僕は50代でアーリーリタイアするまで、独身、結婚、育児、離婚、FIRE独身を歩みました。
そんな人生は、その時点では意識はしませんでしたが、振り返ると「どんどんFIREへ向かっている」と思います。
投資等の成績や結果は確かにFIREをするうえでは大事です。
ですが、人生をどういったステージを経て生きるか、人生の判断やそれによる環境こそFIREに影響すると感じます。
僕の場合、とくに大きいのが
①早い結婚(子供の成人タイミングが早い)、
②遅い離婚
という2つです。
これがなによりFIREを促進させました。
今日はそんな、FIREと人生ステージを、自分の人生を振り返って考えてみました。
早い結婚&出産とアーリーリタイアの関係
早く結婚し子供を授かった僕は、結果的にはアーリーリタイアが理想的な形になりました。
子供が高校生や大学生の段階でリタイアするのと、社会人になってからでは、親の経済的・心理的ハードルは大きく違います。
経済的には、大学の教育費が終わればもう家計の出費は落ち着きます。
子供が社会に出れば、親の養育義務も終わったようなもので、心理的にリタイアしやすくなります。
僕が50代半ばで子供が社会人となったことも、アーリーリタイアをしたことに大きく関係します。
社会人になって養育費の送金が終わるのも、お金の問題というより養育心の「終わった」感が想像以上に大きいのでした。
年齢的な問題
ただし難しい問題は年齢ですね。
子供が23歳で社会人となるのであれば、相当早く結婚しなければこの条件は成立しません。
例えば、自分が27歳で子供を授かっても、「子育て終了リタイア」を得られるのは50歳からとなります。
また、振り返って背筋が凍るのは、20代の中~後半にかけての、その黄金期たる時間です。
特に僕の場合は、いろいろ社会での遊びも覚えて楽しい20代だったのか、その3年は、50代アーリーリタイアの3年より「吸収力」や「味わい」が桁違いです。
20代は7層のミルフィーユだとしたら50代はプレーンな紅茶シポンジケーキです。(この年齢ならプレーンな味わいがシンプルで落ち着いて良いのですが)。
なので、僕がいまその年齢に戻って生き直すなら「多少アーリーリタイアが遅れても黄金期の20代を自由に遊んだほうが密度が濃い」なんて思って晩婚になるかもしれません。
すると、2回目の人生では「子育て終了リタイア」を志向しても実現ハードルは高くなりそうです。
離婚とアーリーリタイアの関係
そしてなにより、独身か既婚かというのは、アーリーリタイアの判断においては重要です。
僕は40代で離婚をしていたので、50代半ばでのリタイア判断は自分だけの問題でした。
これが夫婦共に合意をし、計画をすりあわせるとなると、特に僕の場合はハードルが高すぎると思います。
夫婦が共通の価値観や人生観を持って、揃って「リタイアしたら〇〇しよう」と描ける関係ならば良いのかもしれません。
そもそも、アーリーリタイアによって在宅時間が多い夫を快く思わない妻もいるかもしれませんし、夫婦関係の良さ・悪さも、アーリーリタイアの合意には大きく影響しますよね。
この点は記事にしています。
夫婦の価値観相違がセミリタイアを失敗させる-僕が離婚していなければFIRE失敗していたと戦慄した
自分の人生のステップをあえて振り返る
こうして自分の歩みを振り返ると、アーリーリタイア向きの道筋だったと気がつきます。
なによりも理由は、
・20代後半で結婚してから子供が社会人になるまで「家族や子供優先」だった分、自分自身「将来の自由」に渇望した
・資産形成をする30代、40代は「子供たちのために」と、元妻は資産を浪費させない節約をガチガチにした(ので僕は小遣い制だし仕事や投資など打ち込めた)
・そういったFIREの拍車をかける夫婦生活(資産形成や自由渇望が万端に進む)を経て離婚した
といったことです。
ただ、FIREが幸せなる道かはまだ結論は出ません。
FIREは目的ではなく、結果的に辿り着いたものですが、何より投資判断より人生判断が大きいとつくづく思います。
人生なんて見通せませんし、そういう意味ではFIREは水物とも思えます。
良いことばかりではないFIRE運命
しかしながら、僕のFIRE運命も恵まれていたとも言えません。
やはり離婚は財産分与や養育費など、経済的自由を得るうえではハンディキャップです。
夫婦仲良く生活をしていたら、資産だって合算計算になったので、もっと多いはずです。
心理的にも、独身FIREは共に暮らす相手がいませんし、1人も好きですが、日常的な平穏ハピネスは仲の良い既婚者FIREほど潤沢では無いと思います。
日常的に「この料理美味しくできたね」「このつまみはビールにぴったりだ」なんて、たわいもない会話をし、考え方や感性のあう人と一緒に過ごせるのは、なにより平穏ハピネスだとは思います。
晩婚化で少子化ゆえFIREはどうなる?
そして今は晩婚化、少子化です。
子供がいなくて2馬力で働く人は、僕のように1馬力でずっと働いていた立場からすると、経済的自由への道は開けて恵まれていると思います。
子供がいたらいたで、家族水入らずでどこか田舎に移り住み、穏やかにセミリタイア人生を生きる選択肢も広がるかもしれませんね。
終わりに
ざっと人生を振り返りFIREとの関連をみました。
僕はこうして「人生で、もし」というパラレルワールドを時々考えます。
でも最終的に「やっぱり今をより良く生きよう」と前向きな気持ちになれれば、考えることは無意味ではありません。
肯定的にいまを捉えられるか、自分自身のメンタルヘルスチェックでもあります。
そして、経済的自由は、自由な生き方を実現する方法であり手段だと強く思います。
独身・既婚、早婚・晩婚、子無し・子あり。
どのパターンでも、FIREがプラスなら使えば良いですし、そもそも心のありようの幸せなんて、FIREとは別次元だとも思います。
FIREは目的というよりも、より良い生き方を実現する入口でしかないと、痛感します。
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