これまでのFIRE生活を振り返ると、FIRE達成のために必要な努力とFIRE生活を豊かに過ごすために必要な努力は大きく違うと感じます。
FIRE達成には「お金を貯める」という目標に向け1点集中で長期的努力を行います。人によってはストイックなまでの努力を長期間続けます。
一方でリタイア後は新生活を楽しいものにするために幅広く物事を手掛けたり、そこから継続的に取り組むものを見つけたりといったFIRE前とは違う努力が有効だったりします。
つまり、FIRE後は、それまでのFIRE達成の努力(一点集中の長期的努力)をリセットし、短期的で一時的にも複数を対象に「体験してみる」という異質な努力が有効です。
これを努力の種類を4タイプに分類しながら綴ります。
努力の4タイプ
努力の種類は4つに分かれ、それは努力対象として2種(特定対象のみor多方面対象)と努力方法が2種(一時的or永続的)といった2x2の組み合わせです。
つまり、
①特定対象に一時的に努力はできる、
②特定対象に永続的に努力はできる、
③何に対しても一時的努力はできる、
④何に対しても永続的努力はできる、
というものです。
もちろん4つは一般的な傾向であり、またどのセグメントが良いといった比較論ではありません。
自分が得意な努力
ただ、自分が持って生まれた特性として、得意分野の努力という軸足があると思います。
ちなみに僕は明らかに「短期で集中した努力(①)」ができないタイプで、それはテスト勉強やらをテスト前に集中して詰め込もうとしたら大失敗したことで自覚しました。
なので毎日少しずつ勉強をする長期努力(②)がまだましな結果に結びつくのです。
案外、これは資産形成には向いていた種類の努力で、やはりお金を短期に増やす努力は時にリスクになると思います。
また、どちらかといえば努力であり興味関心も「熱しやすく冷めやい」というよりも「熱しやすく冷めにくい」が得意だったのか「同時並行で長く続ける努力(④)」が増えたと思います。
誰にでも努力の仕方に得手不得手があったり、興味の持ち方も違ったりするので、それをより認識するためのツールとして4象限を使いました。
FIRE達成に必要な努力
これを踏まえFIRE達成に必要な努力が何かを考えました。
FIREは「お金を増やす」という1つの目標に向けた長期的努力の賜物です。
なので一点集中を長期に続ける「特定対象に永続的に努力はできる(②)」は必須(複数の④でも良い)と思います。
以前、記事に書きましたがFIRE達成に必要なものは「長期的な努力と計画性」です。
長期的に
・適切な支出管理(浪費しない生活を長年続ける)し、
・収入増加(地道な努力で昇格、ボーナスアップ等を図る)し、
・計画的投資(長期投資で資産を増やす)を実行する、
のです。
なおFIREを志す人のなかには「ストイック」な努力を長期に続けることをしていて、それに驚嘆や共感を呼んでいます。節約努力を長期に継続する人の集中力は並はずれていると僕も尊敬します。
FIRE後の生活を豊かにするために必要な努力
一方でFIRE後の生活で必要な努力はFIRE前とは異なります。
「お金を増やす」という長期的努力から解放されたら、次は会社員という看板も捨てて新しいリタイア生活を作り直す方向転換が必要だからです。
よってまずはFIREを目指した一点集中の長期的努力(②)という類いは一旦リセットし、新たな生活基盤を作るための努力に切り替える必要があります。
それは新しい趣味やら興味あるものごとをまずは一時的にでもあれこれ試し(③)、そこから気に入ったもの(複数)を永続的に続ける努力(④)というものです。
少し自分のケースで具体的に綴ります。
何に対しても一時的努力をする(③)
リタイア後はとりあえず自分の興味や好奇心に基づいてあれこれ考えずに手を出してみました。
例えばスポーツでいけば1人や2人でもできるスカッシュや、フットサルをやっている友人から誘われて参加したりしています。
また、リタイア生活のスキルを向上させるため、料理、カメラ教室(旅行先の景色を良く取るため)、語学(旅行をより楽しむため)など幅広くやりました。
こうした「不特定多数に手を出して試してみる」というのはストイックで集中したFIRE達成の努力とは少しアプローチが違います。
リタイア生活に合ったものをだんだんと取捨選択していってます。
何に対しても永続的努力をする(④)
また、学生時代やサラリーマンの頃から長年やってきた趣味についても継続して続けています。
サーフィンは会社員後半はほとんどやる機会が無くなったので再度はじめました。
体力的にも技術的にも以前のようにはいきませんがやはり自分が好きなものはしっくりくるものです。
こうしたスポーツや趣味(僕の場合は旅行も)など今後も永続的に楽しみながらやっていこうと思っています。
なお趣味ではありませんが「健康」も永続的努力は必要です。
これは成果がじわじわ出てくるもので、短期的な努力ですぐに良いリターンは得られません。
リタイアから2年が経過した頃には会社員の頃よりも明らかに健康度は増しました。
終わりに
以上、FIRE達成に必要な努力とFIRE生活を豊かに過ごすために必要な努力は異質だということを綴りました。
FIRE達成までは「お金を増やす」を一点集中で長期的努力を積んでも、リタイア後はそれを一旦リセットし、新たな生活を立ち上げるために何に対しても試してみるといった一時的努力は惜しみなく使う方が良い結果になると思います。
もちろんFIRE後に一点集中の努力として「何もしない自由を満喫する」と1つのことをずっと今後も続けることも良いのかもしれません。
要は、自分が求めるライフスタイルに必要な努力の種別を理解しミスマッチがないことが大事なわけで、永続的努力が必要なのに一時的努力で結果を求めたりということはフラストレーションの元になります。
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