昨今の株式市場の好調さを受け、投資に無縁な人まで「貯蓄や老後資金を投資してひと儲けしたい!」と考えているかもしれません。
そんな投資の相談先として金融機関やファイナンシャルプラナー等を思い浮かべると思いますが、世間では「相談するとカモられる!」とネガティブな情報が溢れています。
ただ僕はそんな通説?を破り、アーリーリタイア後は以前よりも面会は増えましたし役立つことも多いと思っています。
今日は、僕が金融機関とどういった関係を持ち、それを投資や資産運用に活かしているか、また注意すべき点は何かなどを綴ってみます。
投資相談の面会先と目的
投資の面談先は、概ね自分が取引をしている銀行、対面の証券会社、独立系ファイナンシャルプラナーなどです。
アーリーリタイアをしてからというもの、平日日中に時間が存分にあるので、割と気軽に情報収集を兼ねて面会しています。
こちらから連絡を取るというより、「(僕の所有する)金融商品の満期が来る」とか「新しい商品を案内したい」といった機会でアポ電を受けての面談が多いです。
何しろ僕は基本「消極的バイヤー」だとバレているので、向こうも期待値は低く執拗な営業は少な目ですし、こちらも自然体でヒアリングするだけです。
なお、僕にとって個人的な目的はやはり情報収集がメインで、稀に良いと思った金融商品を買うことはあります。
そこで、個人的な感想として、自分に役立つ観点から有益さの順番をつけると、
「金融機関(銀行)>独立系FP>対面式証券」
といった感じです。
個々に見ていきます。
金融機関(銀行)
某銀行とは取引も長く、外貨預金、外貨建て年金保険、社債購入などもしました。
それだけ取引幅も取引高もあるので、銀行の定める会員ランクも最上位なだけでなく、プライベートなケアもしてくれて、例えば金融商品の途中経過や満期などを迎える前に「その後どうしますか?」といった連絡がきて、個別面談を2,3か月に1度はしています。
担当者も幅広い経済動向の知見や投資知識を持ち、営業というよりコンサルタント的な対応をします。
僕にとってのメリットは、
①投資環境の把握をアップデートができる
→例えば、経済関連の各種発表データ、指標、推移等、質問すれば画面でタイムリーに表示してくれ、それをもとに見解を聞いたりでき、とても参考になる
→決して「何が儲かるか?」という会話ではなく、僕が想定するストーリー(市況は〇〇となるかも)というのに対しそのストーリの裏付けや反証データを議論しあうので意味がある
②自分の商品の満期を事前に通知してくれて次の手を考える余裕ができる
→ついつい金融商品を放置しがちなので、「もうすぐ満期です」という連絡で早め早めに次の手を検討できる
というものです。
独立系ファイナンシャルプラナー(FP)
いわゆる複数の会社の金融サービスを「中立的立場」で推薦するのが独立系FPの良いところです。
ですが人にもよるところがあります。
中立性を担保する人もいれば、特定の会社のキックバックの過多によってお勧め度合いの力の入れようが中立でない場合もあります。
キックバックとは、金融会社の商品をFPが成約にもたらせば、その提供主である金融会社からFPにコミッションが入ることです。
そんななか、過去に会ったベストな独立系ファイナンシャルプラナーは、
①それでも中立的に勧めてくれる
②問題解決型で提案してくれる
を実践します。
特に、②は、いわゆる「商品の特徴や良さを前面に勧める」のではなく「顧客の立場にたって、顧客の問題をどう解決してくれるサービスか」で提案してくれます。
商品の特徴ならパンフレットをみればわかるだけのことですが、担当者が、例えば僕の投資可能額、回収希望年月、リターン期待値、制約事項、リスク許容度など、個別に把握したうえで、そういったニーズを満たしながら、さらに所得税をどう節税できるかとか、市況により受け取り方をどう判断すればよいとか、そんな解決に資する提案をしてくれます。
ただ、そうした優秀な担当者は引く手あまたなので、こちらも取引をしないと疎遠になってしまいます。
銀行であれば金融商品を持っているだけで恒常的な関係となりますが、独立系FPは顧問契約でもしない限り、個々の商品成立でしか先方のフィーとはならないので、WIN-WINの関係継続が難しいところです。
対面式証券
僕はオンライン証券でしか取引しないのですが、ちょっとした経緯があって、ある中堅の対面式証券会社の担当からちょこちょこ連絡が来たり、セミナーなどの案内を貰うようになりました。
ただ、対面の証券会社の営業マンは営業ノルマもあって、そのために、売買額とその頻度が多い顧客(つまり手数料が多く入る)を喜ぶのです。
僕のように基本ネット証券で取引するのにこちらから高めの要求を出して「IPO株の話があったら教えて」なんてことは、都合よくは通用しません。
それでも、証券関連に特化して分析報告書やらお勧め銘柄リストなど、そういった情報を手っ取り早く出してくれるのは役立ちます。
取引がないのでいまは面会はほとんどしていません。
終わりに
以上が各金融機関とのおつきあいです。
当たり前ですが、言われるがままに投資するのではなくて、こちらとしてもきちんと意思や目的、前提、知識をもって面会することです。
そうすれば先方の営業成績に都合よい(=手数料が高い)商品を掴まされてカモにもされることもありません。
ただ、前述の通り、自分の利害に左右されずに中立性を保ち、問題解決型で提案できる素養があるコンサルタントやFPアドバイザーに巡り合うのは簡単でもありません。
そうした人は商品説明よりまずはこちらの状況や悩みをしっかりヒアリングするので、面会から10分もすればそうした素養の有無も把握できると思います。
まあ、ネットの情報(金融機関と面会するとカモられる)を鵜呑みにして全部自力で投資するのは機会損失で、世の中の良い人とWIN-WINな関係を築きながら資産形成を進めたほうがよっぽどプラスだと思っています。
ということで手数料泥棒といった先入観で悪評を受けやすい銀行・証券勤務者やFPの方で、正しいマインドのある方は、ぜひ、めげずにご活躍ください!
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