとしても、苦痛がなくなるだけで、急に何か楽しいことが見つわるわけではない。第2象限→第1象限に行くだけなので、苦痛はないが暇な日々だけになってしまう。
②そんな暇な日々を楽しくしようと、お金をつぎ込んんで癒しを得ても、お金で贅沢を買っているだけ。ささやかな癒しだってあるのにお金で癒しを買い続けいるだけでは、いずれ資産は尽きてしまう。
ということです。
自分の「こう在りたい」の価値観を明確にする
この4象限のどこに自分を置きたいか、その選択には正誤がありません。
「贅沢し放題が良い」というのであれば、それも人生の選択肢です。
大事なのは、こうした全体の構造も理解し、自分が大切にしたい領域を見つけることです。
そして経済的に破綻することなく、心や体を病むことなく、健全に過ごせることです。
ちなみに僕が選ぶ居場所は、右側半分で「楽しいことを全部する」です。
つまり第3象限(③癒し)と第4象限(④達成感)です。
終わりに
よく「好きに生きる」という言葉を耳にしますが、自分なりの「好きに生きる」が何かをはっきりさせることが大事です。
とりあえずポジションマップとして図式化してみましたが、ほかにも何か発見することにつながるツールとして役立てば幸いです。
0 件のコメント:
コメントを投稿