円安で途上国に落ちぶれる日本をリアルに綴った

2024-06-24

アーリーリタイア生活

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足元で円安が進行し、今日は160円/ドルのすぐ手前まできています。

金融資産の半分を外貨で所有しているので、個人的には円安だからといって困るわけではありません。それどころか円安になれば資産額は増加するメリットすらあります。

とはいえやはり日本人、こんな「安い日本」が海外勢から買いたたかれ経済侵略されるのは悲しく感じます。

日本の観光地の不動産は外資ディベロッパーに買われ、日本系列のホテルも外資チェーンに買収され、都心部の億ションは外国人が買い、日本企業も外資に買収される。こうして日本の土地権利や経営権が失なわれていくのです。

そんなうねりに非力ながらドルを使って対策行動したり日本投資を気にかけています。

今日はその「途上国に落ちぶれる日本を救いたい」といった気持ちゆえ行き過ぎた内容になるかもしれませんが、今の感覚を備忘録として残すために綴ってみます。

強い日本(バブル期の円高)の現象

今の「弱い日本」の対極にあったと思うのが30年ちょっと前のバブル期です。

1985年のプラザ合意の時点で235円/ドルだった為替が1日で20円の円高に、翌年には150円台です。

「円高が輸出企業の業績悪化を招き経済が落ち込みむ」と大騒ぎでした。

円安でも円高でも、騒ぐ日本なわけです。

当時は「強い円」を背景に体力も技術もある日系メーカーは海外に工場を移転させ現地の安い労働力でコストダウンを図ったわけです。

そうして技術ノウハウが日本で「空洞化」していくわけです。

アメリカへの輸出品などは特定品目に関税もかけられるので、現地に届く段階で完成品は高くなりました。それゆえ現地化(ローカライゼーション)が必要だったわけです。

そんなバブルの頃は日本企業がニューヨークのロックフェラーセンタービルを買収したり、ハリウッドの映画会社を買収したりと「アメリカの魂を買う日本!」と大ヒンシュクもあったわけです。

ニューヨークにいけば5番街のティファニーには大量の日本人観光客がツアーで押しかけ、日本人スタッフが日本語で対応し貴金属やらを大人買いしていた時代です。

有名観光地にいけば証券会社のOL女子たちが「鉄関係の堅い会社に勤めるお父さんより私のがボーナスが多いから海外で買い物やエステ三昧!」なんて笑顔で消費しまくるわけです。

これらが良いとは言いませんが、少なくても今の「買いたたかれる日本」との対比で余計に今の落ちぶれた日本を残念に思うわけです。

ちなみに1990年頃って為替は135円から145円と決して歴史的に円安なわけではなかったのですけどね。

政治もダメダメで良い将来が描けない

そもそも、円高や円安といった為替なんて二国間の通貨の交換比率なわけで、その交換比率は日米金利差や貿易収支といった経済活動の落ち着きどころとしてそうなるだけです。

円安は国力が低下して安くなったというより「日本の将来が魅力的ではない」といったことを反映しているので、それはある意味「国力」を反映しているともいえるのでしょう。

そりゃ80年代から構造的に明確だった「いずれ少子高齢化社会になる」といった問題を放置し増税やら社会保険料の引き上げやらで国民の税負担率は50%以上の状態です。

「お客様が神様」という多神教の日本では「企業努力」というのはイコール「コストダウン」なわけで、その結果、企業は研究開発に投資もまわせず緊縮財政によってイノベーションの芽も育ちません。

日本国内の企業間の競争ばかりに気を取られ、政治が介入して利権を貪り、そんな陣取り合戦をやっている合間にふと気が付けばアメリカや中国勢のハイテクカンパニーが日本市場に入って独占的プラットフォームを展開しているわけです。

それを便利だといって個人が動画をみたりSNSをするわけで、ヒト・モノ・カネに加えて「情報」まで、規模の経済によって外国仕様の標準にブラックホールのごとく飲み込まれるわけです・・。

戦国時代の日本ってこうした海外からの参入にはもっと敏感で優秀に対応していました。

戦国大名なんかは軍事技術(いわゆる鉄砲とか大砲です)はちゃっかりポルトガルなどから輸入して国内合戦で使いながらも欧州勢の日本侵略の意図を察知警戒し、豊臣も徳川も「キリシタン迫害」と締め出したわけです。

