「完全リタイアをして時間が十分にあるのに何がそんなに忙しいのか」と良く聞かれます。
でも僕は、本当にやることが沢山あり、現役時代より「時間の使い方も効率的」と思います。
と、いくら観念的に話しても相手の疑問は消え失せません。
今回、「何がどのくらい忙しいか」を数字で答えられるよう考えてみました。
完全リタイアによる自由時間の増加分
リタイアによって仕事時間がごっそりなくなりました。
仕事時間は、会社関連の飲み会や出張移動等を含む「拘束時間の全て」として捉えています。
すると僕の場合、仕事時間は8時間/日です。
その内訳は以下の通りです。
①仕事に従事:7時間/日
当然のことながら、1週間あたり50時間(10時間x5日)の仕事時間がごっそりなくなりました。
②仕事上のつきあいや出張移動等:1時間/日
仕事後の飲み会(月2回程度)、出張(土曜日の夕方帰り等など拘束時間)、その他、自宅で早朝や深夜の電話会議など月30時間はロスしています。
ということで、8時間/日の仕事時間が、完全リタイアにより得た時間となります。
リタイア後に増えた時間で何をしているか
リタイアで得た時間は、大きく3つの種類にその時間を費やすようになりました。
それは、
①新たなスキル獲得や挑戦
②緻密&丁寧な生活
③好奇心による情報収集や実行
です。
その3分類を踏まえながら、実際に僕がやっている5つの項目を挙げます。
まず、①の、新たなスキル獲得や挑戦としては、2つあって、
A. ブログや関連の調べもの:4時間/日
自分のブログで情報発信をすることに多く時間を使っていて、これはリタイア後から始めたものです。
B. 習い事・勉強:1時間/日の増加
リタイア前にはやらなかった習い事(語学、カメラ教室、料理教室、ほか等)が週2回程度はあります。
次に、②の、緻密&丁寧な生活関連は2つあって、
C. 資産管理・運用を緻密にする:1時間/日の増加
リタイア前からある程度の時間は使っていましたが、リタイア後はより厳密で戦略的な「資産管理」をするようになりました。
D. 家事等を丁寧にする:0.5時間/日の増加
料理などはリタイア前よりも凝りだしましたし、掃除洗濯も丁寧になりました。
そして、③の、好奇心による情報収集や実行としては、
⑤旅行や遊び関連での感動体験:1.5時間/日の増加
リタイア後は旅行の回数は増えましたし、旅行や遊びもより良い体験や感動を得られるよう、事前の情報収集やプラニングを大事にします。
全体として比重が増えたこと
以上、リタイア後の過ごし方を総括すると、
・リタイアによって1日あたり8時間の仕事時間が自由時間になった
という一方で、その時間の使い方は、
①新たなスキル獲得や挑戦= 5時間/日の増加
*ブログおよび習い事・勉強
②緻密&丁寧な生活=1.5時間/日の増加
*料理や家事、資産管理や資産運用
③感動体験の情報収集や実行=1.5時間/日の増加
*旅行や遊び関連の情報収集や実行
というのが結論です。
なお、この3区分のどれもが「生活の品質が良くなる時間の使い方」になっています。
どれも大事ですが、最も生活の潤いになるのが、③の旅行や遊びなどの情報収集や実行です。
では全体について触れてみます。
生活品質の基盤向上につながる時間の使い方
例えば、料理は、新しいものを作ったり、より美味しく作るためYOUTUBEで調べる時間も増えています。
家事にしてもカビやら雑菌対策など、何かと知識もつけて実行します。
こうしたことは、現役時代の「やっつけ料理」「やっつけ家事」から、ちょっとばかり「こだわり料理」や「こだわり家事」に変化したと言えます。
同様に、資産管理や資産運用も同じです。
とりあえず「総資産を把握できればいい」から、より細かく管理をするようになりました。
例えば、総資産の内訳、月次推移、投資品目毎の利回り、バランスシートや純資産など、「包括的に把握し適切な対策を打つ」としています。
こうした家事関係における「学習+実行」をしたり、資産管理の「表層的→本質・網羅的」に変化することで、リタイア後の生活品質は向上します。
これが1.5時間/日になります。
生活品質の革新的向上につながる時間の使い方
さらに時間の使い方として「生きててよかった」という「体験の喜びレベル」に繋がることを、リタイア生活ではかなりの時間を使ってやっています。
それが、①新たなスキル獲得や挑戦と、③好奇心による情報収集や実行です。
たとえば、旅行先で感動するような自然や街並みの景観、季節の花であったりを記憶に留めるだけじゃなく思い出せるようにするのがカメラ教室で習うスキルです。
海外旅行先でも現地の人と深く会話をするための語学もあれば、そんな文化や歴史を調べて興味を持つこともそうです。
「世界遺産に見に行った」という表面的な体験じゃなく、なるべく深く切り込みたいため、事前の情報収集も相当しています。
船舶1級を取ったのも、船で友人と釣りをして、習った料理教室でのスキルで魚を捌いて調理をし、そんな模様を撮影するといったことです。
一連の「体験の濃度や感度」を上げるため、好奇心に基づいて必要なスキルを獲得したり、情報収集したりします。
これがリタイアで増えた8時間のうちの6.5時間を占めます。
*ブログをやることで、物事を言語化したり数値化したりという現状分析には役立つので、この6.5時間の「新しな挑戦」に含めています。
好奇心の育て方
いずれにしても、好奇心を目一杯に高め、情報収集や企画の工夫をすることは大事だと思います。
そのやり方は人によって違うかもしれません。
僕の場合、例えば先日、テレビで「タイタニック」を観てていました。
「デカプリオがあんなに若いぐらい古い映画なのにタイタニック号の出航場面が本物みたいだ」「すごい」と思えば、そのからくりをネットで調べます。
1997年の映画であるとか、原寸大のタイタニック号を建造した(エンジンはつけず、また片側甲板だけ)など、そんな興味から調べ、深堀りをしていまいます。
CGの技術をどう使ったのか、出航シーンはどこで撮影されたか(メキシコのバハ半島北部)、実際に出航したのはどこか(ロンドン南部のサウサンプトン)。
そんなバハやサウサンプトンに旅行でもしたいと思い調べたりもしました。
こういった、映画やテレビ、電車のつり革広告や街中の広告1つでも「おお、綺麗ですごいぞ」と思えば、自分がどこに感動したのか、どこがすごいか、なども含め「分析」したり「情報収集+企画」をします。
生活のなかで、こうした好奇心を活用して「やりたいこと」を具体化する調査時間もかなりあるので、リタイア生活が忙しくなっていると思います。
終わりに
結局、「完全リタイアの何が忙しい?」については、リタイアで得た時間(8時間/日)を、
①新しいスキル獲得、
②緻密で丁寧な生活、
③好奇心での情報収集や企画実行、
に「5:1.5:1.5」で使っています。
全て、生活品質の向上に役立つ時間ですが、特に「生きてて良かった」という体験につながる品質向上に該当する時間は6.5時間です。
つまり完全リタイアがもたらすのは「暇」というよりも「忙しい会社員の大人から、好奇心を失わない少年少女に戻れる」っていうことですね。
と、50代の僕が言うと場が凍り付くので、このセリフは口にはしない方が良いですね。
でも万が一、ぽろって言ってしまったら、相手からは「リタイアは暇でいいなあ~」ではなく「リタイアは暇でいたい(痛い)なあ〜」と「た」が一文字増えて、返答されそうです・・。
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