完全リタイア後の日々を心から楽しむには、自分の資産に「明るい未来」があることが望ましいと思っています。
50代で完全リタイアをした僕は労働に戻るという選択肢はもはやないので、やはり「安定した収入源」がまずは大事となります。
そのために「金融資産の74%は元本保証で安全運用」をしてきました。
でも最近、そんな安定した収入のために元本保証の運用をしてきたなかで気が付いたのは、元本保証という価格変動リスクの無さではなく、「満期タイミング」こそが心理的には「経済面での明るい未来」に直結すると思うようになりました。
今日はそんなリタイア後の資産運用術として「満期タイミングがリタイア後の心持に対して想像以上の効果がある」ということを綴ります。
資産運用の安全性の現状
僕の所有する資産のうち、円建現預金(普通・定期)を除く残りである74%を資産運用しています。
その74%は大きく、①元本保証:50%、②元本保証外(リスク資産):24%、に分けられます。
元本保証は価格変動リスクはありませんが、満期までは流動性リスクを取っています。
つまり満期前に解約すると元本割れする可能性があるので「必ず満期まで持つ」という前提で保有しています。
満期までは現金化できない(流動性がない)一方で、流動性を犠牲に円建・外貨建ての金融商品を運用するからこそ「満期まで待てば確実にお金が増える」という安全性があります。
なお「外貨建て」と聞くと為替リスクがある(円建換算で目減りする)と思う方もいるかと存じますが、僕は満期になったら外貨のまま受領するので、現地通貨として着実に増えていますしそれで良いと割り切っています。
外貨のまま現地旅行などで消費すれば、現地通貨として増えている限りは問題ありません。(為替が有利なら円転するかもしれませんが)。
安全資産の種別
その資産50%を占める元本保証の資産種別は以下となります。
①国債:企業年金(個別)の資産運用は国債でやっているので企業年金部分を「国債」とみたてています。
②社債:円建・ドル建てでの社債を運用し、満期は5~9年で満期になります
③外貨建て定期:1か月~1年と刻んで運用しています
④投資信託:国債に比重のある投資信託も一部組み込んでいます
⑤貯蓄型保険:円建終身年金、ドル建て年金保険(10年)を複数持っています
これら「種別」としての切り口で分けてもどれも経済的な安心につながるものは「価格変動リスクはない」というだけであり、それ以上でも以下でもありません。
なのでこれらを時系列展開して考え直します。
資産種別と満期タイミング(年齢別)
元本保証の資産種別は、複数年の契約ですが、その契約年数も満期タイミングもばらばらで、僕の年齢で括ると以下の通りとなります。
60歳:円建終身年金保険、社債A
61歳:社債B
62歳:社債C
64歳:外貨建て年金保険1
66歳:外貨建て年金保険2
67歳:外貨建て社債B
他、外貨建て定期は適宜1か月~1年で満期
つまり、完全リタイア生活のなかで、複数の商品の満期がそれぞれの年齢分散で到達するというようにしています。
年齢別満期タイミングが精神安定になる理由
満期を考えるのは当たり前のことですけど、若干、意図して年齢分散を均等に契約調整してきたことで、
「時間経過(年齢)とともに資産が増える(満期を迎えて資産増が確定する)が次々とやってくる」
といった状態を作っています。
これによって得られることが、
「人生の先行きが経済的に明るく見える(満期で確実に増えていく)」
ということになります。単純な感性の僕にはこれで明るく見えるだけかもしれませんが。。
なおこれは、インカム益を狙いにいかずに再投資している部分もあるので複利が効いているともいえます(*)。
*資産運用におけるインカム益として資産所得は少なくなりますが、現時点、国内不動産の収入や資産運用の運用益(配当等)でインカム益で補い、さらに足りない部分は資産を取り崩すことで良いとしている点もあります。
終わりに
以上の通り、分散投資ではアセット構成という切り口だけではなく、出口戦略というか時系列的な満期タイミングをライフプランに連動分散することは留意してきました。
株式投資や投資信託も利回りを得るには重要なアセットですが、ここには価格変動リスクがあって「将来の確実な入金」を約束するものではありません。
いま、完全リタイアで給与収入を失った心境になってからはそんな「元本保証で確実に明るい未来が来る」を散りばめることは心理的効果があると感じるようになりました。
分散投資は経済的な資産配分に加え心理的な負担配分が、チキンで単純な僕にはなおさら意味があったという気付きを共有しようと記事にしました。
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