完全FIRE生活を送る今があるのは、遡ると30代で経験した「家庭を持つ」ことに突き当たると思います。
20代の頃は、社会人としての実績も経験もない中で、とりあえず頑張って働けば給与があがり、どこか「稼ぐこと=自己の価値証明」 という承認欲求を満たす日々でした。
そうしたお金の意味(価値)が一転したのが子供を持ってからです。
非力な幼児を目の前にすると、もはやお金は自分のためではなく、「家族を守るための手段」として必要となったのです。
このケースに限らず、恐らく誰もが「やりたい仕事のため」や「働かない生活のため」などの目的で、お金が人生で必要不可欠となる点で共通しているのかもしれません。
今回は、このお金の意味の変化と、それがFIREにつながる理由を綴ります。
30~40代で求められるお金の向き合い方
お金の価値観が変わると、当然ながらお金の使い方や計画の立て方も変わります。
この時期に僕が考えたのは、「今の生活を守りながら、将来の選択肢を広げること」 でした。
仕事をしながら、子育てをしながら、次の3つに取り組みだしました。
① 家庭を守るライフプランと資産計画
夫婦だけの生活とは違い、子供が生まれると、将来の人生設計をしっかり考えないと大変だ という気になりました。教育費・住宅ローン・老後資金など、長期的な支出の見通しを立て、家計のバランスを取りながら、大まかですがどのくらいの資産が必要かを明確にしました。
② 収入源の多様化
お金を得る手段が給与だけでは、会社への依存が大きすぎると不安に感じるようになりました。
そこで、会社を辞めても稼げるスキルを身につけたり、副業(起業)をしたりと、収入源を多様化する意識を持ちました。
また、資産を増やすために、株式投資だけでなく不動産投資も視野に入れて動き出しました。
③ 仕事・家庭・自分の時間バランス
支えるもの・やるべきことが増えるなかで、限られた時間をどう優先的に振り分けるか? を考えました。
やはり家族・仕事を最優先し、自分の趣味ややりたいことは制限するようになりました。
しかし、そのおかげで、「リタイア後にやることリスト」 を作るようになり、仕事を辞めたあとにやりたいことが30代後半から40代で蓄積され、FIREへの意欲につながりました。
20代からのお金の意味の変遷
こうして、以下のようにお金の意味(価値)が変遷したわけです。20代:「お金=成功の証(承認欲求)」
30代:「お金=家庭の安定」
40代:「お金=将来の自由を作る手段」
つまり、30~40代は、家族を守りながら10~20年後の自由を作る準備時期というものでした。
30~40代でやったこと、やるべきだったこと
この期間を振り返ると、
やったこと(=できたこと)
・ 長期的な資産計画を立てた・ 会社に依存しないためのスキルや経験を意識して獲得した
・ 仕事の効率化を考えワークライフバランスを意識し始めた
・ 貯蓄と投資を組み合わせて資産形成を本格化させた
もっとやっておくべきだったこと(=やったが不十分だったこと)
・ FIREのシミュレーションを40代前半に具体化すべきだった
・ 資産形成の戦略を30代のうちにより緻密に立てるべきだった
やらなかったが、やればよかったこと
・ もっと早い段階で「時間の価値」に気づき、時間の使い方を見直すべきだった
・ FIREを前提とした資産管理や生活設計をもっと具体的に考えておくべきだった
終わりに
以上、30~40代は「今の生活を維持しながら、将来の自由を手に入れる準備をする時期」 だったと、今振り返るとそのアウトラインがみえてきます。
ただこれは、振り返ってわかるもので、その中にいると外観がぼんやりとしかみえません。
今となっては当たり前ですが、30代からはお金の価値を自分なりに理解し、例えば、
・ 家庭を持つなら、お金が「家族の安定」を守ること
・ キャリアを変えたり事業をするにも、お金が「リスクを取る余裕」を作ること
・ 最終的にお金が「働かない自由=やりたいことを選択できる自由」を生むこと
を実感したり、行動につなげていれば、また違った50代が広がったとは思います。
今FIREを目指している人は、こうした点にアンテナが高いので、とても有利だと思います。
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