僕の資産を2つの大別すると「金融資産」と「不動産」になります。
金融資産は現預金、債券、株、投資信託、年金保険などで、それらを円および外貨で保有しています。
不動産は、自分の居住している自宅と賃貸中の物件です。
この2つ(金融資産と不動産)はそれぞれ固有の要因(需給、為替、ほか政策の影響等)で評価額が変化するので、リタイア以降の2年半、両者の変化を追跡し分析しました。
まずは結論からみていきます。
金融資産と不動産の推移(リタイア以降)
リタイアから29カ月が経過するなかで、金融資産と不動産のそれぞれの資産総額の推移をグラフにしました。
金融資産
金融資産(青色のグラフ)はリタイア以降ほぼ「横ばい」です。
第29か月目はリタイア時の104%となっています。
この「横ばい」の構造は単純で、リタイア後の収支マイナス分(給与収入はゼロで資産所得でも毎月の生活支出を賄えない)を補うだけの資産評価額プラス(円安、株高、満期を迎えた金融商品など)があったためです。
不動産
不動産は住宅ローンの借入金で保有しているためその実質価値は「純資産=(資産評価額)-(借入金)」として数値化しています。
その結果、第29か月目はリタイア時の152%となっています。
2年半で152%という数値マジックのカラクリは後述します。
不動産投資で得ているマジック
マジックといっても単純な資本主義の原理と財務処理の結果ですし、僕に限らずサラリーマンの方が可能な方法です。
それは、
・会社員であるがゆえの信用と購入物件の資産価値で銀行からローンを借り入れて不動産を購入できる(資本主義の原理)
→極端に言えば元手がゼロでもフルローンを得られる
・銀行に毎月ローン返済する金額はそのまま不動産の資産価値になる(財務上の個人バランスシートで負債が純資産に変わる)
・不動産の評価額増加が不動産の価値になる(資本主義の原理)、
・返済途中に死亡するとローンが免責される(財務上の個人バランスシート上で借入金が無くなる)
・住宅ローン減税で源泉税が戻ってくる(資本主義の原理=日本国の政策上のもの)
などのメリットを使い切ることで有利になるからです。
つまり、銀行から低金利で借りたお金で不動産という現物を取得し、その物件の値上がり益をDay1から享受しつつ、長年にわたって住宅ローンという形で返済することで徐々に負債を純資産に変換していくだけです。
この純資産になるというのを言い換えると「住宅ローンの返済が投資信託の積立投資をしているのと同じ」という捉え方です。
不動産の純資産の算出例
例えば、僕のケースではリタイア以降の29か月でリタイア時点から152%と52%分の増加となっているのは「(資産評価額の増分)+(借入金返済分の純資産増)」があるためです。
前者の資産評価額の増分というのは立地や物件の固有価値(つまりは需給)で価格形成されます。
たまたま都心の不動産がバブル的に高くなっている(需要やインフレによる価格上昇)の側面もあります。
後者の純資産は、毎月の住宅ローンの返済でじわじわと増えていくので、賃貸をして賃料を払ってキャッシュアウト(=コスト)するのとは違い純資産にプラスされていきます。
適当な数値を使って例えると、7000万円の物件を7000万円のローンで購入(毎年300万円のローン返済)し、その物件がいま1億円として評価額がつくとします。
その場合、資産価値=(資産評価額の増分=3000万円)+(ローン返済額=700万円)として、実質で3700万円の純資産が増加しています。
つまり今売れば(税金は無いとして)1億円の物件を売って1億円を手にし、ローンの残債が6300万円(7000-700)を銀行に返すと、手元に残るのが3700万円です(例えのため諸経費等は考慮除外)。
この3700万円が純資産です。
このような考え方で「(資産評価額の増分)+(借入金返済分)」が僕のケースでは52%の増加です。
終わりに
金融資産はその半分を外貨が占め、それぞれの通貨(円、ドル、ポンド)で最善の運用(現地通貨のまま)で増やすようにしていますが、それは現物投資なのでレバレッジはきいていません。
一方で複数の不動産のうち自宅も含め「投資観点」でファミリー物件を購入していますが(自分で住んでいるので投資ではありませんがいつか資産売却するのでその意味では投資と捉えています)、それは少ない手元資金で多額の資産を購入するのでレバレッジがきいています。
不動産投資はそのレバレッジのリスクが株式投資の信用取引よりも格段にリスクが少ないと僕は捉えています。
300万円の現金を使って株式投資で10年で500万円にするのも1つの方法ですし、300万円の現金を頭金に7000万円の物件を買って10年後に手元に3700万円が残すのも1つの方法です。(僕は投資アレルギーもないので両方の手段で資産形成しています)。
なお、株式投資と不動産投資のリターンもリスクもノウハウも違うので、自分の属性、納得感、好みといった感情次第で選べば良いと思います。
なお、不動産投資はサラリーマンという属性とは相性が良く特定のテクニックは再現性があって資産形成しやすいと思います。
以上は私感ですが僕のブログをお読みの方には1つの事業機会としてお伝えし、何かの参考になれば幸いです。
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