FIRE(経済的自立と早期退職)を達成した後の旅行は、現役時代と比べてまったく異なる楽しさがあります。
それはお金に余裕が出て旅行予算が増えたからではありません。
リタイア後は、時間や心理的な余裕、価値観の変化がもたらす自由さの中で、現役時代よりも旅行を深く味わうことができるからです。そこで今回、FIRE後の旅行が現役時代よりも楽しいと感じられる3つの理由を綴ります。
時間的余裕の違い
現役時代の旅行は限られた休暇の中で計画することがほとんどです。
そのため世間の繁忙期も高くて混む時期に「時間に追われる」という感覚で駆け足で観光地を巡るスケジュールになりがちです。
一方、FIRE後の旅行では平日の日程も含め時間に柔軟性があるので、旅費の安い平日で空いた時期に、ゆったりとしたペースで旅を楽しめます。
昨今のオーバーツィーリズムという問題にも直面せず、現地でのんびりそして割安に過ごす旅行の楽しさを満喫できます。
限られた期間に多くを詰め込むのではなく、「その土地の空気を感じながら気ままに過ごす」
やはり時間の制約がないFIRE生活では、その時間的余裕が経済的余裕や物理的に混み合わない余裕で旅行そのものを楽しめることは大きな理由です。
心理的な余裕の違い
また、現役時代は旅行中も仕事のことや帰った後のタスクが頭をよぎることが多いものでした。
「休暇中は楽しみたいが帰った後は仕事が山積みだ」というプレッシャーで旅行中のリラックス度を低下させる原因にもなりました。
また休暇の短さを考えると、「この期間内にどれだけ充実した体験ができるか」を優先してしまいがちです。
リタイア後はそうした心理的プレッシャーから完全に解放されます。
旅行中は「今この瞬間」に集中し心ゆくまで旅行の最後のひと時になってもその時間を楽しむことができるのです。
やはりプレッシャーがない中で「今」を存分に味わい、旅行全体が心に残る充実した体験になることが大きな理由です。
価値観の変化
現役時代の旅行では、僕の場合は仕事のストレスや忙しさの裏返しで時にアクティブなイベントや新しい体験など、限られた時間の中で非日常感を得るために力を入れることも多かったと思います。
これは純粋に楽しみたいというより日常のストレスからの解放を求める反動であって、どこか前のめりすぎて無理もあった気がします。
FIRE後の旅行は価値観が変わり、有名な観光地をとにかく巡ることや派手な体験をするより、時に、自然の中で静かに過ごしたり、現地の文化や歴史に触れたりなど、そうした過ごし方で豊かさを感じるようになりました。
何かを達成する旅行ではなく「そこにいること自体」を楽しむスタイルが良いと思えるのです。
その結果、以前のような観光地を表面的に巡って満足するのとは違った深い感動や内面的な充実感を得られることが楽しいと感じる理由です。
終わりに
以上、FIRE後の旅行は、時間に追われずまた心理的プレッシャーからも解放され、現役時代には得られなかった「自由さ」と「心の余裕」が贅沢な体験をもたらしていると思いますす。
もちろん現役時代の旅行も、その年齢や経験なりの「楽しさ」はあったわけで、楽しさの基準が変化したとも言えます。
今のFIRE生活として必要な楽しさを今は感じているのだと思います。
その根底にあるのは「FIREで得られた平穏な心」が土台となっている、そんな心の在り方が大きいとは思います。
あとは自分の体力の限界を感じる年齢まで飽きずに旅行を続けていけること、それも今の目標ともいえます。
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