あらためてリタイア生活の収支展望をシュミレーションしました。
再計算の目的は「リタイア生活の経済的安定性」を見極めるためです。
既に、リタイア生活20か月にて、生活費の実績値、資産所得の実績値など、より精度の高い現状把握ができているので、改めて2024年を前に、リタイア収支の展望を実施するものです。
なお、資産管理のやり方やフォーマットも見直し、いまは3つの要素として①年間の収支(P/L)、②キャッシュフロー管理(現預金残高が一定以下とならない)、③純資産の推移(B/S))を取り込んでいます。
このシュミレーション方法や、収支分析をした課題を備忘録としてまとめながら、何かのお役に立てればと思っています。
リタイア収支展望(グラフ)
収支曲線をみていくと65歳までは「赤字収支」である点は変わりません。
65歳までの資産所得は、現在の、①資産運用益、②不動産収入に加え、今後は③個人年金・企業年金等が出てきます。
段階的には収支は改善する想定なので、キャッシュフローも赤字収支期間は特に要注意すべき問題です。
結果として、65歳の年金受給まで資産を取り崩す結果、いまの生活費前提でいくと、65歳時点ではいまの13%減となる予定です。
もちろん、あくまで「現状同等の経済状態」が続いたとみたてているもので、経済恐慌等で資産が毀損されると、それだけで3割を失う試算も先日しています。
収入源を分散させてきたメリット
リタイア段階にきて思うことは、現役時代の投資手法として「収入源を多方面に拡大したことはプラスである」ということです。
当時は、1つの投資よりも複数の投資に分散させるほうが収益の安定性や経済変化への対応力が高いだろうと、「なんとなく」感じながら実施していました。
経済環境なんてどうなるかは予想できませんが、国や時代に関わらず普遍的な軸としては、「インフレかデフレ」、「円安か円高」、「地価上昇か土地バブル崩壊」といったものです。
なので、持っている資産の特性でいずれかをカバーするようなポートフォリオになっていることがかなり重要だと感じます。
というのは、一旦収入源を作ると、その資産ジャンルを増やしたり減らしたりは割と楽にできます。
今の経済環境からすると、以下の安心材料と不安材料があり、これまでの増減してきた経緯も少し記録します。
安心材料
・資産運用の大半を「守りの資産運用」にクラス変更し、安定的に2.2%の利回りを得ているのは、ベース収益としてはかなり手堅いもので安心材料になっている。
・不動産収入は、インフレとなればそれに連動して家賃収入も上がるので、フローとしての利回りは問題になりにくく、ストックとしての資産価値上昇も、インフレ時代としてはプラスである。
・物件そのものも担保価値があるので、もし何らかの投資活動なり買い増しをするなら、それを活用することもできる(株を担保に投資資金は借りられないが)。
・個人年金(終身)は長年かけて積み立てたが、契約当時からインフレとなっていればいまは苦しい状況だったはず。ただ、20年経過時点でデフレ経済だったので、その時点で掛金を4割増しにして、効果を最大に得られるよう、途中に戦略変更した。
不安材料
・「攻めの資産運用」は、正直、どうなるかわからない。2%の利回り(*かなりコンサバ)を「標準ライン」として試算したが、ここは最悪70%を失っても止む無しという「リスク受容」した資産クラスです。
・円安基調からの円高へと潮目の変化が起こると、金融資産の半分を円建以外の通貨で持っているゆえ影響は大きい。ここも最悪40%を失っても止む無しと言う「リスク許容」したクラスです。海外プチ移住をして現地通貨で使うようライフスタイル側を調整する可能性あり。
純資産をトラッキングした
また今回から純資産を収支展望に加えてトラッキング開始しました。
これは住宅ローン等の負債を返済するごとにバランスシート上は負債減(つまり純資産増)となるものです。
物件価格は上昇率が鈍化しつつも、購入当時よりも上がっています。
試算上は減価償却を加味して不動産評価額が一定率で下落する試算としましたが、今後、不動産がどうなるかはなんともわかりません。
ただ、純資産としては、負債を減らすごとに着々と増えるので、不動産投資はサラリーマンとも相性の良い投資ゆえ、FIRE志向ならば目を向けるべき資産クラスだとは思っています。
経済的な将来不安について
こうして、リタイア収支展望を収支(PL)、キャッシュフロー(CF)、純資産(BS)で実施するようになり透明度もコントロールもできてきたと思います。
経済的な情勢は将来どうなるかがわからなくても、手元の状況を把握し対処できる状態にしておくことそのものが大きな安心です。
一応、フォーマットについてはこんな感じでやりました。
終わりに
リタイア後、経済的な面での課題については1つ1つ、自分なりの工夫をしながら進めてきました。
資産運用、資産管理、投資戦略などは片付いてきました。
あとは具体的な投資計画として現預金(投資準備金)をいかに活用するかで、それは「やりたいことリスト100」の見直しとともに考えていく予定です。
お金なんて(ましては評価額なんて)実態を感じないリアリティーのないものです。
それでも資産運用を最適化し、資産管理を透明化させ、そしてリタイア生活のライフプランと連動させていけば、お金への不安も減り、やりたいことを実現する資源として、ようやく「お金の価値が出てくる」と思うようにはなりました。
こんな試行錯誤のアプローチでしたが、どこかお役に立てれば幸いです。
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