会社毎に違う「企業年金の有無と優劣」はFIRE影響大-僕の経験

2023-06-08

経済的自由・FIRE

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片道切符のFIREは「長生きリスク」が大きな問題です。

公的年金は終身の給付(生きてる限り貰える)ので大きな1助ですが、盲点は「企業年金」でした。

ただこの「企業年金」、その有無や支給条件は企業次第です。

僕がリタイア前に企業年金を調べたのですが、就業規則での記載も不明瞭で実態がわかりませんでした。

結果的には、リタイアを決めてから会社の給与制度関連の担当部署に問い合わせをし、初めてその詳細がわかりました。

退職が前提となる試算ゆえ、こっちのリタイア意向が会社にばれてしまいますからね。少し勇気がいります。

企業年金を理解するほどに「企業年金は、従業員の生涯の生活に対する配慮という制度に他ならない」と実感しました。

今回は、その当時の経緯やわかったことなどを綴りたいと思います。

企業年金とは

企業年金とは、会社が従業員の退職後の生活をより豊かにするために、会社もしくは個人の負担によって、公的年金に上乗せする形で年金を支給する仕組みです。

サラリーマンにとっては「厚生年金」が公的年金であり、国が支給する老後の所得となります。

一方で「企業年金」は、その公的年金による老後の所得を補完するものです。

よって、日本の年金制度は「3階建て」といわれ、1階が国民年金、2階が厚生年金で、3階が企業年金となります。

サラリーマンの給与からの天引で負担しているのが、その1,2階部分になっています。

3階部分は、会社によって独自の試算方法(従業員の給与やボーナス、勤務年数などに応じて)で積み立てられています。



企業年金として受け取る3つ

企業年金はとても複雑で理解しにくいものでした。

コツとなるのは、それを3つの観点で理解することです。つまり、その「種類」と「受け取り方」と「期間」です。

結果として、僕の場合は3つの種類の企業年金がありました。

それは、①確定拠出年金(企業型=DC)、②確定給付企業年金(DB)、③企業年金基金(厚生年金基金)、です。

企業各社、この3つの制度をサポートしているかも異なれば、サポート内容(特に③の企業年金基金)も異なってきます。

僕の場合は以下の通りとなっていました。

確定拠出年金(DC)

勤め先の企業が運営する年金で、加入者は企業の従業員です。

掛金は原則として企業が拠出しますが、規約に定めがあれば加入者も上乗せして掛金を拠出することができます。

アーリーリタイアと同時に、この確定拠出年金は楽天証券の個人型(IDECO)に移管しました。

企業型の期間は会社が掛金を払ってくれるお得感がありましたが、リタイアをすると全額、個人で拠出する資金(上限あり)なので、少し残念な部分はあります。

規約型企業年金(DB)

企業と従業員との間で決めた規約等に基づき、給与水準や加入期間などをもとにあらかじめ決められた給付額を、退職後、従業員に支給するのが「確定給付企業年金」です。

それは「退職金」の一部でもあります。

退職金の受け取り方として「一時金として全額を一括で受け取る」とそれを「一時金と年金払いで受け取る」を選択できました。

この選択は「勤続20年以上、50歳以上で退職」といった条件で適用できる方法でした。

どちらが有利であるかは少しシュミレーションが必要です。

退職金は勤務年数等に応じた「控除額」があり、その金額も大きいので、比較的多くの退職金を一括で受け取っても非課税だったりします。

ですが退職金が多い場合は、あえて一時金と年金受取の分割で受領することで、退職金控除と年金控除を使って受取っていくほうが節税になってくることがあります。

もちろん、年金として受け取るにしても年金控除額を超えると課税されるので、全体の年金受給額を踏まえて判断しないといけません。

僕は結果的には、一時金と年金払い(企業年金)で受け取ることにしました。

なお、年金型で受け取るものは、その期間は会社責任で運用されるので、規約に応じて原資に対して「給付利率は10年国債表面利回りの3年平均+0.5%」となっています。

これを有期(10~20年の選択)で受け取ります。

企業年金基金(終身)

これは「老齢給付金」という名目で、会社が実施する企業年金基金により支給されます。

「企業年金基金」という法人は、母体企業とは別に、年金資産の運用管理や給付を行います。

つまり、企業(やこうした運用管理会社)は、従業員の「長生きリスク」によって、その給付金を終身で負担するリスクも問題となってきています。国が抱えている年金問題と一緒ですね。

まさにこうした制度(とくに終身で提供するかの可否)などが企業によって差となるところです。

それゆえ一部の有名企業でも、企業の業績が悪くなると、OBの年金を減額するなどの交渉をしたりなどがニュースにもなったりするので、ご存じの方もいらっしゃると思います。

企業年金を会社で問合わせした様子

僕が会社を辞める時に、その退職金と合わせてこうした各制度について問い合わせをしました。

こちらは、辞める意向が伝わってしまうのではとヒヤヒヤでしたが、案外、淡々としてものでした。

数日後には、僕のメールボックスにフォーマット(コンピューターが試算出力した定型フォーマットでした)が送られました。

その数値は、僕の給与情報や勤務年数など、膨大なデータを複雑な計算式で処理したかの結果であることが読み取れました。

各項目について、何歳から、どれ位貰えるか、といったことが書かれています。

ただ、その資格要件、途中変更や解約の可否、死亡したらどうなるかなど、規約や提供条件を詳細い問い合わせる必要はありました。

内容はとても複雑でした。

企業年金のまとめ

まとめると、いわゆる2階に該当する公的年金のほか、企業年金として確定拠出年金、規約型企業年金、老齢給付金があります。

これら3つの制度について、全ての会社が対応しているわけではありません。

ポイントとなるのは、そういった種類、受取方法(特に年金方式の場合は何歳から受取可能か)、受取期間(特に、有期か終身か)といった点を理解することです。もちろん、受給資格として最低限の勤務年数などもあるので要注意です。

僕は今時点、この3つを受けられることと、特に、勤めていた会社の老齢給付金(企業年金基金)は60歳から終身で給付されることになっていました。

年額で30万円ちょっとですが、公的年金に上乗せされるというのは大きなインパクトです。

もちろん、これも将来にわたり減額にならないとも限りませんが、それを言い出すと、投資だって同じようなリスクはありますので、気にしてもしょうがありません。

終わりに

この企業年金の関連は全体を図解にしないとわかりにくいですね。いずれの機会で図解化してみます。

この企業年金については、いまお勤めの会社の提供内容を調べるしかなく、「企業年金をサポートしていればラッキー」ぐらいな受け止め方でも良いのだと思います。

それをきちんと理解しFIREシュミレーションに反映することが望ましいですね。

まさに会社ガチャな感じもします。


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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