日々の生活で物価上昇を肌で感じることが多くなりました。
原材料の輸入コストや輸送コストの増大から、円安などの経済情勢も逆風です。
そして日本のインフレ率も約30年振りに前年比2%です。
たとえ2%でも、この物価上昇率が長期間続くと現在の資産が大きく目減りします。
例えば、10,000円で買えるものが1年後に10,200円に値上がりし、5年後には11,040円、10年後には12,190円になります。
つまり、仮にいま1億円があったとして、それを放置していると、インフレ2%でモノの値段が高くなる分、10年経過で8200万円に、20年経過で6700万円を切る価値に目減りします。
ということで、今回はインフレ社会における資産防衛について考えます。
10年後、20年後のFIREを目指すときの目標額
老後2000万円問題がありました。
もし、10年後やら20年後にFIREするために2000万円の貯蓄をめざしていても、インフラ2%が続くとしたら、10年後には2438万円、20年後には2973万円が必要になってしまうので、ゴールポストはどんどん先に逃げてしまいます。
リタイアの目標額もそうですが、FIREした人は、リタイア時点の資産をいかに防衛するかも同じ課題がつきまといます。
インフラ率を超えるだけの投資利回りがなければいけません。
インフレによる影響度を比率で覚える
ということで、まずはインフレ2%の場合で価格上昇と資産低減の比率を頭にいれましょう。
価格上昇は、10年後は121.9%、20年後は148.6%、30年後は181.1%のようになります。
現在の資産価値の減少は、10年後は82.0%、20年後は67.3%、30年後は55.2%と目減りしていってしまいます。
自分のリタイア資産を守る方法
こうした資産価値の減少は、現預金・保険など金利が殆どつかない金融資産全般に当てはまります。
前回の総資産の定点観測のなかで、「安全資産の比率が多い」(57%)ということを問題意識として感じたのは、こうしたインフレ懸念によるものです。
終わりに(インフレ時のFIREは慎重に)
なお、いまも現役であれば、インフレに応じて給与も上がっていくかもしれません。それゆえ、目標資産が貯まったからとあせってFIREせずに、インフレを含めた資産を持つまで貯蓄するなり、インフレ動向を見極めながら判断することも視野にいれるのが良いと思いました。
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