先日、新たに「外貨建ての社債」を購入し、いまの資産配分(アセットアロケーション)を概ね「理想形」にしました。
かねてから、2つほど問題意識を感じていて、①資産における日本円の比率が高いこと、②資産における現預金の比率が高いこと、をどうにかしたいと思っていました。
その対応策として、今回、ドル建ての社債を購入したものです。
今後20年の社会動向のリスク(円安やインフレ)を踏まえると、アーリーリタイア後の運用戦略として「防衛的な資産運用にシフトしながらグローバルに通貨分散させる」という資産配分を兼ねてから取り組んでいました。
今回の投資で、資産配分が以下の通り、自分にとっては理想形となりました。
資産配分(アセットアロケーション)
円建債券・年金共済等の積立額 20%
外貨預金 14%
株式(国内外)7%
外国不動産 16%
資産配分の理想形とは
グローバル分散
グローバル分散とは、自分にとって理想的な通貨にて保有することです。
防衛的というのは、全体に占める高いリスクの運用をやや控えめにして、元本保証やそれに近い資産比率を多く持つということです。
それゆえ、必ずしも高いリターンは期待できません。
ですが、アーリーリタイア生活において、日常的には「市場経済の変化で資産増減にドキドキしたり、がっかりする」といったこともなく、心理的には「お金に精神を支配されず、自分の興味関心のあることに集中する」ということや、社会的には円建オンリーのリスクなども踏まえての対処です。
通貨別の構成比
通貨別の構成比具体的には、通貨ベースでみたときの配分として(5:3:2)を目指していました。これは(円資産;5、先進国外貨建て資産;3,新興国通貨建て資産;2)というものです。
先進国外貨とはドル、ポンド、ユーロで、新興国通貨としては、偏っているのですが、タイバーツとしています。
僕の資産運用は、あまり、ひと様にとって参考になるようなものではなく、あくまでも自身にとってのライフスタイルに応じた「最適化」をかけたものです。
というのは、一時的な移住や旅行など自分にとって関連のある外貨を持っていて、運用後に日本円に戻さなくても、現地で消費するような出口も考えてのことです。
つまりは自分なりにリスクヘッジし易いといった理由です。
こちらの記事を書いています。
【アーリーリタイア1年後の資産状況】エリア/通貨別の分散投資を進める嬉しく悲しい理由
資産の種別配分(アセットアロケーション)
また、種別としては、低リスク円(50%)、低リスク外貨(25%)、高リスク商品(25%)といった配分です。
具体的には、円ベースでの低リスク資産(年金の積立等も含む)が全体の50%で、残りを外貨による低リスク資産(外貨建て個人年金や少し高めの外貨定期預金など)の25%と、高リスクとして紙屑や消失するかもしれない外国不動産や株式などが残り25%です。
こうした通貨別構成になるよう、円建ての現預金で持っている一部を先進国通貨(ドル)に移したのが、「外貨建ての社債」を購入することでした。
円預金を寝かしていた焦燥感
この円預金(現金ポジション)は数年前から持っていて、コロナ禍での株式市場なり不動産なりの混乱なりで「潮目が変わる」というタイミングで投資しようと待っていました。
結果的に、思ったほどの市場混乱もなく(僕の基準のなかでは)、投資のタイミングをずっと逸していました。
そこで去年のアーリーリタイアと共に、リスクの高い外国不動産投資は、リタイアでできた自由時間を使って「現物を見て回りながら投資する」をしました。
趣味の旅行と、将来計画にあるプチ移住に適した場所候補かを見極める目的でした。
現実に、その買いタイミングが良かったかどうかは、まだこれから結果が出ますが、仮説としては「向こう5~7年で、ポストコロナで抑えられていた観光やレジャー消費が再燃するだろう」と、まあ、当たり前と言えば当たり前の想定での動きです。
ただ、欧米や東アジアは政情のリスクもありうるので、少し落ち着いている東南アジアでの不動産投資に回しました。
残りの円預金で資産配分を完了させる
そして今回、外貨比率を目標としつつ、先般の東南アジアの不動産投資におけるリスクの高さを相殺するために、円預金を「外貨建て社債」という先進国外貨で、社債のなかでもやや安全性の高いものを採用した次第です。
全体としては、それでも50%が円建の低リスクな運用なので、「かなり防衛的な資産運用」とはなっています。
今後の予定
いまのアーリーリタイア生活では、市場のアップダウンに精神状態が引っ張られたり、あるいは日々の資産運用に時間をかけることがないよう配慮しています。
とはいえ、投資と無縁な生活も刺激が少ないので、円預金(構成比27%)はさらに投資余力を明らかにして、おもしろいことに投資するなどを検討しようと思っています。
その分析が次のステップです。
終わりに
そもそも投資や資産運用に「正解」があるとは思いません。
僕のアプローチも自分自身の価値観や人生設計に基づいた俗人的なものですので、「これが正しい」と案内してはおりません。
なお、こうした理想的な資産配分をもとに逆引きでアプローチするのは50代になってからで、特にこの数年のことです。
40代までは「投資余力ができるごとに思い付きで投資」をしていました。
それゆえ、売り買いも今よりハイペースでしたし、それこそ2012年は株を大量買いし2019年頃までにほとんど利確させたり、2007~2015年は不動産投資を進めるなどの「都度勝負」なやり方でした。
さて、将来、円高になったり東南アジアの不動産も消失したら僕の痛手は大きいのですが、それでも、先行きが見えない時代ゆえ今は「分散しておこう」と判断した次第です。
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