この1か月間で、日本株の一部売却と、保有外貨の一部円転をしました。
さほどの変化はありませんが、資産配分を把握しました。
今日はこの資産配分の変化と現状、そして今後の課題を綴ります。
資産配分の変化と現状
資産配分は「資産種別の構成」と「通貨ベースの構成」で把握します。
資産種別の構成
株式と保有外貨が減少し、円預金が増える結果となっています。
配分(パーセンテージ)としては全体に影響を与えるものでもありませんが、円建現預金のクラスが増加しています。
これまで通り「防衛的な資産運用」をしていて、安全資産(青)や低リスク運用資産(黄色)が主体となった構成です。
高リスク資産(赤)として保有しているものは比率としては少なく、それが更に減少しています。
通貨別の構成
この変化を通貨ベースでみても大きな変化ではありません。
なお四捨五入の関係で100%にはならないケースがあります。
株式売却・外貨円転の狙い
今回の株式売却の狙いは「課税枠の活用調整」です。
特定口座にある株式と投資信託(旧NISA枠を超えて購入していたもの)に関し、株式の利益を確定しながらマイナス成績の投資信託を処分し損益通算させました。
外貨建て資産は、過去3年間、現地通貨ベースの高い年率の運用で「利益増加分」があるので、その増分を円安タイミングで円転させました。
つまり「当初の外貨保有額に戻す」をしたのと同義です。
こうした増加した円建現預金は、今後、新NISA運用に組み替えて5~10年の中期運用する方針です。NISAは損益通算不可なので慎重にやる必要があります。
リタイア前後での資産運用のポジション変化
今回は「資産の一部の調整(リバランス)」です。
そもそも「資産配分の適正化(リアロケーション)」が必要かを、いまいちど、考えようと思います。
その大前提として、リタイア前とリタイア後での「ポジションの変化」があります。
その変化というのは、
リタイア前=「とにかく資産を増やす」という単純明快な目標での資産配分
アーリーリタイア後:「お金をいかに使っていくか」という自分のライフプランとの兼ね合いでの資産配分
というものです。
リタイア前はお金を増やす最適な方法として、高い利回りとなる外貨建てでの資産運用も進め、円資産依存のリスク回避も兼ねていました。
アーリーリタイア後は資産を「増やすから使う」へとシフトするなかで、海外旅行や海外プチ移住といった「外貨で支出」も関係します。
そうしたライフプランと連動した資産配分の最適解を考える必要があります。
国際分散の課題
なお、世の中で誤解があるのは「海外資産(株や債券)に投資していれば国際分散になる」という盲点です。
海外資産に投資運用中は分散されていますが、資産売却で円建で戻るとなると、その時点で為替リスクを抱えます。
例えば、S&P500で米国株式に連動とか、オルカンで世界に広く連動というのも、それは投資信託を日本円で買い付けて海外資産で運用し、売却時には日本円で戻るというものです。
日本円建ての海外投資であって、外貨建てでの海外投資ではありません。
日本円建てで国内証券会社を使う買い付けや売却は、確定申告も楽で、使い勝手は良い投資方法です。ですが円建ベースの世界観での運用で為替リスクを抱え込みます。
僕はドル、ポンド、バーツ等の外貨を直接所有し、外貨建ての債券、年金保険、外国不動産などの海外資産に投じ、売却時は現地通貨で戻る資産運用です。円建ではありません。
外貨で利確するので為替変動リスクを抱えず、為替変動に応じた弾力的な対応ができるメリットがある一方で、使い勝手が良いとは言えない問題点が多々あるのです。
終わりに
リタイア生活のポジションでは、お金を増やすだけでなく、いかにお金を活用していくかが大事です。
なので、リタイア生活での必要外貨や、その外貨の運用の使い勝手といった総合的な利便性や出口戦略をもって、外貨の適性比率を決めないとダメな気がしています。
なお、これは僕に限らず広く一般の方にも関係することがあり、
・ちょこちょこドルを買って直接米国ETFなどで取引する資産運用の方、
・円以外の資産を持って防衛したい方、
・外貨建て資産も作りながらリタイア後の旅行や移住などで活用したい方、
は、どこかで外貨建て資産の「出口をどうするか」を無視できなくなります。
出口を見るうえで、金融資産だけでなく純資産(金融資産や不動産全体)で資産配分をみないと方向を見失う気もします。
(その後、純資産ベースで分析した内容を書いた記事はこちらです)
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