僕はアーリーリタイア直前に40日の年休を残して退職しました。
多くの人は退職前に年休を使い切ると思います。なにしろ年休は当然の権利です。
ですが僕はそれを選ばなかったのは、無事にリタイアすることが最優先だったからです。
3月末で退職をされる方は、そろそろ今頃から年休消化期間に入るかもしれません。
そんなタイミングゆえ、ふと思い出したこの心境を綴りたいと思います。
慎重な選択をした理由
リタイアは人生における大きな節目です。
そんなリタイア生活を迎えるうえで最も大事だったのは、問題を起こさずに無事に退職し、そして退職金を受け取ることです。
アーリーリタイア生活のスタートが目の前に来るにつれ、この「無事に退職する」ということへの思いは不思議と強くなりました。
なので、いざ辞める2カ月前に残りの年休を消化しようかと考えると、ふと、「年休を取得して浮かれた気分で過ごしている間に、何かトラブルを起こしたり問題が発生すればどうなるか?」と気になってしまいました。
サラリーマンの肩身狭い行動規範
たとえば、昨今は個人情報もうるさいので、個人所有のスマホですら紛失すると会社に通知しなければいけません。
もちろん個人メールアカウントで会社のコミュニケーションはしていませんが、仕事上の関係者の連絡先などはそこに入っているからです。
なのでスマホを紛失し、何らかの個人情報の漏洩となると、もしかしたら始末書なり懲戒処分になるかもしれません。
結果、退職金の減額や、とても大きな問題である場合は支給されないリスクさえあります。
お金の問題というより、サラリーマンの最後にこうした失敗で締めくくることは何よりも避けたいと思えたのです。
こうしたインシデントについての心境を語った記事はこちらです。
年休を取らなかったことで得たもの
もちろん、年休を取らなかったことについては「もったいない」という気持ちがゼロではありませんでした。
いくらアーリーリタイア後はずっと毎日が年休状態になるとはいえ、年休40日分を使ってより早く自由を得れば、自分の時間を楽しめたはずです。
リタイア前に旅行に行ったり趣味に打ち込むなど、見切り発車をできたと思います。
ですがやはり、自分の弱点は良く知っていて、休みになって解放感に浸ると気持ち的にウキウキでやらかしてしまいがちな性格です。
ましてはリタイア前に長期休暇を取ると、
(リタイアの喜び)x(リタイア前の長期休暇の喜び)
で、危険係数は爆上がりしそうです。
それゆえしっかりリスクを回避し、心の平穏を保つことが何より重要でした。
最終出社日前の心境
こうして、退職の日までいつも通りの業務をこなし、必要な引継ぎも終えて、なんら問題なく最終出社日が近くなりました。
このカウントダウンは、嬉しい気持ちが増加していくというより、無事にフィニッシュできそうだ・・という安心感がどんどん増えていくような感じです。
だからこそ最終日を迎えた時は、良かった何も起こらずに!と、大きな安堵感を得たのだと思います。
コロナ禍での最終日だったので何かとイメージとは違う最終日の過ごし方でしたが、最大の気持ちは「ほっとした」ということです。その記事はこちらです。
終わりに
以上、リタイア日が近くなるにつれ問題なくフィニッシュするという気持ちが強くなっていたので、そもそも年休を取っていても持て余していたと思います。
そして、最終出社日に「トラブルなくリタイアできた」という安堵感は年休40日分以上の価値があったと感じていました。
リタイアは人生のゴールではなく新しいスタートラインです。
そんなスタートラインに立つとき、40日の年休を放棄して万全な状態で踏み出せたのは、僕にとっては良かったのかもしれません。
アーリーリタイアの喜びを更に押し上げる効果があったと感じます。
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