FIRE直前に100歳までの収支シュミレーションをしています。
いくら緻密なシュミレーションをしても、実際にFIRE生活に入ると想定とは異なった収入や支出の項目が出てきます。
それに応じてFIREシュミレーションを5項目変更してきました。
今日はその「当初の収支シュミレーションからの5つの変更点とその理由」を綴ります。
収支シュミレションの変更点
僕のシュミレーションで変更したのは、
①生活費の娯楽費(増やした)、
②生活費の税金等支出(減らした)、
③企業年金等の収入(少し増やした)、
④投資からの収入(少し減らした)、
⑤インフレ率、金利上昇(増やした)
です。
それぞれみていきます。
生活費に占める娯楽費(増加)
娯楽費は当初のシュミレーションから2度増やしています。
まず、当初の娯楽費は「現役時代と同等」としていました。
ですがFIRE後は毎日の仕事時間を自分の習い事であったり娯楽関係の活動に充てます。
それゆえ実際には少し支出が増えてしまいました。
当初の想定が甘かった(時間があることで支出が増えるとの想定見込が無かった)といえます。
更にリタイア2年目辺りからは、リタイア後の資産がさほど減らないゆえ、より積極的に支出しようと支出予算を少し高めに設定しました。
その結果、娯楽関連(特に旅行)が膨らみ、現時点、基礎生活費とゆとり費(娯楽費含む)がおよそ半々となっています。
これはリタイア生活をより充実させるための無理ない増額なので、本来の「豊かなFIRE生活」に直結する筋の悪くない変更です。
生活費に占める税金等(減少)
リタイア後は実際に必要となる税金等がはっきりします。
当初のシュミレーションでは健康保険料や国民年金保険料などを少し多めに見積もっていました。
ですが実際はそれらの支出が一定額の免除を受けて当初計画より少なくなりました。
つまり、当初は制度によって変わり得る数値なので、安全サイドに立って多めに見積もってシュミレーションをしていたわけです。
それを実際の制度適用等で確定した実績値をもって修正するアプローチをしたわけで、リスクをしっかり織り込んでおいて正解だったと思っています。
企業年金等の収入(増加)
企業年金としてある一定額を終身で受給されます。
ですがこの金額が幾らであるか、会社に対して退職申請をして初めて積算されました。
現役中にこの情報提示を会社に依頼をすると退職する意図がばれてしまうとの懸念があって、当初のシュミレーションでは少なめに想定しておきました。
退職が決まってから社内の主管部門に問い合わせをして、確定値の情報を受取りました。
それによって上方修正したものです。
これも、会社の制度適用等で確定した実績値をもって修正するアプローチをしたわけで、リスクを織り込んでおいて正解だったと思っています。
投資からの収入(減少)
当初のシュミレーションではFIRE後も積極的な投資をする計画でした。
ですがリタイア後は想定よりもリスク資産の比率を低くして、防衛的な資産運用をするように変更してしまいました。
その結果、投資からの収入(利回り)は想定数値を下回っています。
リタイア後の心境変化として「せっかくリタイアして自分時間を作ったのに、お金を増やすためにその時間を消費したり、(高い利回りに伴う)投資リスクを気にして過ごしていては本末転倒だ」と思うようになりました。
その結果、シュミレーションを下回る利回りで資産所得はやや微減となりますが、その減少よりも心の平穏(お金にとらわれない時間)の確保を優先したわけです。
リタイア前は投資に対して随分と前のめりだったゆえ想定外のことでした。
今から思うと、それでもシュミレーション数値に縛られず、投資を断捨離し、シュミレーション数値も変更をかけられたことは良かったと思います。
インフレ率、金利上昇(増加)
リタイア前にはさほど想定していなかったのがインフレ率(物価上昇による家計圧迫)と金利上昇(住宅ローンの負担増)です。
もともと加齢とともに生活支出が減るとの観点で、インフレ率はみずに±ゼロとしていました。ですが実際には物価上昇も無視できないものとなり生活費に少し係数をかけています。
金利上昇は、同時に、収入面も金利上昇の恩恵を受けるので、いまのところ、変化なしと捉えています。
ただ、金利上昇によってローン完済時点で未払い金利を一括清算することを少し見込んでいます。
以上、インフレや金利上昇という外的要因(経済トレンド)ゆえ、やや収支シュミレーションで生活費を反映させるのは、あまり良い気はしませんでしたが、見直しの段階でインフレ係数をかけて微増させました。
終わりに
以上がFIRE前の収支シュミレーションから現在に至るまで数度の見直しで実行した「5つの変更点とその理由」です。
5つのうち収支にプラス貢献となった変更点は2つで、
②生活費の税金等支出(減らした)、
③企業年金等の収入(少し増やした)、
です。
一方、収支がマイナスなる変更点は3つで、
①生活費の娯楽費(増やした)、
④投資からの収入(少し減らした)、
⑤インフレ率、金利上昇(増やした)、
です。
ただし、この娯楽費を増やす(①)も、投資からの収入が減る(④)も、基本は自分のライフスタイルの品質向上のための変更なので、収支上はマイナスですが、実益としてプラスだと捉えています。
インフレ率やら金利上昇は、外的要因によるもので、そこはネガティブに直撃します。よって、この部分は多めに見積もっておいて、結果として少なければ随時減らすアプローチのほうが、精神衛生上も良いのかもしれないと、振り返って教訓としています。
ぜひFIREシュミレーションをされる方は、こうした意見も参考にしてみてください。
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