FIREから3年近くが経つ今はすっかりリタイア生活にも慣れました。
振り返るとFIRE直後は妙な行動や感覚が「長いサラリーマン生活の後遺症」として残っていたと思います。
今回、その中でも特に印象的だったエピソードを3つ紹介します。
「遅刻したか?」との朝の焦りが消失
FIRE直後から目覚まし時計(スマホのアラーム)をかけない生活を始めました。
すると目が覚めたとき「あ?寝坊した?!」とスマホを手にして焦っることがしばしばありました。
しかも「もう8時半だ、アラームが鳴らなかった!」となるのです。
でもすぐに「そっか、アーリーリタイアをしたから会社に行かなくていいのか!」と気づきすごく安心するのです。
こうした目の覚め方は今となってはまるっきり無くなりました。
自然に目が覚める時間が自分の「1日のスタート時間」になっていき、そのスタートは「こんな自由でいいのか」で始まるのです。
リタイア直後にあった「朝の焦り」から「朝の安堵」へと変化するのは今さらながら感慨深いものです。
2. 忘れ物への敏感さが薄れた
サラリーマンの頃は忘れ物に対する敏感さが異常なほど高かったのを覚えています。
仕事後に沢山飲んで酔った状態で電車の座席に座ってもスマホやカバンを体から離さないどころか抱きかかえていました。
これはスマホ愛とかカバン愛というものではなく・・会社の個人情報や重要な資料が入っているのを失くしてしまうとインシデント級の問題だという防衛心です。
下手をすると始末書、あるいは懲戒に発展しかねないリスクへの対処です。
アーリーリタイア時からこの緊張感から解き放たれた後遺症で、リタイア後の2か月間で携帯を落としたこと1回、カバン(というかシステム手帳)を置き忘れたことが1回ありました。
当時は「自分はボケたか?」と心配になるほどでしたが今から思うとそれはサラリーマン時代の緊張感が抜けたことに起因するものだと思っています。
アーリーリタイア生活が通常運転となった今も実はスマホは無くしがちです。
でもそんな失敗も「間抜けなことした~」と自分に腹立たしい感覚はありますが「やば、インシデントだ」との焦りにはなりません。
つまり、リタイア直後の「人生に影響するインシデント」から「不便や出費増に影響するアクシデント」へとリスクが減少する変化なわけです。
FIREはこうした「リスク解放」という側面の副産物をもたらします。
3. 「花金感覚」が変わった
FIRE直後も金曜日になると会社員時代の「花金感覚」が抜けずに気持ちが高揚していました。
それは「曜日感覚」から来るものです。
アーリーリタイア後もしばらくは金曜日のドラマやテレビ番組を観ると仕事をしていないのに高揚感があったり、あるいはカレンダーをみる時もつい「曜日列」を気にして「あ、金曜日だ!」と気づいて、高揚感の発症となってしまいました。
ですがリタイアからしばらく月日が流れるとドラマや番組が変わったり、スマホも曜日列を気にしなくなり、だんだんと曜日感覚が薄れます。
そして無意識なる「花金反応」も無くなります。
かわりに今は小さな嬉しいことがあったり、気分が良いというだけで「花金もどき」な気分になり、それが週に3回ぐらいあることもあります。
なんともおめでたいカレンダーです。
終わりに
以上、FIRE直後の生活を振り返ると、サラリーマン時代の習慣や緊張感がいかに深く身に染みついていたかを改めて感じます。
そうしたサラリーマン病の後遺症とも言えるものが徐々に消えていくプロセスは、自分が新しい生活スタイルに馴染んでいく過程そのもので、その嬉しさがじわじわと増えていきます。
今は曜日に縛られず自分のペースで「1日のスタート」や「嬉しい日」を作り出せて、社会的リスクからも解放された自由度がリタイア生活の真髄だと思えるようになっています。
人間は変化を嫌う動物だと言いますが、サラリーマンからリタイア民への変化は悪いものではありません。
いまサラリーマンをされている方はそれだけ「嬉しい変化のポテンシャルを持っている」とも言えます。
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