ドル円相場がいよいよ156円台に突入しました。
為替の影響を受けながら働いている現役サラリーマンの同窓たちと円安が給与に与える影響について話題になりました。
人によって順風だったり逆風だったりと分かれます。
今日はそんな働く立場の違いでの円安インパクトをリアルに綴ります。
ちなみに同窓は、①日本企業から海外駐在中、②アメリカ国内の現地企業で働いている、③日本の外資企業で働いている、です。
日本企業からの海外駐在は現地給が目減りした
日本企業から海外駐在をしている友人は円安で現地のドル支給額が減ったそうです。
会社ではグロスアップ(わりと一般的な方法です)といって日本国内で働いていたら支給される「国内給与」を基準に日本側で3割、海外側で7割を分割支給する形が前提です。
海外分の7割は円からドルに換算して支給されるので円安によって現地支給額が「目減り」します。
例えば1000万円の給与で海外給が700万円相当なら、1ドル100円だと現地給7万ドルが、156円だと4.5万ドルとなるような感じです。
実際は、海外勤務手当や現地給も「地域係数」(世界主要都市の生活物価の係数)で補正されて、赴任先都市が日本の1.5倍の水準なら1.5掛けです。
ですが元の海外給部分が為替でそもそも安く、係数をかけてもしれていたり、その上、物価高は異常で、かなり質素に暮らしてるそうです。
そんな彼が円安で助かっている点は「現地日系スーパーマーケット(日本の食材を輸入販売している)の買い物」らしいです。
もはや住みにくい海外生活では日本産のお米、冷凍食品、お菓子類は貴重で、以前よりもドルが強い分割安になっているのが嬉しいそうです。
ということで「円安のやや犠牲者」といった立場です。
アメリカ国内の現地企業で働いている人
もう1人はアメリカの現地企業でずっと働いている友人です。
ドル建ての生活なので円安の影響はありません。
現地のインフレがすごく生活費は増えるなかどうにか給与はインフレ相当にアップしているので、結果として生活水準は横ばいとのことです。
彼にとって良いのは「資産は増えた」とのことです。
これは子供にかかる教育費が安くなって家計が助かっているとのことです。
その家庭の子供が日本の大学に進学しているので、海外から生活費や教育費を仕送りする原資が少なくて済むそうです。
授業料と生活費で年間150万円相当を送るには110円/ドルだと毎年1.4万ドル換算ですが、今は1万ドルを切ることになるそうです。
教育費が一番負担の大きなこの時期に円安で良かったとのことです。
ということで「円安のやや恩恵者」といった立場です。
日本の外資企業で働いている人
そして最後がアメリカ系企業の日本法人で働く友人です。
会社では基本給+変動給(大きな比率をしめる)のうち、変動給がグローバル連結決算に連動するそうです。
その変動部分(ボーナス的なものかもしれません)が円安によって良い額になるそうです。
また、円安だと本国から見た「人件費」が安く換算されるので、本社ファイナンス部門から同情されぎみだとか、人件費に見合う稼ぎの圧力は少な目だそうです。
ただし日本法人の売上がたとえ増加していても適用する為替レートで本国からは売上減少してるかに見えるのでいろいろ説明が面倒だとのことです。
ということで「円安の最大の恩恵者」ではありますが大喜びでもないようです。
終わりに
円安の影響だけでなくインフレも大きな影響があるわけですが、そこで「この円安時代に最も効率よい稼ぎ方は何か」といった話になりました。
結論は「海外企業(本国での採用)で日本に居住しリモート勤務する」です。
食も安全も満たされた日本の地方都市に住み、豊かな自然や食材に囲まれ、海外企業の給与基準でリモート勤務するのがベストとの結論です。
そんな形が今の時代は良いとこどり(①円安の為替メリット、②低いインフレメリット(=日本はまだ海外より物価高の勢いは弱い)、③日本の生活コスパ・品質の高さ)をする方法です。
逆にいえば、今はどの地域にいても問題は抱えていて、インフレ以外にも民族・宗教・格差などの問題も日常で感じたり、もはや大変なのは日本だけでもありません。
そこから最後に行きつく話題は、お金というより、豊かで素晴らしい日本に生まれて良かったという、そんなささやかな愛国心というオチになってしまいました・・。
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