リタイアからずっと現預金を取り崩す生活をしてます。
お金はそこそこ使っていながら、リタイアから18ヵ月時点(2023年10月末)でも資産評価額がリタイア時点と変わらない(101.8%)のは、良く言えば資産の8割を自分の黄金比で運用している効果です。
ですが、これは経済環境がもたらした「評価額の幻想」なので為替や相場で変わってきます。
また、FIRE民の多くが資産が増えていくようなので僕のように「横ばい」というのは優秀とは言えないかもしれません。
それでも、資産運用を放置し相場の動きに一喜一憂しない平穏心や、資産取崩しストレスもぐっと軽減する納得感などを得られるメリットは大きいです。
ということで、今回は資産状況をまとめながら、黄金比についての考え方を記録していきます。
金融資産の内訳
資産配分を「通貨」、「資産」、「リスク」ごとに色分けしています。
通貨別の状況と黄金比
直近の更なる円安進展で外貨建ての評価額が増え、通貨別(グラフ左端)の資産比率も外貨部分が全体の51%と、前月より少し増えています。
僕の黄金比は、円建:欧米通貨:新興国通貨=5:3:2としています。
ちなみに欧米通貨はドルとポンド。新興国通貨としてはタイバーツです。
この比率を最適と考えている理由は、個人的には、日本経済の成長性に期待が薄く、海外成長国の通貨で資産を分散保有することでバランスを取る方が賢明だと思っているからです。
ちなみにそれぞれの通貨の18か月での変化は、
ドル:(リタイア時:今)=(127円/ドル:150円/ドル)=18%アップ
ポンド:(リタイア時:今)=(161円/ポンド:183円/ポンド)=14%アップ
*バーツは不動産投資で運用中(金融商品ではない)うえまだ建設中にて俎上にあげず
なお、為替リスクへの対処は、プチ移住を視野にいれて吸収しています。
つまり、将来円高に振れて為替リスクが露呈したら、円転せず、外貨のまま現地生活の支出に充てるよう、自分のライフプランを修正していこうと思っています。
そんな為替リスクを吸収する前提もあるので、海外比率の高い国際分散を容認していて、それが結果的にリタイア時点から評価額が減らない理由でもあります。
この辺りを記事にしたものはこちらです。
【アーリーリタイア1年後の資産状況】エリア/通貨別の分散投資を進める嬉しく悲しい理由
資産の種類別の構成と黄金比
資産の種別(グラフ中央)としては、円預金として保有している現金比率が21%と大きめです。
現預金比率が高い理由は、その他の資産が中長期で運用中であり、満期まで現金化できない(そのかわり運用商品の利率は割と良い)ために発生したものです。
ただ、この現預金も、①必要資金と、②投資準備金、に分かれます。
この必要資金というのは当面の「生活費・生活防衛資金・ライフイベント準備金・取り崩し資産準備金」の4つを確保する現預金です。
投資準備金とは、何らかの「投資」にまわせる資金で、いまは「現金ポジションで持っていて投資待ち資金」というものです。
なお、黄金比としては現預金比率を15%:資産運用を85%にしたいとは思っています。
この辺りを試算した記事はこちらです。
【金融資産の問題児】”現預金の最適額”をアーリーリタイア用に算出して見えてきた世界
リスク別の構成と黄金比
リスク別(グラフ右端)でみると、今の資産配分では「72%が元本保証」と極めて安定・安全なものです。
つまり、リスクを負っているものが28%なので、このリスク分が溶けてしまっても「まあしょうがないか」と考えています。
その大きな部分は海外不動産投資分で、実際、投資としてはおもしろいものの、回収としてはさほど楽観的には考えていません。
そんな遊び心も少し組み込んで黄金比を考えていて、「安全資産:リスク資産=7:3」が感覚的にバランス良いと思っています。
ちなみに、資産運用をほったらかしにしているので、「放置していても心配にならない比率」というのがこの比率です。きわめて主観的で心理的なものですが。。
資産額の推移
金融資産額の状況はリタイア時と比べて以下の通りです。
①金融資産総額(評価額ベース):101.8%(前月より0.2ポイント下落)
②金融資産総額(評価益を除外):98.2%(前月より0.7ポイント下落)
評価額ベースでは増えていますし、株と為替の評価益がゼロだと仮定して計算しても、その減少はリタイアからわずか1.8%です。
それは「ほったらかしの資産運用」からの配当金や元本保証の利息等の増加分で、資産を取り崩す分をかなり補填しています。
もちろん、満期を迎えずに解約したり、社債や保険はその会社が倒産すると回収率は下がります。
ただ、その発生確率は大きくはないとは思いますが。
終わりに
投資や資産運用では、一般には「お金が増える」や「経済低迷に強い」などの経済要件で資産構成やポートフォリオを組む人が多いと思います。
僕はもう経済性より「自分のライフスタイルや心理状態を踏まえて納得いく黄金比」にしています。
なので、リタイア後の資産を取り崩して現預金が減っていく軽いストレス(怖さ)も、相場の変動で一喜一憂することも無い、心の平穏も得られています。
もちろん、経済状況の変化で所有資産の一部が完全に溶けるなどが無いとはいえません。
その時は必要な対処を取れば良いという開き直りができるのも、納得いく黄金比にし、月次資産管理で変化を透明化しているからです。
お金に対する自分のスタンスを持つのが何より大事ですね。
今後は、手間がかからず、「自動&リアルタイム」に把握出来るような工夫や改善が課題で、次回の記事にします。
0 件のコメント:
コメントを投稿