同じ家なら「賃貸vs持家」は持家優位と思う

2024-01-12

アーリーリタイア生活

t f B! P L

このところ多拠点生活やアドレスホッピングなど、居住地に縛られないセカンドライフが気になる僕は、あらためて「持家」のメリット・デメリットを検討しました。

結論は、やはり持家を続けるということです。

なおリタイア後の「気ままにどこにでも暮らせる」という地理的自由を活用するには、持家に伴う流動性や弾力性の無さがデメリットであるのは事実です。

ですが、長く居住する前提なら、持家の経済メリットは大きく、持家に伴うデメリットを上回っていますし、デメリットも吸収可能な対処策があります。

今日はそんな「賃貸vs持家」のメリット・デメリットをリタイア観点で検討したことを綴ります。

持家の経済面の有利性

これまで自分の居住地を転勤時に賃貸してきましたが、2つの経済メリットを感じています。

1つは持家の総利益です。

賃料の年間収入は、持家の総コスト(住宅ローン、固定資産税、管理費、修繕費、将来の専有部のリノベ積立額、給与所得の合算による増税分差額等)を上回ります。

およそ物件取得価格の3%の実質利回りです(*専有部の将来積立含分む)。

2つ目は、持家はほぼフルローンでの取得なので、自分の株式等の他の「投資余力が落ちない(それどころか上がる)」ことです。

同じ家に家賃を払って住むより、持家として住宅ローンを払う方が年間の給与手残りは多く、それが投資余力のアップとなっています。

この持家の生涯の純利益(総利益)や投資余力アップが経済メリットとして感じましたが、もちろん物件の固有条件で違ってくるので、あくまで僕自身のケースでの検討結果です。

実際、不動産の難しい点は、賃料という価格決定のルールは需給による(コスト積み上げ方式ではない)のでコスト回収に満たない物件も存在することです。

さて一方、経済性以外の側面では、持家は何かと自由度が奪われるデメリットがあります。

持家のデメリット

持家のデメリットも自分のニーズに沿って検討しました。

僕のように「プチ移住」や「多拠点生活」に惹かれる場合は大きな問題がでます。

当たり前ですが、持家に自分が住み続ける前提で考えると「あちこち移り住む自由度が低い」というデメリットがまず挙げられます。

加えて、自分の経済状態によって予算にあった家に賃貸に住みかえることも難しいといえます。地理的自由でいろいろな場所に住みたいということで、このデメリットは顕著になります。(子供は社会人となったいまは家族構成の変化に応じた住み替えはないので、あくまでリタイア生活での地理的自由に限定されます。)

こうした持家ゆえの居住の流動性や弾力性の欠如は、多拠点行動のライフスタイルでは難がありますが、一方でワイルドカードもあります。

それは「持家に戻らなくても良い」と割り切れば、持家をずっと貸し続けて資産所得の一部にしたり、売却する方法も担保していることです。

ただし、高齢になればなるほど賃貸が難しいという世の中の現実もあるので、安易に売却するのは気を付けようとは思います。

将来の経済リスクは同等

将来にわたる経済リスクも考えました。

これは持家でも賃貸でも同様に存在します。

賃貸はインフレによって家賃上昇のリスクもありますが、持家もリノベーションで円安やリノベ需要過多等など発注コスト高となる傾向です。

こうした将来の経済リスクや不確定要素はどちらも同じように存在します。

賃貸業を営むオーナーは、このリスクを賃料に転嫁するので、どっちにしろ、賃貸も持家も逃げようがないリスクだと思います。

ちなみに日本の法律上「賃借人が守られる」という軸にたっているので、普通賃貸契約の方は「相場より安い価格を維持できる」と考えるかもしれません。

ですが、「相当の事由」があればオーナーから賃料値上げの同意を求められる交渉をされるので、やはり賃料が上がらないという保証もありません。

なお、これまでも台風や地震など、さまざまな「被災」が各地でありますが、持家ではそうした被害が出るリスクは覚悟しなければいけません。将来にわたり無視できない要素です。

リタイア生活で考慮している個人的要件

ということで、リタイア生活で持家でやっていくうえで「自分の譲れない条件」への対応策を明確にしました。

・居住環境はこだわりたい

→他の場所に住む場合もなるべく居住の生活水準は下げたくない

→「同じ水準」と体感できる上手な妥協で賃貸物件を探すなり持家を賃貸に出して得られる利潤を流用するなりで確保するようにする

・居住流動性を確保したい

→多拠点生活やプチ移住は持家があるからと諦めない

→持家を賃貸に出しても定期賃貸契約として一定期間後に自分が戻れるように契約する

*定期賃貸では普通賃貸より利潤が薄いがそれはやむなし

という対策にしました。

終わりに

賃貸か持家かは、最終的には「自分が何を望むか」に収れんされますし、かなりのところ個別論です。

細かいメリットデメリットもありますが、総じて、自分のライフスタイルでは持家でやりくりするのがベターという持家優位の結論です。

そして持家のデメリット(自由度や弾力性)は吸収し、メリットを享受し続ける方向です。

各種災害を心配ながらではありますが、資産性(賃貸や売却で利益がある)がある限りは損切りも不要ですしリタイア生活や投資生活に悪影響はありません。

自分が住む空間の理想でもある持家なので、それは大事にしようと思います。


ランキングも参加してます。禁断の賃貸vs持家の経済面に踏み込みましたが、僕の個別ケースは「持家有利」の結論で不動です。どう生きるか次第ですが。ご同意の方は、ポチっと応援お願いします!





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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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