これまでの人生で「上手な倹約」で得た金額は資産の5%程度です。
*倹約分は全額投資に回すので金融資産の7~8%換算には膨らみました。
上手な倹約とは、人生での大きな買い物(不動産、車、家電製品など)で上手に価格交渉し割引を手に入れることです。
こうした交渉術は人生で幾度となく使います。
小さな節約を重ねる努力に比べると、大きな買い物で上手な交渉するだけで、より簡単により大きな手残りが生まれます。
今回、中古車を例に、「下手な値引交渉」と「上手な値引交渉」を紹介します。
値引交渉が下手な人の交渉
まずは雰囲気をつかむためにやりとりを書いてみます。
買い手「この車は幾らまで下がりますか?」
店員「申し訳ございませんが表示価格には車検も含まれていて値引きは致しかねます。」
買い手「バンパーに傷もあるし、人気がない色だから安くできるでしょ?」
このように、いきなり値段から入っても、本当に買ってくれるかわからない人に割引を提示する可能性は高くありません。
また、商品にケチをつける値引き方法は、店員さんにとっても気持ち良くありません。嫌なお客様だな~と思われてしまいます。
値引交渉が上手な人の交渉
買い手「この車、ネットでみていたより色もいいしスタイルもカッコよくてびっくりしました。購入を前提にいろいろ伺いたいことがあります。」
店員「(商品を褒めてくれて嬉しい気持ちになり)ありがとうございます。この車は低走行ですしワンオーナーで状態もとても良いですよ。」
買い手「今日契約をしても良いと思っています。さっきまで別の販売店で同年式の違う色の車種を見ました。その1つで決めようと思っていたのですが、こちらの車に出会い心が動いています。ちなみにその販売店はxxx万円で同じ年式で、走行距離はxxkm少ないです。
店員「(これだけ気に入ってくれているなら今日、契約いただけるかも)そのお値段は確かにお買い得ですが、うちはアフタサービスが充実して・・・・。」
買い手「はい、御社にも魅力を感じます。でも率直にいえば、僕は〇〇〇万円であれば、これを即決で買いたいと思っています。この車のxxxとかxxxとか、うっとりする良さです。この車を大切に乗ってみたいです。」店員「(〇〇〇万円なら上の許可を得られるかもしれないから頑張ってみよう・・・)でしたら一度、上司に値引きを掛け合うので少々お待ちください。」
いかがでしょうか?
交渉の流れも違えば、交渉のアプローチも違いますが、営業マンとしては「気持ちよく協力したい」と思う度合いの差も歴然です。
上手な交渉のポイント
価格交渉を上手にするポイントは、商材に限らず、こういった点に集約されます。
①値段から入らず、商品の良さを褒めるところから入る
営業マンだって人間です。ましては車の販売をする人は車好きが多いものです。
そんな彼らに、売り物としても愛着のある車たちをけなすのと褒めるのでは、やはり親身になって動いてくれる度合いが違います。
自分と営業マンが、「買い手vs売り手」ではなく「買い手vs助っ人(買い手の利害を叶える人)」という構図になることがポイントなのです。
交渉で「ケチをつけて値段を下げる」というのは決してプラスにはなりません。。
2. 契約の意思を示す
営業マンを味方にして上司の値引き承認を得るように動いてもらうにも、買い手として「契約の意思がある」を示すことで、大きな差がでます。
買ってくれる見込の度合いが大きければ大きいほど、営業マンも時間とエネルギーを割いて助けてくれます。
契約の意思を示すにも、他店をまわってみた見積額や感想(販売店の良いところなど)を率直に誠実に言うことで、本気度も伝われば、相手も同じように自分に対して誠実に対処しようという気を起させることができます。
3.「目標値までいけば買う」と約束する
営業マンが本気で動いてくれるにしても、どこまで価格を下げれば買ってくれるのかがわからないと、大きい値引額を出してはくれません。
営業マンにとっても明確な目標値があると、その上司を説得して割引額を引き出しやすくなります。
なのではっきり「僕としては〇〇〇万円ならば即決します。ここにハンコがあります。すぐに押しますよ。」と実物を見せてスタンバイするのです。
そうすれば営業マンが上司に「〇〇〇万円まで下げれば契約すると言ってハンコを置いてます」と伝えれば、いくら直接顧客と対面していない上司にも、その口約束ではない本気度がしっかり伝わります。
自分の契約希望価格を出せば、それが販売店が出せる限界価格をさらに下回っていたとしても、状況次第ではその値段なり、とにかく出せるギリギリ価格まで下げてくれます。
とはいえ、たいがい上司も「いったん△△△万のラインで交渉してみろ」と言うはずです。
営業マンは「がんばりましたが、これが精いっぱいです」と席に戻ってくるでしょう。
そしたら最後は営業マンを口説き落とすのです。
「〇〇〇万円とならないなら、本望ではないが別の代理店で買います。でも僕は個人的にもあなたから買いたいです」と、いろいろ営業マンのどこが気に入ったかを話すのです。
「もう一度、上司に相談して貰えませんか?ダメならば諦めます。ですが取引できれば、その車を将来、買い替える時も含めて末永く付き合いをさせてください。」とボールを渡すのです。
営業マンもあと1回のラストチャンスを逃したくなく、どうしてもあなたをお客様にしたいと思うはずです。上司に対して「このお客様と取引したほうが良い。今回は特別に〇〇〇万円で出させてください。出ないと決裂します」と彼なりの方法で上手く上司を説得するでしょう。
終わりに
価格交渉のスキルを持っていれば、人生トータルでは相当のお金が残ることになります。
ビジネスで1つの資格を取って給与が上がるのと一緒です。値引き交渉のスキルは、人生トータルでもたらす貯蓄効果も大きく、スキルとして取得すべき価値は極めて高いです。
値引き交渉力という倹約力を身につけ、人生で資産形成を進めることの大事さに、ぜひ目を向けてはいかがでしょうか?
なお、同じように人間関係をスムースにしたり、強引か勧誘電話を断るなど、お断りのスキルについてはこちらに記事をアップしています。
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