完全リタイア生活を安泰に送り続けるために、金融資産が経済恐慌で目減りする「最悪シナリオ」をシュミレーションしました。
目的は「金融資産の減少を、生活面や心理面で受け入れられるか」の「リスク受容度」を確認するためです。
年に1~2回の資産配分見直しタイミングで実施し、資産構成での「高リスクや外貨」の配分が高すぎて大きく目減りする危険性も確認する狙いです。
サラリーマン時代は労働収入があり安定していますが、完全リタイア後は金融資産へ100%依存します。
目減りを考えるのは気持ち良くありませんが、資産基盤に不安が残らないために不可欠な作業です。
ということで、金融資産のクラスごとリスクに応じて減少係数をかけたら、資産は27%ダウンして現状の73%となる試算結果とその前提を綴ります。
現在の資産構成
現在、完全リタイアで資産を取り崩す生活です。
その取崩しは、年間生活費が金融資産の12.6%。一方、資産所得(不動産収入と配当金や利息)は資産の5.3%。
つまりは、年間で金融資産の7.3%が減っています。
*2023年初から年末の株高や円安で「資産評価増」が高くなり、資産額は横ばいに見えますが、実質的なキャッシュアウトは2023年当初資産の7.3%です。
なお、60歳から個人年金や企業年金の入金が始まれば自然改善する「期間限定」の問題です。
この状況で現在の資産構成は以下の通りです。
資産構成:
①現預金(日本円):18.9%(元本保証:無リスク資産)
②年金積立額(確定拠出年金含む):22.7%(元本保証:無リスク資産)
③外貨預金:14.8%(元本保証:為替リスク資産)
④外貨建て保険および社債:17.5%(元本保証:為替リスク資産)
⑤株式投資等(コモディティ含む):8.3%(リスク資産)
⑥海外不動産投資:17.8%(リスク資産)
合計:100%
つまり、元本保証の資産は合わせて73.9%で、「①現預金」、「②年金積立額(退職金の一部を根金で受領するもの)」、「③外貨預金」、「④外貨建て保険および社債」となります。
資産クラス別の毀損率
この資産に対して以下の下落が発生すると想定しています。
これは、株式や海外不動産は今の半分に下落(50%減)、元本保証で運用している外貨(外貨預金の定期、外貨建ての年金保険)は為替でドルが90円、ポンドが120円と相当の下落負荷をかけました。
毀損後の資産構成
以上の前提で試算した結果、資産は現行から27%ダウンして73%となります。
その資産構成が以下です。
資産構成:
①現預金(日本円):25.7%(元本保証:無リスク資産)
②年金積立額(確定拠出年金含む):29.0%(元本保証:無リスク資産)
③外貨預金:12.9%(元本保証:為替リスク資産)
④外貨建て保険および社債:14.6%(元本保証:為替リスク資産)
⑤株式投資等(コモディティ含む):5.7%(リスク資産)
⑥海外不動産投資:12.1%(リスク資産)
合計:100%
考察
以上、元本保証比率も高くて防衛的ゆえ、最悪シナリオで27%ダウンというのは、家計面や心理面で「リスク受容できる」と判断しています。
ここから円預金部分の18.9%のうち「生活防衛資金」(8%)をおいて、残る「投資用現金ポジション」(10.9%)の部分は、その8%を「自由投資予算」にまわす判断も決定です。
最悪ここが全損しても「リスク許容」できます。
終わりに
株式市場の暴落が今後のリタイア生活中に起きてもおかしくはありません(平均的なサイクルを考慮すると)。
現在、守り優先の資産構成のデメリットである利回りの低さより、暴落への耐性というメリットを享受しているといえます。
その上で、投資用現金ポジションの8%部分を「人生を楽しく刺激的にする投資ゲーム」に使うような全体バランスなら、変に多くの資産を均等にリスクに晒すより気持ちも楽です。
以上をもって資産構成も資産使途も最終判断としました。
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