FIREの未来予想図として過去4回の連載をしました。
総括するとFIREという用語は死語になり、ライフスタイル多様化に飲み込まれてしまいます。
少し残念な気持ちはありますがFIREの宿命かと思います。
という大胆予測をしたことを今日は総括として綴ります。
定年前に辞め時が来る確率が爆上がり
そもそも高齢化の基準年齢も上がり、定年が先延ばしされます。
一方で政府は2000~3000万円の資産を自助努力で作ることに税制優遇を矢次に充ててサポートもします。
結果、さすがに今の若い人が60歳や65歳まで数十年も長期投資により資産形成に励んでいれば、基本、誰もがその自助努力で70歳定年なんて日を迎える前に辞めることが自然となります。
その意味で、皮肉にも経済的なFIREのハードルはやや緩みFIREを達成する確率が皮肉にも爆上がりするわけです。
もちろん政府としてもなるべく労働人口を多くすることで経済成長や社会保障制度の維持、また財政の健全化を図りたい狙いはあります。
労働人口を増やすため、これまでの歴史的な政府の策略も理解し注意しなければいけません。
また、定年までなるべく長く働くようなインセンティブを様々な制度で投入してくるはず(例えば仕事に従事していなくても資産課税で税金を多く払う必要が出るなど)です。
この点は必ずしも悪いものではなく、なぜなら自分にとって「どう暮らしたいか?」が定まっておらずとりあえず高齢になっても働きながら社会的接点を持ち続けたい人にとっては歓迎すべきものでもあります。
この辺りは老後争奪戦として記事にしました。
コスト効率のよい幸福な田舎生活も選択肢
また、VRや自動化など技術革新が更に進むことで、どこにいても(たとえ地方や田舎でも)不便なく生きることが容易になってきます。
仕事をするうえでもコラボレーション型の技術によって自宅にてオフィスにいるかの環境で職務をこなせるし、スポーツや音楽イベントもリモート参加で可能になり、地方や田舎生活が必ずしも娯楽に不足するということもなくなります。
なので高コストの都会に住む必要はなくなり、自然が豊富な場所に家族子供と暮らす選択肢を取ることも可能です。
そうした「VR&FIRE+地方移住」の組み合わせは未来の生活スタイルの新たなスタンダードかもしれません。
年齢問わず自分のライフスタイルを目指す
働き方も多様化し、年齢を問わずパートタイム的な仕事も見つけやすくなるマッチングサービスもさらに競争激化していきます。
自分のスキルを短時間のパートタイムで活かしながらもそこそこ良い最低賃金でお金を稼ぐこともできますし、サラリーマン副業もさらに緩くなっていくことでしょう。
そうした稼ぎ方の多様化で経済的自立のスピードは速くなりますし、趣味と実益を兼ねた稼ぎ方もYOUTUBEなどのコンテンツでロールモデルとして沢山見ることができます。
すると誰もが「なぜ働くか?」という根本の問いに自分なりの「解」を持たないといけなくなります。
定年ゴールまで長すぎる世の中で、そうした個人の満足感ある生き方を模索し、一方で稼ぎ方を模索すると、好きなことで稼げるという状態になる機会も増えます。
つまり「セミリタイア」です。
いまでもFIREを広義に解釈し「好きなことを仕事にしていれば(労働時間が多くても)FIREだ」という人がいます。
将来はますます「働くこと」と「自由に生きること」の境界線がファジーとなっていきます。
それが最初の記事で書いたことです。
終わりに
以上、未来予想図をあれこれ勝手に考えたわけですが、やはりFIREというのはライフスタイル多様化のトレンドで起こった1つの現象だとは思えます。
FIREの経済的自立と早期リタイアは、自分の状態(お金があります、仕事を辞めて時間できました)なことを示すもので、FIRE生活を「どう過ごすか」といったライフスタイルそのものはまだ魂が吹き込まれてはいません。
なので「どこで、だれと、どのように過ごすか」といったライフスタイルを多様な選択肢から自分の意思で選べば、そこではじめて魂は吹き込まれるわけです。
特別に凄い生き方をせずとも「平穏無事に暮らす」でも良いのです。
ただ、平穏無事といっても必ず「お金がないと」とか「1億円がぁ」と言う人がいますが、今の老人をみればわかるとおり僅かな年金でそこそこ幸せな生活を送ってる人も沢山います。
やはり究極的には幸せな生活は自分で感じるものですし、誰かと競争してより良い暮らしができれば幸福だなんてことでもないとは思います。
そんな「自分サイズの生き方ができれば満足」と胸を張って言えたり、誰もが認めるような閉塞感のない時代が来て欲しい(そうあって欲しい)と未来予想をして思った次第です。
↓