直近のリタイア生活での「収支実績値」を使ってFIREシュミレーションを再実行しました。
目的は、今後10年、自分が想定する資産推移をするかを検証するためです。
FIREシュミレーションはリタイア前も実施しましたが、今回、より精度が高くなります。
その理由は、
・リタイア後(2023年)の丸1年間の資産運用の収益実績値を使える
・その収益は今後も大きく変動はない(資産運用での資産構成が変わらないから)
・リタイア後(2023年)の丸1年間、生活ペースが安定し、その支出実績値を使える
・直近でインフレ等の影響によって13%ほど支出が増えたことも反映できる
というものです。
今回、このシュミレーション結果を備忘録としてまとめます。
FIREシュミレーション結果(グラフ)
シュミレーションの結果、当初の計画(青色)よりはプラスで推移しています。
これは想定よりも円安や株高で資産評価額が高くなったためです。
ただし、資産所得での収入よりも支出が多いため、資産を取り崩すような状況は変わりませんし、あくまで評価額で横ばいに推移してるだけです。
その取り崩す過程となるこの先10年間、これ以上は下回りたくないという「限界点」を独自に設けました。
「取り崩し不可資産」というもの(緑のブロック)を図には置いてますが、諸般の理由で、その上限ラインを割り込みたくないラインです。
とりあえずは当初も修正も、この「限界点」までは資産を取り崩すことがない結果にはなってます。
金融資産の「取り崩し不可資産」の設定
この「取り崩し不可資産」は、次の構成となっています。
・直近の生活費;月額生活支出x3か月分
・生活防衛費(医療費等、想定しない支出であったり、ライフプラン上発生する家電の買い替え、車検や車の買い替え費用、自宅のリノベーション費用等):月額生活支出x12か月分)
・その他、自分なりに「保有しておきたい金融資産総額」
を想定しての必要性で決めたのが「取り崩し不可資産」です。
シュミレーションの期間設定
また、このシュミレーションでは向こう10年間を対象に実施する理由があります。
それは、
・10年スパンであればライフイベント的な支出も具体的に予測できる
・10年後までの社会的な変化は割とイメージがつきやすい
・自分がいまやりたいことも10年で区切るをつけられそうである
と、リアルに10年後を想定して資産基盤と自分の在り方も連動し易いからです。
その上で、適切な推移を辿るよう、投資や資産運用の組み替え等(収入)や、生活費(支出)の双方をコントロールする狙いです。
自由投資予算の妥当性の確認
なお、その中で、今年に入ってから大きな支出として「自由投資予算」というものを設定しました。
これは先の「取り崩し不可資産」とは別にしたい追加上予算枠と見たて、図に含めて検証しました。
結果、いまの計画ではこの自由投資予算まで食い込むような削減はないと想定していますが当初計画(青色ライン)だとアウトです。
今後留意すべきリスク
このFIREシュミレーションはあくまで直近1年分の実績値を使っての結果です。
この通りに推移するかは自分の収支コントロールでは済まない外部要因があり、以下のリスクファクターを意識しています。
資産評価額の下落
現在の金融資産のうち、外貨建てについては①為替リスク(外貨構成比は全体の50%)が、また、②株、社債、保険など(構成比は全体の43%)は発行体の倒産リスクがあります。
また、③海外不動産運用の焦げ付きリスクもあります。
こうしたリスクが現実化すると、資産の目減りが大きくなります。
経済恐慌による資産毀損
資産運用での不安としては、米国方面でのリセッション、資産税や譲渡税や消費税などの影響、紛争の関係でハイパーインフレが起こって預金封鎖になるなど、最悪を考え出すときりがありません。
また、勤めていた会社が倒産したら企業年金は出ません。
こうした最悪時の心配をしていても切りはないので、実際に、最悪のケースが起きた時に資産がどの程度下落するかは過去のリーマンショックでの下落率等のデータをもってシュミレーションしました。
こうなると取り崩し資産を割りこむことになりますが、そんなリスクを受容できるか、試算上でみたものです。
終わりに
以上、実際のリタイア生活における収支の数値を使ってFIREシュミレーションを再計算しました。
今後10年という限定期間の資産推移に絞っているので精度も高くなります。
手間は少しかかれど、こうしたシュミレーションをやっておくことで心理的にも得られたものは大きく、
・先行き10年の資産的見通しを持てることで、資産を取り崩す不安に囚われるということから解放される
・自由投資予算を使う上で迷いを無くして心理的に前向きな原動力が生まれる
・資産推移の振れ幅(下限)の判断基準を持つことで個々の投資や資産構成組み替えのリスクの取り方や出口戦略の判断がつきやすい
などで、やはり資産管理は面倒ですが大事なことだと感じます。
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