お金を貯蓄するうえで貯蓄率が大事だというのは定説です。
貯蓄率とは、額面から税金等を引いたあとの実質上の手どり額(可処分所得)に占める貯蓄の割合です。
手取りの年収が1000万円でも1000万円で生活をしていれば貯蓄率は0%で貯蓄できません。年収300万円でも200万円で生活をできれば貯蓄率は33%(100万÷300万)となります。
ということで「貯蓄率を高めよ!FIREは貯蓄率なり!」というのは事実であり定説です。
ですがそれ以上に大事なことがあると実感しています。
それは、貯蓄の「目標」と「目的」を持つことです。
貯蓄における目標と目的の違い
目標と目的を混乱している方も多いと思うので、まずは違いについてお話します。
貯蓄目標とは
目標とは「目指すべき標」と書く通り、貯蓄における目標は、例えば「65歳で2000万円」といった数字目標になります。
目標には最終目標であったり途中の段階的目標を設定したりします。
僕の場合はかれこれ40代から「60歳での最終的な貯蓄目標額」、そして最終目標に対する「毎年末時点の段階的目標」を設定していました。
毎年末、目標に到達したか否かがわかるようになっていますし、月々の進捗もわかります。
こうするとお金は溜まりやすくなります。
達成度が悪ければそれに応じて「引き締め」をしますし、予定以上の貯まっていれば、なるべくお金を有意義に使おうとします。
貯蓄の目的とは
では、目的とは何でしょうか?
目標が数字的ゴールであるのに対して、目的とは「なぜ?」に該当するものです。
例えば「65歳で2000万円を貯める」という目標に対して、なぜ?への回答は「老後の不安を無くす」かもしれません。
あるいは「50歳で5000万円を貯める」という目標に対して、目的は「アーリーリタイアする」もありえるでしょう。
目的はさまざまなレベルでの設定があるので、「田舎に移住して生活する」でも「セミリタイアをしてxxを起業する」でも構いません。
目標と目的を持つとなぜ貯蓄が進むのか?
自分自身の貯蓄推移を振り返って思うのは、こうした「目的が明確になればなるほど貯蓄がしっかりと進む」ということです。
もちろん、貯蓄額は、その年の投資運用の成績に左右されるので、結果は「ミズモノ」ではあります。
ですが「目的を持つこと」で貯蓄目標への動機付けが高まり、無駄な出費を見直したり、有意義に使えない場合に反省したりと、経済観念が高まります。
単に貯蓄率35%といったテクニカルに数字を追っかけるのではなく「目標と目的を持つこと」によって、その貯蓄の意味も意義もはっきりとしてきます。
こうした記事をお読み頂く方は、きっと少なからず目標や目的を持った方だとは思います。
目的とはそもそも「なぜ」についての回答です。
貯蓄の目的を定めることも「どう生きるか」という目的(人生観)を体現したものになります。
これは仕事についても同じです。
「なぜ仕事をするか」ということを明確にすることで仕事の動機付けにもつながります。
良くも悪くも、人間は欲深い生き物なので、その欲をはっきりと形にするのが人間らしい生き方なのだと思います。
自分を振り返ると
こう考えながら、ふと、2つのことが気になっています。
「アーリーリタイアをして貯蓄を取り崩す日々のなかで、一体、目標や目的は何だっけ?」ということ。
そして、世の中には例えば「山があるから登るのだ」というような、説明不能な目的で突き動かされることもあるので、それはなぜだろう?というものです。
この点はまた考えてみます・・。
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