「自由に生きる」というワードがこれまでずっとモヤモヤしたままです。
人によっては、
①嫌なことから解放され、好きなことをして自由に生きる
であったり、あるいは
②自分らしさを大切にし、自分らしく自由に生きる
をイメージします。
この2つは大違いです。
その違いをすっきりさせたいと思います。
なお、僕のブログテーマではどちらかといえば②の自由を取り上げています。
「自由に生きる」の2種類を区別する
自由というのは見る立場によってその価値が変わります。
その見方を「自己解放」と「自己実現」で分けたのが前者の2つの自由に生きるです。
自己解放
自己解放は「嫌なことから脱け出して自分の好きに生きる」という捉え方で「自由」に価値を見出します。
そこでは自由に生きることを阻む「制約」を取り除くことが主眼です。
制約とは、嫌な仕事や人間関係などで、それを取り除く方法として「経済的自立」や「早期退職」というFIREがあります。
嫌なことを排除してラクに生きるという「自己解放」が前提の自由です。
自己実現
一方で、自己啓発の界隈で多くみられるのが「自分の気持ちに素直に従い、自分らしく生きる」という捉え方です。
ここには「自分のやりたいこと」や「自分らしさ」というものがもともとあって、それを全面に出して居心地よく生きることです。
前者の「嫌な制約から抜ける」というより「やりたいことを叶える」という「自己実現」です。
この2つは似ていますが、微妙に違いますよね。
プラスへの移行だがスケール(座標)が違う
前者の「自己解放」はマイナスをゼロにする感じです。
これまで制約のあったマイナスの状況を、何も制約のないフラット(ゼロ)の状態にすることです。
一方で「自己実現」はゼロを1にするようなものです。
両者とも座標のなかで「プラス方向に動く」という共通する動きなので、一見、同じように見えます。
ですが座標軸の場所が、マイナスの座標軸域内かプラス域内かの違いがあり、それは大きな違いとなります。
ということで、それぞれのポイントをまとめてみました。
自己解放という生き方
定義:「嫌なことに束縛されず、好きな場所に住んで、好きなことを、好きなだけやれる」という生活を送ることです。
実現方法:自分を縛りつけている5つの制約(①お金、②時間、③場所、④人間関係、⑤健康)を取り除く。
実現結果:「好きに生きる」
モチベーション:人生の選択肢、自己決定権。
自己実現という生き方
定義:「世間の常識や既成の枠組みにとらわれず、自分らしい独創的な生き方をする」を実現する。
実現方法:自分の生きる軸、価値観、信念を持つ。
実現結果:「自分らしく生きる」
モチベーション:自己実現
両者の関係:自己解放と自己実現の相互依存性
この2つは緩い依存関係があります。
そもそも自己解放がされていると自己実現がし易いが、かといって、自己実現ができているからといって必ずしも自己解放がされているとは限りません。
例1:絵画や音楽など芸術を追及したい人
その人が芸術をしても生計を立てることができない場合、あえてお金や時間を手にすることができて、自己解放されると、自分の芸術を追及しやすくなります。
それによって自己実現の可能性が高まります。高まるのであって、必ずしも自己実現が達成されるかはわかりません。
例2:「仕事こそが生きがい」という人
仕事で自己実現をできている人は、それが大きな幸せであり、幾らお金を積まれても仕事を辞めずに続けるかもしれません。
それによって、自己実現はできていますが仕事を続けることで「時間的制約」は残ったままです。「自由な時間」がふんだんにあるわけではありません。
時間的には制約あっても気持ちのうえでは制約がないということでもあります。
つまり、自己解放されたからといって、即、自己実現ではありませんし、自己実現がされているからといって、自己解放があるとも限らないのです。
ブログでの自由に生きるとは
ちなみに僕のブログで強調しているのは「自己実現」としての「自由に生きる」というものです。
それは「リタイア後に欲することを好きにやること」というのもありますが、それよりも「自分らしく生きること」をテーマにしている気がします。
もともと、人間のポテンシャルはすごいもので、生まれ持った宿命や能力に制限や制約されない「伸びしろ」があると信じています。
ところが不幸にも「世間の常識」であったり「既成の枠」という「社会テンプレート」にガチガチに縛られて、本来のポテンシャルを発揮できずじまいだと思っています。
こうした殻をやぶることで「自分らしく生きる」を追及すると、そこから自分らしさや自分のやりたい「好きなこと」もどんどん出てくるのではといった仮説を持っています。
終わりに
今回、「自由に生きる」という曖昧な使い方について、少し乱暴ながら分けて整理してみました。
自由というのは人によって多様な意味を持っているからです。
僕にとって自分が自由に生きていきたいというのと同時に、人が自由に生きることも積極的に肯定的に受け止めています。
そんな形で「自由」に対して尊厳も持っているので、いろいろな立場によって異なる「自由」というのを、しっかり整理して言語化したいと思ったのがきっかけです。
この2つの分類に留まらないものもあるかもしれませんし、引き続き、もやっとした感覚をクリアーにしていきたいと思っています。
そんな思考結果の試行結果が、少しでも皆さまのモヤモヤ解決やさきゆき目指すことの明確化のお役に立てれば幸いです。
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2 件のコメント:
確かに「自己実現としての自由(自分らしく生きる)」の方がカッコ良く聞こえますが、いくら芸術を突き詰めようが、単なる自己満足である以上は、趣味や道楽、暇つぶしでしかなく、「自己解放としての自由(好きに生きる)」と同じだと思います。
もしも芸術家として評価を得たいのなら、それは金を稼げるかどうかに関係なく「独立」や「起業」だと思います。
まあ国際ボランティアに参加するなどの使命感があり、会社を辞めないと実現できないのなら、自己実現としての自由と言えるでしょうが、そういう人はごく少数です。
結局、自己実現か自己解放かと言うより、「孤独を癒せるか」が重要だと思います。
何で生きがいを感ずるかなかなか予測つかんからな
こんなことがと思うようなことに生きがいを感ずることもあるんだろうし
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