会社員のお金の有益な使い道(投資先)としてよく挙がるのは①自己投資、②経験投資、③資金投資(投資・資産形成)です。
それらの「最適配分が何か」を数字的根拠なく直感で考えてみました。
どれも大事です。
資格やスキル獲得こそ大事という自己投資派。
人間力こそ大事という経験投資派。
あるいは資産形成が大事という資金投資派。
何がより大事かは、その人の好みや興味関心、人生観などに左右され、いく通りも解があります。
でもサラリーマン人生をどう歩みたいかを決めれば割と行き着く先は同じだとも思います。
今回は、そうしたサラリーマン生活での有益なお金の使い道を、FIREを経験した目線で思う点を書きます。
自己投資、経験投資、資金投資の定義
まず、さきほどの3つの投資について定義します。
自己投資とは、スキルアップや知識の習得に直結するような、資格取得、語学、実務習得セミナー、読書などとします。
経験投資とは、趣味や旅行、芸術や文化など、自分の見聞を広げたりすることとします。
資金投資とは、お金を積立の投資信託や株式投資などに投じたり、そのための知識やスキルをつけることとします。
人生設計の前提が大きな変数
最適な投資配分が何かを誘導するのは「人生設計」です。
つまり「社会人としてどういった人生を送るか」の展望があれば、ふさわしい配分も決まり易いです。
シンプルに選択肢を大きく2つに分けると、それは、
①サラリーマンとして成しあがっていく前提(=サラリーマン人生)、
②いずれ独立起業したり、投資や副業セミリタイアをする前提(=起業投資人生)
この2つでかなり方向性が変わります。
サラリーマン人生で最強を目指すなら
個人的な見解ですが、サラリーマン人生で最強を目指すなら、僕が考えるベストバランスは、
③資金投資>②経験投資>①自己投資
です。
まず、サラリーマンのリスクは、給与や貯蓄だけでミリオネアといったレベルまで経済的に豊かになるには限界があることです。
それゆえ若い時から資産形成にお金を突っ込んでリスクヘッジする必要があります。
そして、とにかく自分自身は目いっぱい仕事をすることです。
その狙いは、知識や経験をつけ、キャリアとして実績を得ることです。
そうすることで、人的資本としての資産価値や市場価値も高まり、転職時にアピールする実績もできます。
また、会社のなかで生き抜くには人間関係において「可愛がられること」がかなり大事です。
そのためにも自分らしさを作りあげる②経験投資、も大事です。
社内の昇格や転職で必要不可欠な資格があるならば、それは最低限取得すべきですが、必要以上に資格を持っているからといって昇格や転職で有利とは限りません。
逆に、資格マニアだと転職において「仕事もせずに資格ばかり取っていたのでは?」と警戒されることもあります。
もちろん資格があることはスキルを証明できて有利ですが、お金や時間を削ってまで資格を優先するのかは考えものです。
リタイア時の自分ロスをなくすには
なお、20代でリタイア後の人生なんて長期的目線で配分を考えることは無いとは思いますが、誰もがいずれ必ず通る道であり、大事なこともあります。
最終的に完全リタイアをしていくなかでの最大の問題は、仕事中心だと「仕事を辞めた自分に何も残らない」という人生になることです。
いくらお金があっても、いくら資格があっても、そもそも、自分が打ち込める趣味や楽しみを持っていないと寂しい人生になってしまいます。
それゆえ②経験投資は、長期的にも大事になります。
サラリーマンを辞めてからの状況も鑑みても、総合的な配分として、「③資金投資>②経験投資>①自己投資」という順番で優先度があると感じています。
年代や状況でこのウエイトを変えながら、トータルとしてはこうした配分ぐらいの生き方がサラリーマン最強人材になるという感覚です。
起業投資人生で最強になるには
そして、サラリーマンとしてではなく、独立起業や投資をしながらセミリタイアをするといった「会社依存度が低い生き方」を選択する場合の配分です。
この場合の、僕が考えるベストバランスは、
①自己投資>②経験投資>③資金投資
です。
見ての通り、サラリーマン最強配分(③資金投資>②経験投資>①自己投資)と正反対です。
ただこれは難しいところで、感覚的には「①自己投資=②経験投資=③資金投資」という3均等にも近い感じです。
なお、士業として起業するなら当然①自己投資で目いっぱい資格を取るべきですし、投資家としてセミリタイアするなら③資金投資に傾注すべきです。
起業(完全リタイア)や副業サラリーマン(セミリタイア)になっていく場合、幅広いビジネス知識も必要で、必ずしも大金をかける必要は無いまでも、起業のアイデアや思考の幅を広げたり、ビジネス知識を得ることへの投資も欠かせません。
起業経験から
僕は趣味の関連で起業をしましたが、幅広い知識やスキルがいるなと痛感しました。
設立時の法務や税務面、事業計画書で財務やマーケティング、サービス開発では技術的なこと、事業運営では営業や業務遂行のスキルです。
資金準備も大きい要素です。
外部の資金調達だと時間も準備も大変です。
資本金も自分が過半数を入れるコミットがあるから仲間も投資として助けてくれましたが、「全額人のお金」だけなら成立しなかったと思います。
「お金」と「仲間」が揃って1+1=3になったし、起業や副業など綺麗事やナリでやるのでなく、本気で迅速に実現するなら、なおさら必要です。
それに若い頃だからこそ趣味の方面で人脈(というか友人)を作りやすかったと思いますし、自分にないスキルを無償で出して協力してくれる大きな財産です。
終わりに
僕は完全リタイアでサラリーマン時代と距離を置いた立場で「20代サラリーマンの時にお金や時間を何に使うべきか」を考えました。
何が正解か、正解探しに躍起になるものでもありませんが、ある程度の人生設計は想定し、力の入れどころは決めた方が良いと思います。
なお、2つの人生パターンで「②経験投資」がともに2番目でした。
若い頃の趣味で遊んでばかりいた時間(経験投資)も無駄ではなかったと、30年が経ってそのリターンの大きさがわかります。
ただ高いリターンを期待して下心や打算で経験投資をしても本当に良い結果が得られるのかはピンとはきません。
20代にしかない財産は「純粋さだ」です。
僕の情報で「よし打算的行こう」とならず、日々は「下心や打算をもたない感性」で突き進むのが良いと思います。
50代のリタイアしたいまは利害なく「純粋さ」で生きてますが、新しい友人を作るって20代のようにはいきません。だからこそ、20代の純粋さは貴重です。
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