「婚姻中xFIRE=離婚増加」を予期させる悲壮な僕のシュミレーション結果

2023-05-21

経済的自由・FIRE

t f B! P L

「もし僕が離婚をしていなければ、いまの4つの自由(経済的自由、精神的自由、時間的自由、地理的自由)がどうなったか」をシュミレーションしてみました。

すると悲しいことに、いまある「自由」の有り様は、大きくデグレードしていたと容易に想像できます。

夫婦の価値観の一致・不一致がFIREに多大な影響をすると痛感しました。

今回は「もし僕が離婚をしていなかったらFIREで得た自由がどうなったか?」を各自由ごとに綴ります。

経済的自由の行方

経済的自由だけは、離婚をしない方がポジティブ(資産がより大きかった)と思います。

理由は3つあって、

①財産分与をしなくて済んだ、

②養育費の手残り分が増えていた(僕の養育費の支払額より実際の子供の教育費や生活費は少ない)

③元妻の節約力で資産を増やせていた、

となっていたでしょう。

個々に見ていきます。

財産分与の影響

離婚では「婚姻期間中に作った財産」を対象に基本、夫婦が半々で分けます。

僕の婚姻期間が20年と長かったので、離婚時の蓄財の8割は共有財産扱いで分与する対象でした。

しかも、当事者同士の協議離婚とはいえ、僕の「退職金」や「終身年金」などの資産も隠さず、離婚時点での積立額できちんと申し出て分与しました。

そんな誠実さは気を付けて対処したおかげで、いま、子供たちには後ろめたさもなく堂々と会えていますし、良い関係があることは「お金では買えない財産だ」と感謝しています。

でも本当、経済的自由の達成尺度からみたら、もう一乗せ、いや三乗せの資産が積みあがっていたでしょう。

養育費の影響

養育費は、子供の人数や年齢、自分と相手の年収で決まります。

そうした算定のための「養育費算定表」というテンプレートが家庭裁判所のホームページにあります。

元妻が子供を預かり、僕が養育費を払うので、元妻の年収が低く、僕の年収が高いと、それだけ大きな養育費の負担額となります。

実際、元妻は専業主婦(パートによる年収だけ)なうえ、協議にて、相場より多めの養育費をずっと(子供が社会人になるまで)支払うことにしたので僕側の負担が大きかったです。

離婚をしていなければ、この分も資産に上乗せされて残っていたはずです。

元妻の節約力

また、元妻は猛烈な節約家です。

僕は「働く人」相手は「家をやりくりする人」という役割分担だったので、元妻が生活費の実権を握り、僕は小遣い制でやりくりしていました。

僕はお金を使えず、相手はやりくり上手で、離婚していなければ家庭の資産は少し増えていたでしょう。

精神的自由の行方

この「精神的自由」は離婚をしていなかったらかなり満足度が低くなっていると思います。

経済的自由(経済力)があると、「やる」「やらない」などの選択が自由に取れるようになります。

自由に選択はできるものの、基本、夫婦の双方で合意や総意がなければ、いずれかに不満が溜まります。

精神的自由の最大の良さである「選択できる自由」が、夫婦の価値観の合致次第では足かせになります。

例えば婚姻中、僕が「おつきあいでゴルフに行ってくる」と言ったとしたら、相手は「それ必要なの?」というでしょう。

いろいろな局面で、価値観の違いで意見相違や衝突が出てしまうと、せっかくの「選択肢」も物別れの判断となります。

夫婦がそろって「やりたいこと」「やりたくないこと」という価値観が合うか否かが、この精神的自由の満足度に大きく影響しそうです。

時間的自由の行方

サラリーマンをアーリーリタイアし、時間的自由ができると在宅時間が増えます。

僕の場合、確実にお互いが「息が詰まる」といった展開になりそうです。

せっかく、リタイアによって作った時間も、自分がその時間を好きな場所で好きなように過ごせないとなると、実質的な「時間的自由」から得られる幸福度は下がりそうです。

相手にとっては「他の旦那が仕事しているのになぜ貴方は在宅してそんなに呑気なの」となったり、僕の方も「だったら会社勤めのが良かった」となりそうです。

挙句に果てに「FIRE卒業」となったら、残念極まりない展開です。

FIRE卒業が「家に居場所がないから」では、ちょっと間抜けですよね。

地理的自由の行方

では地理的自由はどうでしょうか?

地理的自由とは「好きな時に、好きな場所に住める自由」を前提にしています。

例えば、夏は北海道で冬は沖縄、なんて生活も憧れたりする人が多いかと思います。

僕の場合は、そういった生活もあれば、東南アジアにプチ移住とかも憧れです。

ですがこれも相手との総意や合意のうえに成立させるべき大事な判断です。

ましては「生活拠点」というものへの拘りや隔たりが少しでもあると、なかなか調整は大変です。

明らかに元妻と僕は、この点で合意できる領域はほとんどないなと、想像できます。

「地理的自由」はまるで諦めなければいけないことになりそうです。

総合結果

以上をみると、これはそれぞれ夫婦や家族で変わるとはいえ、元妻と僕の組み合わせでは、

経済的自由=〇

精神的自由=△

時間的自由=△

地理的自由=×

となります。

4つのうち3つは、完全なる自由を実現できず、そのうち1つは完全に諦めなければいけない結果です。

終わりに

熟年離婚というのは、旦那の退職金がでるまでは我慢をして、いよいよ退職日に「離婚しましょう」と申し出るものですが、同じように「FIRE離婚」もあるかもしれません。

それは「経済力があるならば離婚したい」と思っている人には当てはまる心情です。

離婚した僕からすると、経済的な理由で本来の望む形を取れない(離婚したいのに離婚できない)というのは機会損失だと思っています。*子供への影響は最大限考慮すべきですが。

なので、経済的自由が選択肢をもたらすがゆえに、FIRE達成者が増えると、FIRE離婚も増える、という相関があると思いますし、それは悪いことではないと思います。

さて、晴れてFIREを達成してのFIRE離婚。

その時のFIREは、

F(夫婦)

I(一緒に)

R(離婚届けに)

E(行くわよ〜)

とか?

*今回は「自由」からの考察でしたが、以前「価値観によるリアルな行き違い」からアーリーリタイアの実現可否などを考察した記事(下のリンク)にあります。


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2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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