一般に支出の大分類は「消費、浪費、投資」です。
リタイア生活に入ると、この3つに該当しない支出が発生します。
例えば、趣味への出費は、一般にはレジャー関連としての贅沢費であり「浪費」と区分するはずです。
ですがいまのリタイア生活では趣味は「必要不可欠」な出費です。
それを「浪費」としてまとめるより、「空費」として別に扱うことにしています。
今日は、そんなリタイアによる生活変化で、第4番目の支出分類である「空費」を作った背景や狙いを綴ります。
空費について
「空費」と呼んでいる支出を定義すれば、それは、
「リタイア生活を自分らしく過ごすために必要不可欠な出費」というものです。
サラリーマン時代の本分は「働くこと」でした。
それゆえサラリーマン時代の旅行は、働くことを本分とする視点では「レジャー費」であり「浪費」です。
リタイア視点では、趣味などの時間はライフスタイルそのものであり、サラリーマン時代の仕事にかわる「本分」のようなものです。
そんな趣味を「浪費」という分類で全て括ってしまうと、あまりにも乱暴な管理となり、ライフスタイルそのものがほとんど「浪費」です。
それでは「本来の浪費」と「ライフスタイルに必要な支出」を区別できなくなるのです。
ということで「空費」として新たに加え4分類としたのです。
リタイア後の4つの支出分類
ついては、リタイア後の全体の支出分類は次の4つになります。
消費:家賃、食費、水道光熱費、通信費、交通費など、日々の生活に必要な消費
浪費:無駄に高い支出や贅沢(*1)
投資:金融投資、人間関係や健康維持の出費、ビジネススキル獲得(*2)の出費
空費:趣味、旅行などリタイア生活を自分らしく過ごすために必要不可欠な出費
*1は、特別の贅沢や非日常なる時間を送るための支出です
*2は、自己投資のことですが、完全リタイアした今は発生しません
「空費」という用語の意図
空費(くうひ)というと、空虚であったり無駄な費用と捉えるかもしれません。
でも「空」というのは仏教思想でも最も重要な教えです。
無と有、否定と肯定の両方の意味をもつとされています。
僕は、自分らしい自然なライフスタイルを目指すので、そんな雑念のない「あるがまま」なる「空(から)」なる支出として「空費」としています。
目的に応じてお金の使い方を再分類
こうした分類をもとに、つまりは生きるための必要な費用が「消費」で、リタイアのライフスタイルを維持する費用が「空費」、でもそのなかでやや無駄であったり行き過ぎた支出が「浪費」というように、目的や意図で分けています。
具体的には悩むこともあります。
旅行
旅行は、自然、文化、伝統に触れ、新しい発見、驚き、感動を得る目的で、ゴージャスなホテルライフをインジョイするものではありません。
それゆえ贅沢ではなくライフスタイルの一部として「空費」に入れてます。
1年にほんの何度か、温泉旅行でリラックスしたり、ホテル滞在を楽しむ非日常もしますが、これは消費旅行で「浪費」に入れます。
習い事
リタイア後、興味があったり関心があってまずはお試しでやる習い事があります。
そんな好きなことに出会えるような生き方もライフスタイルで、そこで発生した支出は「空費」に入れてます。
そのうち、明確にライフスタイルを良くする目的でスキルを得るもの(料理を習って食のライフスタイルを良くする等)は投資に入れてます。
資格取得
去年は夜景鑑定士だの訳のわからない資格を幾つか勢いで取りましたが、それは興味関心ごとで「いろいろ体験してみたい」だけなので「空費」です。
今後、日本酒やワインなど、取得するものやコース次第で、お酒という面でライフスタイル向上(利き力を上げる)なら「投資」に区分する予定です。
船舶の免許取得をしましたが、船もなく日常的には使いません。でも地理的自由を広げるスキル獲得として「投資」に入れてます。
ジムや健康維持のスポーツ
ジムや運動の趣味(たとえばサーフィン)は、生活の一部であり体と心を維持して自分らしくいるためなので「空費」としています。
車関連の支出
都会生活では車は必須ではありません。
それに世間では車は「浪費」だと言います。
ですが、今のリタイア生活を送るうえで必要不可欠であり、いろいろと時間セーブにもなれば、親の様子をさっとみにくことであったりなど必要不可欠なもので「空費」に入れてます。
「空費」を使いだしてわかったこと
リタイア後も、これまでと同様に節約志向ではあるので、基本、無駄なお金を使うことはほぼありません。
「消費」のなかでは、多少、居住費が圧迫するものの、それ以外の食費や光熱費、携帯費用なども随分と抑えています。
そういった「消費」は少なく抑えつつ、リタイア後のライフスタイルを自分らしく過ごす「空費」や「投資」を増やしながら、無駄であったり行き過ぎた「浪費」を抑えるという意図で使っています。
「趣味の支出だから」と全部を「浪費」と括ってしまったら(リタイア前の感覚です)、そういった浪費全体を圧縮しようと動きだすと、せっかく自分らしいライフスタイルを作ろうと思ってもブレーキをかけることになります。
そんな目的で4つの区分を使ってます。
終わりに
なお、いまは2023年上半期の支出を分析中です。
この4分類での支出比率もいずれ求めたいと思っています。
ちなみに理想と思う割合は、
消費:浪費:投資:空費=40%:10%:20%:30%
といった感じです。
上記の比率は、直ちに次のような分析につながります。
消費=生活として無駄がないかを消費の支出で把握する
浪費=そんな生活のなかで、必要に応じて圧縮できる支出分量を把握する
投資=ライフスタイルをより良くするために幾ら使っているかを把握する
空費=そんな自分らしいライフスタイルを維持する必要不可欠な支出が幾らかを把握する
リタイアによってライフスタイルが変わりましたが、世間でいう分類だの、固定観念でがちがちにせず、使う目的や意図を明確にして、それに応じた管理方法へと変化させることは大事です。
しばらくこれで運用し、何が不都合か、どう良いかなど悪いかなど、引き続き皆さんのお役に立てるような情報があれば共有します。
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