僕のFIREは、フルタイムの仕事を辞めてセミリタイアを挟まずに完全リタイアへ直行しました。
ふと「もしセミリタイアを経ていたらどんな違いがあったか?」と考えます。
セミリタイアは、フルタイムの仕事を徐々に緩めながらリタイア後の生活にスムースに移行できるメリットがある一方で、「完全リタイアの精神的な解放感が得られない」などのデメリットもあります。
今回は、フルタイム→セミリタイア→完全リタイアのメリット・デメリット を整理してみます。
セミリタイア経由で完全リタイアするメリット
① 収入を維持しながらリタイア生活に慣れられる
セミリタイアを挟むことで、より早くFIREでき、収入と支出をコントロールしながら完全リタイアに向かうことができます。
いきなり完全リタイアをし、給与がゼロになったり、資産を取り崩す生活になると、その変化はとても大きいものです。
それゆえ、そうした状態に「徐々に慣れる」という点で大きなメリットがあります。
② 社会とのつながりを維持できる
完全リタイアすると、仕事を通じた人間関係が一気になくなり、孤独を感じることもあります。
セミリタイアであれば、少し働きながら適度に社会と関わりを持ち続けることができるので、こうした孤独やアイデンティティロスということへの自分の反応や耐性を確認できます。
③ 生活リズムの変化に順応しやすい
フルタイムから一気に完全リタイアをすると、自由な時間を持て余してしまう人もいます。
セミリタイアを経れば、「仕事がある生活」と「仕事がない生活」のバランスを調整しながら、自由な時間を活用し、新しいライフスタイルに馴染んでいくことができます。
以上がセミリタイアを経由してから完全リタイアに至るFIREのメリットと思います。
セミリタイア経由で完全リタイアするデメリット
では、セミリタイアを経由で完全リタイアをする場合のデメリットを考えてみます。
実際に僕(フルタイム→完全リタイアに直行)の体験からリストアップします。
① 精神的な解放感が得られにくい
やはり大きなデメリットは解放感です。
セミリタイアでは、「まだ働いている」という意識が残るため、完全リタイアほどの解放感は得られません。
解放感とは、「やり終えた」といった達成感に似たものです。
セミリタイア経由では、「こうした解放感や達成感を強く感じ、サラリーマン時代の考え方や行動習慣と決別する」という観点で、曖昧になるデメリットがあります。
② オンとオフの切り替えが難しい=自由を感じるか?
また、セミリタイア生活では仕事をする時としない時があるので、「オンとオフの切り替え」が上手にできないと自由を感じられない点もデメリットです。
この「切替力」はサラリーマン時代でもその有無を確認できます。
僕の場合、サラリーマンの頃のオン・オフのスイッチは、
・金曜日の夜~土曜日の夜まで=完全オフ
・日曜日の朝=ややオフ(「今日で休みは終わりか」と考えるから)
・日曜日の午後5時=月曜日からの仕事が気になりだす=少しオン
といった具合で、切替力は上手くはなく、日曜日の就寝時間までずっと「オフ」にすることはできませんでした。
僕のようなタイプはセミリタイア経由にはやや不向きなのかもしれません。
③ 仕事にも身が入りにくい
セミリタイアは「もう働かなくても良いけど、少しは稼ぎたい」という状態になります。
こうした仕事の状態にいたら、僕の場合、仕事のモチベーションが上がらず中途半端な気持ちで取り組んでしまう気がします。
すると、失敗をしてもうまくリカバリーができなかったり、スキルの成長や責任感も薄れ、「やりがいが感じられない」、「仕事が単なる時間つぶしになる」に陥いる気がします。
仕事の好き嫌いというより、周囲に対する気おくれや、自分にとっての仕事の意味という面で、「中途半端だ」という感覚になってしまうと思います。
終わりに
以上、セミリタイアを経るか、完全リタイアに直行するか、それぞれにメリット・デメリットがあります。
セミリタイアは、収入の安心感(早くFIREできる)や社会とのつながりを保ちながら生活リズムを調整できる利点があります。
ですが自由を得たつもりでも「まだ仕事をしている」という意識が残り、僕のようなタイプには中途半端と感じてしまうかもしれません。
また、完全リタイアならではの解放感を味わえない(「働く→リタイア」という人生転換を明確に区切れない)のも大きな課題です。
僕はフルタイムから完全リタイアに直行したわけですが、「自分に合ったものを選択する」ということが何より重要と思います。
この記事で、改めてこうしたメリット・デメリットを考えるきっかけになれば幸いです。
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