投資判断において「手離れの良さ」という軸を持っています。
その狙いは、現役時代は「投資で仕事が邪魔をされないこと」でしたが、FIREを意識したころからは「リタイア後の地理的自由(旅行やプチ移住など)に制限が出ないこと」と考えるようになりました。
一方、こうした手離れの良さが投資効率を疎外したり、海外生活で制限を生じさせるデメリットも体験しています。
今日はその過去の経験を振り返って考察します。
手離れの良い投資の3要件
手離れ良い投資と判断する3つの軸(要件)があります。
それは、
①旅行や海外プチ移住等の「地理的な自由」が奪われない(=地理的自由)、
②投資進捗を確認する「注意を払い続ける手間」が少ない(=メンテナンスフリー)、
③出口戦略を描き易くいざ撤退となった時の流動性が高い(=出口コントロール)、
です。
これらについて僕が実施してきた、①株式投資等、②不動産投資、について総括します。
評価は、「〇(手離れ良い)」、「△(やや足かせあり)」、「X(足かせ大きい)」とします。
株式投資等の手離れの良さ
株式投資等は、オンライン証券での現物取引による投資の前提です。
(結論)
地理的自由:△
メンテナンスフリー:〇
出口コントロール:〇
(所感)
やはりオンライン取引では売買の手間はあっても、いちど投資をしてしまえばかなりの「手離れ」は良い状態になります。
ただ唯一「地理的自由」にやや難があります。
住民票を海外転居とすると住民税はある時点から不要となるメリットがあります。
一方で「国内非居住者」というステータスとなるゆえ証券会社によっては「口座解約」か「口座凍結」を求めます。
この凍結では「取引は不可だが有価証券等を保有できる」となりますが、特定口座やNISA口座は保留手続きをしたり、株主登録の変更、投信は配当金再投資をしない設定、管財人をつけるなどかなり面倒です。
つまり、住民票上で国内非居住者となるならリモートでの取引は難しいということになります。
現役時代の海外勤務中は、こうした株式投資の空白期間を作ってしまい、結果として投資による資産形成の機会を疎外したとは思います。
将来、海外プチ移住をするにもこうした難があるとの前提で対処しないといけません。
不動産投資における手離れの良さ
不動産投資は「手間がかかる」といった意見も時々みかけます。
たしかに1棟単位の不動産投資は維持管理であったり客付けなど、たとえ管理会社を使ってもオーナーとして動く部分が大きいのだと思います。
ですが僕のように区分マンションを賃貸に出す程度なら、入居後はほぼ、自分が動くことなく収益を上げられます。
ということで、僕は、物件管理にひっぱられ「海外プチ移住」や「気ままな旅行」に制約が出るのを恐れ、一棟などの投資をしないできました。
(結果)
地理的自由:〇
メンテナンスフリー:〇
出口コントロール:△
(所感)
不動産を何棟も保有するまで成長させ、不動産事業として発展させるようなやり方を最初から外していたので、経済的には自ら制約をかけていたとは思います。
世の中、何棟を持っていても物件を上手に管理して完全フリーにやっている方がいるかもしれませんが、僕はそこはチャレンジはできませんでした。
ただ、区分所有で進めている不動産は、株式等のオンライン売買のように出口が手軽にはいかず流動性に欠けますが、自分の健康年齢のうちにずっと保有していても、旅行や海外プチ移住の制約にはならないと感じます。
なお唯一、非居住者として区分マンションを法人に貸した時は源泉税を引かれた残金が入金され、その源泉税は帰国後、確定申告で取り戻すなどの事後対応はありました。
終わりに
今後、海外ノマドやプチ移住を念頭にしたFIRE生活を送りたい方は、やはりオンライン証券側の整備は事前に調べるのが必要だと思います。
プチ移住などで非居住者となる場合に備え、「解約しないで良い証券会社」に所有株を移管していく事前対処などがベストかもしれません。
ちなみにR社は証券側だけでなく銀行側も解約しないといけませんでした。
S社は全般に緩かったのでこちらは助かりました。
情報として求められるようなら詳細に記事を書くかもしれませんが、以上が概観です。
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