FIREを達成する前の認識は「FIREをしたら何か目標を持たないと生活に張りがなくなる」と考えていました。
でもこの認識はFIRE生活が1年も経つと変化し、そして3年経過した今は「あえて目標を持たない生き方のが良い」と確信に変わっています。
サラリーマン時代は評価と目標が一体になっているので、こうした目標=必須ということを疑いもしませんでしたが、FIRE後は目標を手放したことで日々の居心地の良さや視野の広がりを実感できます。
今日はこの「あえて目標を持たない日々」について綴ります。
目標を持たないという意味
目標を持たないというのは「ガチガチの目標設定はしない」ということです。
なので、目標とまでは言わずとも方向性を持ったり、そのなかで自由裁量を確保するといったバランスは取っています。
例えば、
年単位のテーマはある:今年は自由投資予算を使ってこれまでにない新しいことをやる
四半期の方向性はある:1~3月はDIYで空き家のリノベ完了等
もちろん、個別の予定はずっと先まで入れたりはしていますし、無計画でその日暮らしをしているわけではありません。
例えば旅行だと5月出発分まで確保していたりします。
このように「ガチガチに目標を設定しないが、かといって無計画でもない」というバランスを意識して動いています。
ガチガチの目標を持つデメリット
もし、ガチガチの目標を設定すると、これは個人の性格にも関係するかもしれませんが、
・目標を決めるとそれが「義務」になり自由なはずのFIRE生活が制約に縛られる
・するとせっかくのFIREの自由が失われサラリーマン時代と変わらない生活になる
・目標達成の最短ルートを考えたりとゴールばかり気にする(そのプロセスの中で「寄り道」や「偶然の出会い」を楽しむ余裕がなくなる)
という状況に陥ります。
例えば、2023年は四国霊場88箇所巡り(お遍路)を制覇したい完了目標があり、ある回の四国旅行で4日間で残り32箇所を全て終えようとした時のエピソードです。
目標数をこなすことを優先し、せっかく気に入ったお寺や自然の景観が素晴らしい場所などがあったものの、そうした旅の気づきやプロセスを楽しめずに終えてしまいました。
こうした「目標達成してやる」なんてサラリーマンの感覚は捨て去らないといけません。
目標を持たないことのメリット
FIRE生活も2年目から目標を持たない日々を送り始めましたが、決して「何をすればいいのかわからなくなる」なんてことには陥りません。
むしろその逆で、目標を持たないことで、「新しい発見」や「興味が広がる」機会が増えました。
視野が広がる
目標があると「この道を進む」と決めてしまい、他の選択肢を見なくなることが多くなりました。一方で目標を持たないと「とりあえず試してみるか」という軽い気持ちで新しいことに手を出せます。偶然の出会いを楽しめる
「今年は〇〇を極める!」と決めると、その道だけを追求しがちですが、目標を持たないと「偶然のきっかけ」で思わぬ方向に進むことができる。ストレスがない
「何かを達成しなければならない」というプレッシャーがなく、ただその時の気分に従って行動できるので、結果的に、自然体で楽しめる時間が増える。このように、目標がないことで、「やるべきこと」に縛られず「やりたいこと」が自然と見つかることにつながり、今を大切にすることにつながります。
これを記事にしたのはこちらです。2024年は「大きな方向性を設定しながらも、その達成を急がず、日々の瞬間を大切にする生き方・・」をしたので、良くも悪くも、2024年末の年間振り返りでこんなことが起きました。
FIRE後の満足度を上げるために必要なこと
こうした目標を持つ生活から、持たない生活に変わることで、「FIRE生活の満足度を決めるのは”目標を達成すること”ではなく”どう過ごすかを大事にすること” だ」と感じました。
そのために次の3つを意識するのが良いと思っています。
① 「目標がないとダメ」という思考を疑う
→ 目標がなくても、充実した日々は送れると気づくことが大事
②「その時の気分で動く自由」を大切にする
→ 計画を立てず、興味のあることに気ままに手を出してみる
③ 「何もしない時間も楽しめるか?」を試してみる
→ 何かをしていなくても満足できる感覚を養う
終わりに
FIRE前は「何もしない=時間を無駄にしている」という感覚がありましたが、FIRE後の生活ではむしろ「何もしなくても幸せ」と感じられることが重要だと気づきました。
FIREは「何かを達成する人生」ではなくて「どう生きるかを自分で決められる人生」という自己決定権が何より自由の源泉だからです。
目標を持つことで自由を狭めるならFIREの生き方に適していないと思います。
FIREをする時に「目標を持ち、何かを成し遂げなければならない」というサラリーマン的な思い込みは断ち切ることが何より大事です。
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