先日、僕ら50代以上の投資仲間が集まったとき、ふとした流れから「若いっていいよな」という話題になりました。
ただのノスタルジーではなく、「若さは、それ自体が強力な武器になる」 という視点です。
「でもさ、俺らが若いころって、結構バカなこともやってたよな?」
そんな話から盛り上がり、結論として出たのは 「若さゆえの勢いがあったからこそ、今がある」 ということです。
そこに共通していたのは 「運の良さ」 です。
全員が「今の自分があるのは努力だけではなく、若さゆえの無謀さが有力者の目にとまり、引き上げてもらった経験がある」と振り返った。
そして議論は、もし今20代に戻れたらどんな戦い方をするか? というテーマへ移ると、共通の意見として「有力者が目をかける若者には一定の共通点がある」 ということになりました。
今日はこんな若さという武器について綴ります。
有力者が目をかけるのは「両極端な若者」
議論の中で、僕ら全員に共通していたのは、若い頃に有力者からチャンスをもらい、そこから新たな道が開け、今につながっている という経験です。
「自分の力で切り開いた」というより、運良く出会えた恩人に引き上げてもらったり特別にサポートしてもらった というケースが多かったのです。
そこで話は進み、「なぜか応援したくなる若者」には共通点がある という結論に至りました。
それは、両極端のキャラを持っている奴が目に留まるというもので、今は年齢を重ね応援する側になっているので、そんな僕らの心情をまとめると次のようになります。
① 野心むき出しのガツガツ型
「絶対に成功したい!」、「30歳で年収1億円を目指す!」と本気で言っている若い人がいます。
こうした規格外な発想や夢に向かって行動する若い人は、同世代から冷ややかに見られたりするのかもしれませんが、自分たち世代にいは「どこか面白いし応援したくなる奴」と感じるのです。
自分たちも若い頃は「怖いもの知らずの勘違い」だったわけで、どこか自分の若い頃を見ているようで共感するのでしょう。
② ひたむきに頑張る純粋型
一方で「派手さはないが誠実で一生懸命なタイプ」も応援したいとの意見が出ました。
その事例が「若い女性営業マン」です。
男性顔負けの行動力や卓越したコミュニケーション能力があり、グイグイと懐に入ってくる営業マンです。
ただ、そうした仕事のできる女性はなんら珍しくない時代ゆえ、そうした中で目を奪われるのが「高価な時計やブランドバッグを持ち歩かないタイプ」という共通点です。
富裕層相手のビジネスで、無理に高価な時計や高級バッグを持って背伸びして営業をしていては冷ややかに思ってしまいます。
なおこれは男女差別云々ではありません。
きっと僕らが「女性の社会進出の厳しさ」を見てきたからこそ、そんな社会の障壁に「飾らずに素で立ち向かう強さ」を心から尊敬し、応援したくなるのです。
なぜ「中途半端な若者」は印象に残らないのか?
ここで議論は「でも、普通に頑張ってる若者はどうなんだ?」という話になりました。
ですが「頑張るだけなら特別でもなんでもない」といった厳しい意見が出てしまいます。
やはり、
・「安定志向で努力家だが、特に野心もない」
・「仕事はちゃんとしてるけど、特に個性がない」
・「キャラが立っていないくて、こじんまりまとまっている」
となると、さほど印象に残らないので、やはりどこか「極端に振り切れている奴」が目に留まってしまうのでしょう。
若さの武器に伴う2つのリスク
ここまでの話で「若さは武器だ」という結論にはなりましたが、もう一つの重要なポイントは「この武器は永遠ではない(賞味期限)」と「武器の扱いを誤ると失敗する(勘違い)」ということです。
若さという武器の賞味期限
若さゆえの無謀さに価値を感じるのは、年齢的には20代後半までで、もはや30代中~後半になるとその武器はかえって足手まといになるという話になりました。
つまり、30代半ば以降に、
・「俺、金持ちになりたいっす!」 とギラギラして何も行動しない人
・「ひたむきに頑張ります!」と言っているだけで何も行動しない人、
は若さを武器にできる賞味期限切れと感じる点です。
若さの武器を勘違い
もう1つが、若さという武器を勘違いして使うことです。
これは僕が出した事例ですが、新入社員の頃、同期社員が会社のトップ層に可愛がられたのは良かったのですが、組織のなかで仕事をするときに、何かあるごとにその「トップ層とのつながり」をちらすかすのです。
その結果、組織内の部長連中の顰蹙を買い、せっかく舞い込んだ仕事のチャンスに応援がつかず、本人は空回りして大失敗しました。
やはり、若さという武器には賞味期限もあれば、武器を使う謙虚な心もないと、傲慢な私利私欲だけでは実を結ばないとの結論です。
終わりに
以上、僕ら50代の投資仲間たちの結論はこうです。
・「若さ」という資産は、人生で一度しか使えない。
・だからこそ、無駄にせず、全力で使い切るべき。
・「ギラギラした野心」か「純粋なひたむきさ」か、どちらかで振り切れ。
なお、この話は「上から目線で若者を批判する議論」ではありません。
僕らの誰もが「もう若い時には戻れない」とわかっていますし、だからこそ「若さという素晴らしい資産価値を大事にしてほしい」 という願いでもあります。
20代はキャラを演じてでも武器を使ってチャンスを切り開け!という応援として受け取っていただけると幸いです。
「若さは武器だ!」
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