アーリーリタイア後には生活環境だけでなく心境も変化します。
仕事から解放され「ストレスの無い自由」といった環境が手に入るので、心も平穏になれば気持ちに余裕も生まれます。
そうした変化を実感する体験のなかで特に嬉しいと感じた2つがあります。
それは、①お寺でお祈りする内容の変化、②家族(母親)への恩返しでの変化、という2つです。
今日はこの2つを取り上げてサラリーマン時代との違いを綴ります。
お寺でのお祈りの変化
お寺でのお祈りが「お願い」から「感謝表明」へと変化したのが1つです。
具体的にサラリーマン時代とリタイア生活を比較します。
サラリーマン時代のお祈り
サラリーマン時代は健康や平穏を祈ることに加え、欠かせなかったのは「仕事がうまくいきますように」という内容です。
仕事は自分のコントロールが及ばない面があります。
仕事が上手くいくか否かは、人との巡り合わせ、時代のニーズに即しているか、協力者の出現・・など、自分がどうこうできるものばかりではありません。
そんな運に任せる部分も大きいのでお祈りには仕事の関係のものごとが入っていました。
リタイア後のお祈り
ですがリタイア後はそうした運任せ(コントロールできないものごと)はほとんどなくなります。
お寺での祈願は「無事に会社員生活も終えて今の健やかで平穏な日々に感謝します」といった「現状の感謝」や「リタイア生活でxxxを頑張ります」という「現状の決意表明」だったりします。
後者は「家族への恩返しをしっかりやります」といった内容等で、運任せではなく自分でコントロールできるものです。
こうして、運に左右される「将来のお願いごと」から、自分でコントロールできるものごとに囲まれた「現状への感謝表明」に変わるのです。
こうした違いに気が付いたときには、そのささやかな変化を幸せに感じました。
家族(母親)への恩返しの変化
アーリーリタイアの目的は多々ありますが、その大事な1つが親孝行をしっかりすることです。
老齢の母親への孝行は本人が元気なうちにこそできるもので定年まで待ってからというわけにはいきません。
毎週ランチに行ったり通院サポートしたりしますが、そんなある時、リタイア後に心境が変化したと感じたことがありました。
それは「正しいことを押し付けるより相手が喜ぶことを受け止める」ということです。
リタイア前の対応
母親はなぜか僕がお肉ばかりを食べていて野菜不足だと思っています。
自分自身、健康オタクでもあり野菜もバランスよく食べれば肉より魚が多めの生活をしています。
なのに母親との食事中は母のプレートに野菜があるとそれをほとんど分けしてくれるのです。
僕としては「いらないよ!」と母親の皿に戻し「野菜を十分に食べているよ!」と健康オタクをアピールして心配はいらないと伝えます。
母親の認識を変えようと、半ば反論のように、毎回、言い聞かせていました。
リタイア後の対応
ですがリタイア後は、母親の誤った認識を正そうとするより、母親がそう信じているのなら「ありがとう」と素直に野菜を受け取って食べるようにしました。
「あなたは野菜不足だから食べなさい」と差し出された野菜を「野菜は十分に取っている」と反論しながら突き返せず、そのまま受け取ることにしたのです。
正しいことを押し付けるより喜ぶことを受け止める優しさが大事だと、そんな思いに変化しました。
恐らくサラリーマン時代は間違ったことは正す、そんな日常で心の余裕も無かったのかもしれません。
大事なのは相手が何をもって喜ぶかであって自分の気持ちや正しさを通すこととは限らないのですね。
そんな気づきの記事がこちらです。
終わりに
以上、リタイア後の心境変化として自分なりに嬉しかった2つとは、
①お寺でのお祈りの変化(仕事に関する「将来の願い」より「現状の感謝表明」)
②家族(母親)への恩返しの変化(正しさの押し付けより優しさで受け止める)
というものです。
まあ、自分が歳を取っただけかもしれません。
リタイア後は本質的なところで心境が変わったと気づけることが、やれ、FIREで日々楽しいとかストレスがないといったことより、ちょっぴり嬉しかったりします。
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