「頂き女子りりちゃん（25）」は1.5億円の詐欺により9年を失います（懲役9年）。
すぐに受刑しても若さ溢れる25～34歳という9年間を獄中で不自由に暮らすなんて地獄です。それぐらい犯した罪は重いのでしょう。
もし1.5億円をきちんと稼ぎ25歳でFIREをしていたら50年は自由に暮らせます（年300万円前提）。
「りりちゃん恋愛マニュアル」もビジネス的には良くできていて（人間関係のノウハウ）、本当、能力を正しくさえ使えば、黄金の9年を失うのではなく、FIRE民として50年の自由生活を謳歌できたと思うと、どこでどう歯車が狂ってしまったのか残念です。
ということで、今日はこの事件をFIRE視点で綴ります。
頂き女子りりちゃんの罪状
頂き女子りりちゃんこと渡邊真衣被告（25）は、男性3人に恋愛感情を抱かせて「お金に困っている」と大金をだまし取りました。
さらにはそのテクニックを集約した「恋愛マニュアル」もネット販売していました。
1億5500万円をだまし取って、そのお金は担当（つまり、ホスト）につぎ込むという事件です。
その結果として懲役9年・罰金800万円（求刑懲役13年・罰金1200万円）の判決を言い渡わたされたわけです。
恋愛マニュアルの実力は
そんなマニュアルに何が書かれているか気になり調べてみました。
ターゲット
高年齢の男性で女性経験が少ない人がターゲット。
とくに、Hな目的を表に出さない真面目な人で、友達が少ないとなお良いターゲットらしい。
そのターゲットを「おぢ」と親近感もって呼ぶそうです。
相手は50代男性だったりします。
アプローチ方法
３ステップでアプローチ
１. 信頼関係構築
２. お金を頂くための会話
３. アフターケア
信頼関係構築のポイント
この信頼構築段階では、①毎日ラインをする、②返信速度が上がってきたら相手を褒める、③相手が好きだというスタンスで会話する、④相手が恋人という前提で会話をする、と進めるらしい。
その結果「特別な存在だ」と思わせて洗脳するのだそうです。
お金を頂くための会話のポイント
そんな信頼関係をしっかり構築したら次なるお金をいただくステップです。
そのために嘘のストーリを演じるそうです。
たとえば会話のなかで落ち込んだ様子をみせて、相手からどうしたのかを聞かれたうえで、「実は家賃を滞納している」と嘘をつく。
決して「お金を出してくれ」とは言わずに、おぢに「僕がなんとかするよ」と言わせるの目的。
そんな嘘のストーリをあえて「おぢだから話す」との前提で暴露しつつ、もちろん「おじはお金目当てではない大切な人」との位置づけで「巻き込みたくない」というけなげなスタンス。
だからこそ、おぢから「僕がなんとかする」と言うように誘導できる。
さらには「お金を出すよ」と言われても１度は断り「迷惑かけるぐらいなら闇金申し込む」と無謀な発言で相手の心配を煽るように仕向ける。
とまあかなり緻密な心理テクニックです。
アフターケア
貢がせた後のアフターケアこそ信頼を得る重要段階とのこと。
そのために、①何にいくら使ったか、②相手のおかげでどう助かったか、③相手がいなければ自分がどうなっていたか、④これからどうするつもりか、⑤二人の将来を考えたい、とフォローするそうです。
かなり「人たらし」な手口ともいえます。
ビジネスの世界で応用したら
頂き女子の手口はおぢにとっては「承認行為」になっているわけです。
50代の孤独で自分の存在価値を感じられない男性にとって、自分を頼ってくれる可愛い年下の女性に「できるだけのことをしたい」と思わせるのです。
でもこれはサラリーマン社会でも通用するテクニックですね。
仕事でも、信頼関係を構築し、相手と自分が特別なパートナー関係であることを相互認知し、しっかりアフターケアで長期的関係を築く、というのが上手な進め方だからです。
おぢのかわりにそれが「上司」であったり「有力な社内のキーマン」であったり「取引先」だったりするわけで、よく「恋愛と仕事は共通点がある」というのは、こうした人間関係なる点にあると思います。
知識の正しい使い方の大事さ
こうした「円滑な人間関係構築のやり方」なるマニュアルは普遍的なニーズがあると思います。
人たらしで上手に組織を渡り歩く人はどの時代もいますし、周囲からみて「計算だ」とわかってもなんだかんだ「可愛がられて優遇されている」というのが世の中です。
そんなノウハウをサラリーマン向けセミナーとして整備展開し「正当なる使い方」をして1.5億円を稼いでいれば、りりちゃんはいまごろ、懲役9年の不自由なる牢獄生活を送ることなく、FIRE民としてセミリタイアできていたと思います。
能力を持っていても使い方を誤ると不幸になる、という例になってしまいました。
終わりに
なお、被害者男性は50代男性で僕と同じ世代ですが、なぜ20代女性からのアプローチを警戒しないのかが不思議です。
僕ならそんな詐欺にはひっかからないと思います！
が、サラリーマン時代は「食事にいきたい」という若い女子社員達をご指定の「お洒落で人気のレストラン」によく連れて行ったものです。
年長で男性という立場ゆえ、僅かなる小遣いを使い、毎回、全額奢っていました・・。
ん？ もしやあれは「ご馳走様女子」だったのか。
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