それが歴史的・人道的に良かったわけではありませんが、でも欧勢力の「日本領土侵略」なるものは防いできたわけで世界的にみても「征服された歴史のない珍しい国なるニッポン」になれたわけです。

ある意味、当時の大名は今の政治家よりも先見性があるとは思います。

日本で起こってる危ういこと

ということで行き過ぎた円安で何が問題かというと、かなり俗っぽく表現すれば「一昔前の途上国のようなふるまい」になったわけです。

本来円安のメリットは日本が持つ良い商品を海外に輸出することにつながるものですが、そんな輸出メリットよりも、日本が買いたたかれる円安としてデメリットが大きいと感じています。

例えば、

・途上国は時に政治腐敗(独裁者や政治色のあるコングロマリット)が自国のかなめとなるもの(インフラ整備も含め)を外国資本を受け入れて(例えば中国の一帯一路も含め)権利を売り渡してしまう失策をするように、日本は法制度的なガード(外国資本の投資や買収などへの規制や牽制)の無さで土地やらインフラほか優良企業の資産が買われ失われていく

→構図は違えど途上国と同じように日本は買いたたかれ経済的に侵略されている

・海外企業に買収されると海外企業は自社や自国仕様のディファクトスタンダードでサービスを作り、それを日本人に日本人向けに売らせて、排他的優位な地位をさらに固める

→日本の労働力がいいように使われながら海外勢が独占的優位性を保つという構図

・途上国では稼いだ通貨の信用が低いためすぐに街角のEXCHANGEでドルに換えるなどして資産保全しているが、日本はもっか日本円に頼る資産運用にはリスクがありリターンが低いとのことで新NISA導入でもドル建て商品(S&P等など)に投資が向かっている

→日本人自身も日本の通貨がゴミのように弱く、日本経済の平均リターンが弱いとの認識

・これまでは海外富裕層が日本の文化を尊重するなかで観光をして円を落としていったが、今は行き過ぎた円安で素行の良くない外国人も「安くて楽しめる国ジャパン!」として大量に来日し「メルトダウン渋谷」と喜んで路上で立ち飲みをしたりゴミを捨てたりもする

→海外からみると日本は「安い旅行先」というデスティーネーション(目的地)

・優秀な技術や能力のある個人は海外企業に高給で雇われ海外で働いたりして、個人レベルで「情報」や「技術」が流出する(一時期の円高での海外移転とはまた別のコンテキスト)

→ますます技術力の残らない日本に

なんてことで、日本は途上国のごとく落ちぶれてしまったと思う次第です。

少しエキセントリックながら・・・書いてしまいました。

個人でできること

そんな状況のなかずっと円安基調で、やっぱり僕の投資先はS&Pとかのグローバル企業にもしますが、それ以上に日本企業の個別株に投資し、イノベーションであったり国内に技術を育てる企業を応援するようにしています。

もちろん自分が保有する外貨も、日本の金融機関に移して運用したり、あるいは海外の銀行口座にあるものはその「デビットカードで日本国内の消費」にあてています。

例えば、日本国内の飲食やら買い物は海外で発行されたカードでこのところも決済をするので、日本でサービスを消費しながら1ドル159円(手数料が3%引かれますが)相当で自分の海外ドル口座からお金が減るわけです。

国の経済からすると僕の投資や消費はゴミにもならない数字ですが、なるべく日本が優位になるような投資や消費は心がけたいと思っています。

終わりに

どうも行き過ぎた円安が発端に起こるものごとが残念な限りで、「日本はこのまま途上国のように落ちぶれていっていいのか・・」との感情からアンチ海外っぽい内容になってしまいました。

でも僕は仕事でもずっと海外勢とは仲良くやってきたわけですし、なんら個人的な恨みもなければ彼らが実力で日本に経済進出することを悪くいう立場でもありません。

というか、本来の理想は「自国も強く、相手国も強く、お互いの良いところやサービスを活かしあおう」というものなので、今のような「自分たちが土俵に立てなくなっている」という日本を残念に思っているだけではあります。

こんな日本になった責任は自分たち世代にもありますし、とはいえ2年前に「競争市場」から抜けてしまったアーリーリタイア者としては今の立場でできることをするだけで、あとは若い人に将来を託すばかりです。

その、自分ができることは投資やら消費やら情報発信(こうした)やらで、残念ながら強い手札はありません。

エールのつもりで書こうと思った記事がおもいっきり嘆きになってしまいました。

日本が好きゆえお許しを・・!


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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