結婚すると幸せになれる、というのが幻想だと世の中は気が付きだしています。
一番強い生き方は、そんな幻想を幻想と受け入れ、結婚前に知るべきことを知ることで、それが人生処世術として最強だと、離婚して経済的自由を謳歌する僕は最近特に思います。
何しろ結婚は株式投資等とはちがって意思決定も評価も「数字」のない世界で判断します。
さらにそれはリスクの大きい(振れ幅の大きい)商品です。
幸せの度合いをランキングすると(あくまで個人的意見ですが)、
①家庭に満足している既婚夫婦>②独身生活を楽しむ独身>③幸せが足りない独身>④辛い結婚生活中・離婚で人生狂った人、
と思えます。
独身は全て自己責任と割り切れるので②か③の位置になりますが、何かを期待し結婚して上手くいけば最高(①)ですが、失敗は損失大(④)と、結婚はリスク(振れ幅が大きい)が大きいのです。
僕は離婚をした身ゆえいわゆる④ではありましたが(スムースに良い離婚でしたが)、そこから③を経て、FIREをした今は②まで人生リカバーしている感じです。
夫婦の生涯の幸福度変化-U型曲線
これは欧米の調査研究から生まれた、夫婦が共に過ごす一生涯での幸福度の変化を表したチャートです。
その形状がU型の曲線になることから、幸せのU型曲線(The U-Shaped Happiness Curve)と呼ばれます。
なお、欧米版と日本の生活には違いがあるので、チャートに書いているイベントは夫婦仲のとても良い僕の先輩のパターンをもとに絵にしてみました。
幸せのU型曲線に見る特徴
日本で調査された「世代別の夫婦仲の幸福度」というある調査結果の各年代別幸せ度ともリンクしています。
特徴としては、
・結婚が若年期の幸せのピークである
・出産から育児、そして仕事上のキャリアや子育てなどで夫婦の行き違いが顕著に
・子供の成長とともに経済的な負担が大きくなり夫婦間のもめごとになる
・仕事上の変化や、更年期障害などで、40代から50代は夫婦最大の危機
・それ以降、子供が社会人となって夫婦二人きりになり、お互いの関係が良くなる
・そして社会人となった子供が成長するごとに関係は良くなる
というものです。
幸せのU型曲線から読み取れること
人生の出来事と幸福度の相関は、個々人で異なるとしても、一般にはこうしたUカーブを描くというのは人生を振り返っても納得できる部分があります。
先輩の場合は、もともと夫婦で価値観をしっかりとすり合わせしていたので、Uカーブの底辺でも(そもそもこんなに谷底が深くはないとのことですが)離婚をせずにやってこれたと言っています。
また、夫婦の危機があっても、子供がいることで夫婦を継続していく力にもなったそうです。
別の夫婦では、この底辺まで行ってしまってからもお互いに溝を埋めることもできず、かといって諸事情で離婚もできず、仲の悪い状態を続けている方もいます。
欧米の場合、夫婦でいる意味がなければすぐに離婚することも多いので、良好な関係の夫婦は結果的にU型曲線になっているだけだともいえます。
結婚の先にある景観を結婚前に想像する大事さ
世の中、何事も「経験しないとわからない」といわれます。
結婚はその1つです。
いくら恋人とデートしてお互いの嗜好はわかっても、同棲をして共同生活のリズムがわかっても、結婚は、子供が生まれたり、相手の家族親戚との付き合いができたりと、けた違いにお互いの世界が交わり、広がっていきます。
それゆえ人生の「想定外」が多くでるので、こうしたU字曲線のことを理解し、結婚したら生涯のライフイベントでどのような苦労があるか、そんな想像力を持つことが大事だと思いますす。
少し具体例を話します。
若い人にとってのチャート
ちょうど赤く囲んだ部分を切り取ったのが、若い人にとっての目線です。
すると結婚前の若い人は、チャートの通り、上り坂の手前にいる幸せの成長期です。
きっと「このままずっと上り坂がある」とさえ思います。
少なくても、僕が20代後半の時は、この赤い囲みのなかまでしか視界が届いていない状態でした。
結婚式で年配者から「結婚生活には山あり谷あり」とスピーチされても、その谷の先に崖があるなんてフレーズは出てきません。
崖があるから結婚は大変だということではなく、崖があるからこそ、
結婚をすればいずれ育児や仕事上の悩みに直面する時がくる。結婚当初の幸せな感覚はいずれ減る。それは自然で夫婦が協力して突破すればよい
という想像と発想を持てれば、このU字曲線からの学びとなります。
僕の離婚理由
そんな夫婦生活の話題になってしまったのですが、失敗した僕の理由も話します。
結婚したら子供を産んでもらって2人で育てる人生を歩みたかったので、そんな「きちんと育児をしたり家庭を守れる人」が、今からすると古い考え方ですが、望んでいました。
僕も子育て育児など協力したのですが、元妻は本当にできた人で、しっかりと子育てや育児をしてくれました。
家庭としては順調だったし、育児や家の事をきちんとできるベストな相手だったと思います。
ただ子供が大きくなり「家庭」という責任や役割をだんだんと果たし終えると、「夫婦二人の生活をどう過ごすか」って真剣に考えだします。
生活や趣味など、家の内と外、社交と非社交、旅行好きとじっとしていたい、など真逆な感性と人生観の二人だったので、二人の時間を居心地よく過ごすのは大変で、お互いがストレスになるというのはわかっていました。
どちらが悪いというものではなく、やりたいこと、ありたい状態が違うという、価値観や人生観の違いです。
結婚前は視野が狭かったのもあります。
「家庭を持つ」という願望で子供が育ったあとこのことは視野に入っていませんでした。
なので僕はせいぜいこの曲線の底あたりまでのことしか考えておらず、底までを一緒に過ごせるパートナーとしか相手を見ていませんでした。
もしこのU字曲線を結婚前に見ていれば「底を打ってからこそ夫婦2人の人生が上昇していく」と気が付けたと思います。
終わりに
結婚前にこのチャートをみていたとしても、それでも結婚はしていたと思います。
やはり20代は「頑張れば(感性が違っても)どうにかなる」と、どこか無謀な自信があります。
それがどれだけ難しいことかは時が経つとわかるのですけどね。
いま僕は独身なので、夫婦生活で得られる幸せというものは手に入れていませんが、そんな自分が「独身で残念だ」とも思いません。
日常の些細なことから、幸せも得られるようにしていますし、またそれは大きいです。
→その記事が、「日常の幸せを10個即答できれば、お金持ちになる夢を叶え易いと思う理由」です。