リタイアするとつくづく「会社で求められるスキル」と「リタイア後に役立つスキル」の違いを感じます。
僕の場合、直観的には社会人経験の50%は何らかの形でリタイア後も活かせていますが、「特筆して役立つもの」はかなり限定されています。
そんなリタイア後も役立つスキル・経験として最初にあげたい事例が「企画調整力」です。
それは「リタイア後の自由時間を、自分の好きなことに振り向けて、最大の楽しみや効果を得る」という会社員時代に培った企画調整力です。
ということで、今回は会社員時代の「企画調整力とリタイア後の楽しみ方」を綴ります。
企画力について
おそらくどのような仕事も、より良く進めようと思えば、PDCA(計画・実行・測定・改善)で取り組みます。
単純なルーティン業務でも、Plan(こうやるともっと良いだろう)を決め、Do(やってみると)、Check(行動結果の良し悪しを把握し)、Action(改善する)を進めます。
これが企画担当ともればなおさらで、顧客や内外部環境の分析や情報収集をして、企画立案もするかと思います。
どんなレベルであっても、仕事では日常的に企画的なことをする面が多分にあるので、その習慣が役立つということです。
リタイア生活で役立つこと
リタイア後も自由時間に何かやろうと思えば必ず企画が必要です。
僕の場合、その典型的な場面が「個人手配で旅行に行くこと」です。
旅行で行きたい先は無数にありますが、自分の興味・関心に合わせて、「このタイミングに、どこで何をするとベストか」といった選択肢を考えて企画実行するのは、必ずしも容易ではありません。
自分のやりたい旅行をリサーチし、その実現性、経済性、斬新性、新規性、希少性など、多面的に考えます。
旅行の企画の例
例えばこの時期、「紅葉旅行」の計画を立てる人も多いと思います。
ツアーに入って「京都の清水寺で紅葉を見る」も良いのですが、僕は個人的テーマで企画を掘り下げたくて手配旅行にしています。
例えば無数に「紅葉観光」の行き先が国内にあるなかで、
・紅葉の赤と空の青がコントラストが映える場所、
・紅葉が神秘的に湖面に反射し映る場所、
なら、どこで、いつごろ、どんな気象条件が良いか?とか考えたり、
・日本的な儀式として夜の紅葉に満月をみながら日本酒を飲みたい
なら、どこで、どんな銘柄を、どう飲むか・・?
みたいな感じです。
あくまでも例ですが、とにかく「自分の好きなこと、やってみたいこと」をいろいろな角度や方法を考え、リサーチし、計画実行することが、自由の多いリタイア生活では可能です。
それを実現するのが企画力です。
実際、リタイア後に個人手配での旅行は増えているので機会も豊富です。
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サラリーマン時代の企画業務がどう役立つか
もちろん、紅葉の企画というのは、サラリーマン時代の「業務」を「自分の好きなこと」に置き換えただけのことです。
それゆえ、例えば天気が悪かったり、雲がかかって月が見えなければ台無しです。
これに関しても、サラリーマン時代の「企画時のリスク対処」が役立ちます。
実際、PlanBとして代替案(月が見れなければその時、どこで何をする?)とか、PlanCとして中止案(天気が判明する2日前にキャンセルできるように旅程を組めるか)なども考えたりします。
そんなリスク管理も役立ちます。
役立たないこともある
なお、こうした「個人的な企画力」はリタイア生活でも役立ちますが、サラリーマン時代には大事だった、企画推進における対人・対組織スキルなどはさほど役立ちません。
例えば、ある企画を組織横断で関係チームの協力も得ながら実施する場合、そこではコミュニケーションもリーダーシップも必要です。
ほとんど個人で動く場面が多いリタイア生活では、リーダーシップはさほど役立ちません。
もしリタイア後、マンション理事会なり、地域のコミュニティーで大がかりなことをするならば、そうしたスキルは必要かもしれませんが・・・。
終わりに
サラリーマン時代のスキルや経験がリタイア後も活かせるといった例を示してきました。
ちなみに、サラリーマン時代に1つの企画を立てたら「もし〇〇が起きたらどうする?」「〇〇が揃わなかったらどうする?」と、先輩から千本ノックを受けたものです。
心のなかでは「そんなこと現実には起こらないのに~、単なる嫌がらせか・・・!」と思いながらも、PlanB、PlanC~~PlanZとか、あれこれ事態を想定し多くのバックアッププランを考える癖ができていました。
なのでリタイア後も想定外のことまで、脳が勝手に想定し、対処策を準備したりするので、比較的、失敗のない、問題が起きてもビビらない解決力は備わったかもしれません。
まさか当時は「来た~千本ノック」と嫌だったものが、こういう形で役立つとは・・ですが。
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