サラリーマン時代の家計管理は「資産構築」の進捗把握が目的でした。
FIREをしたいまは「効果的にお金を使えているか」を把握するのが家計管理の目的です。
と、文言にしてもわかりにくいですし、サラリーマン的な発想をしていた僕も、FIRE前はこの「考え方」がなかった分、頭で整理するのに時間がかかりました。
なので今日はその家計管理の違いをビジュアル化してみました。
サラリーマン時代の家計管理の構造
僕のサラリーマン時代、家計管理における基準値は「給与収入」でした。
この「毎月の給与収入」を基準に、その月の生活費を「消費」し、時には旅行や飲み会、欲しいものといった「浪費」もし、そこからの月末残高を「投資(貯蓄)」にまわします。
言い換えると、
給与収入ー支出(消費・浪費)=投資にまわす金額
となります。
FIRE後の家計管理の構造
アーリーリタイア生活では資産を取り崩しています。
生きている間に資産をある程度まで使うことが理想なので、生涯シュミレーションをして「毎月の取り崩し目標額」を設定しています。
なのでFIRE生活では、家計管理の基準値を「毎月の取り崩し目標額」としています。
もちろん何歳まで生きるかわかりませんし、そもそも「お金を使うこと」が目的ではありません。
生活に行き詰まらないよう安全資産や相続資産を取り分けたうえで、結果的に、残りを使い切れると理想です。
その考えのうえで、取崩し目標額を「予算」とみたて、予算から生活費(消費や浪費)を支払った残額が「自分のリタイア人生を充実させるための原資」としています。
つまり、
(毎月の取崩し目標額)-(消費+浪費)=リタイア生活を充実させる原資
となり、ビジュアル化するとこうなります。
その原資は2つで構成しています。
①投資(支出):お世話になった人とのつきあいや自分のリタイア生活を豊かにするためのスキル習得等への投資的支出と、
②空費:リタイア生活を自分らしく過ごし、やりたいことをやるために使うもの
です。
FIRE前後での違い(ポイント)
FIRE前後での違いをまとめると、
・サラリーマン時代の「お金を増やす(=資産構築期)」からFIRE後は「お金を使う(=資産活用期)」にお金に向き合う重心地点が移った
*FIRE後(資産活用期)は全く資産構築しないわけではなく、投資はせずとも資産運用を「ほったらかし型」で実施しています
・よって家計管理の目的は「資産増を管理する」から「資産の効果的活用/変換を管理する」になった
・効果的活用を図るため、消費、浪費、投資以外に空費という4区分で家計管理を始めた
これをFIRE前後で比較するとこうなります。
僕の家計管理と効果的な支出方法
なお、家計管理の4区分の定義は以下の通りです。
消費:家賃、食費、水道光熱費、通信費、交通費など、日々の生活に必要な消費
浪費:無駄に費やしてしまった支出(*1)
投資(支出):人間関係や健康維持への出費等リタイア生活を良くしていける「将来への投資」
空費:趣味、旅行などリタイア生活を自分らしく過ごすため求めている「今への投資」
*1は、例えば買ったものを使わなかったり廃棄してしまうなどの無意味な支出です
なお、この家計管理のポイントは、
・消費や浪費を除く残りは、広い意味では「自分らしい生活を豊かに過ごす投資」です
・投資でも、将来のリターンを狙った投資(支出)と、いまのリターンを狙った空費と区別
*リタイア生活では「今を大事にする」も重視しているからです
*将来リターンの投資(支出)とは、例えばリタイア生活をより良くするための料理教室や資格取得などを得ることです
*自分らしいリタイア生活を送る空費とは、僕にとっては価値ある時間となる趣味(旅行等)や居心地よい時間(家族、友人等と過ごしたりいろいろ)です
この区分は以前記事にしています。
取崩し目標額の金額
なお「取崩し目標額は多ければ良い」と言ってるのではありません。
僕の場合、お金を使わずに楽しめる趣味も多く、「お金を派手に使うから嬉しい」といった感覚もありません。
長く海外にいて戻ったときなど、ずっと生卵かけご飯とコンビニのカレーパンで3~4日は「至上の幸せ」を味わえましたし、お金の問題ではなく、欲しいものは欲しいし、美味しいものは美味しい、だけのシンプルなものです。
自分が良いと思える価値が明確なことが大事です。
そんな自分軸が無いと「お金を使った量」で価値を認識しようとしたり、他人が「羨ましい」と思う贅沢をすることで自分の喜びを感じるといった「自分の価値観が欠如」してしまい、お金の効果的な使い方はできないどころか、お金の奴隷になってしまいます。
ごく自然に、自分がやりたいこと・欲しいことを持つのが大事です。
というのが「お金の変換」のポイントだと思います。
終わりに
家計管理を取り上げながら、内容的には自分の価値あるものに使うといった「お金の向き合い方」の話になりました。
目標額は目標額として、なるべく上手に有効に使い切って、より良い結果を得るのがリタイア生活の「資産活用」というテーマです。
それは自分のためより人のために使うことも有効です。
以前のハワイ家族旅行で、少しばかり高いホテルの部屋に滞在しましたが、その分、テラスからの夕陽や花火を見て母親や姪っ子も喜んでいました。
お金を「人生の思い出」や「感動」に効果的に変換できたと思います。
家計管理の「投資」や「空費」の裏側は、こうした「思い出」や「感動」の蓄積がどれだけあったかが大事だと思います。
なお価値は人それぞれ。「家族」「子供の成長」「自分のスキルアップ」「ストレス解放して自分を労わる」とか、いろいろあるのだと思います。
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