FIREが広まる中で、「セミリタイア」という言葉もよく使われています。
ですが、実際にセミリタイアと名乗る人は少なく、パートやフリーランス、個人事業主として働いている人の方が多い というのが僕が感じる世の中の現実です。
では、「セミリタイア」とはいったい何なのか?
具体的にどのような働き方を指すのかなど、パートやフリーランスとの差異も考えながら綴ってみました。
セミリタイアと見受けられる働き方の具体例
「セミリタイア」と分類できそうな働き方をしている人がいますが、実はそうした誰もが自分を「セミリタイア」だとは思っておらず「パートです」とか「フリーランスです」と名乗ることも多いのです。
その具体的パターンを以下に分類してみます。
① 資産は十分あるが、趣味の延長で少し働く人
好きなカフェで週2回だけバリスタをしたり、得意な料理や裁縫などを教えていたり、ヨガのインストラクターをしたり、ガーデニングが好きで植栽管理のアルバイトをするなどです。② FIREしたものの、社会とのつながりのために働く人
リタイア後に語学を使ってツアーガイドをアルバイト的にしていたり、塾講師や翻訳などを自分のペースでしている(フルタイムではない)。③ フルリタイアするつもりだったが、資産減少が不安で少しだけ働く人
ある程度の資産があり、配当金等の投資収益があって暮らしているが、その変動が怖く、週2日のパートを始める人。④ FIREしたが、完全に仕事をやめるのは退屈で軽く働く人
WEBライターやデザイン業などで月数万円程度の収入を得ながら報酬と執筆の楽しさを得ている人。⑤ 経済的にFIRE状態にあるが、元の業界で働き方を緩める人
会社員時代のスキルを活かし、働いていた会社や業界でスポット案件だけを受けるなどで働く人。以上のケースのどれもが「経済的に働かなくてもいいが、何かしらの理由で少し働く」というもので、それを本人が「セミリタイアしている」と思うのか、「経済的余裕がありながらもパートやフリーランスをしている」と思うのか、それは自己判断なわけです。
セミリタイアとパート・フリーランスの違い
このケースをもとに改めて「セミリタイア」と「パート・フリーランス」の違いを並べてみました。
本質的には以下のような違いがあると思います。
つまり、セミリタイアは「経済的自由を持ったうえで、自分のペースで働く状態」 であり、単なるパートやフリーランスとは心理的な位置づけが異なります。
セミリタイアと名乗るメリットとデメリット
そうなると、セミリタイアとして名乗るか名乗らないかは個人の判断であり、どちらが良いのかは、セミリタイアと名乗るメリットとデメリットを考慮する必要があります。
セミリタイアと名乗るメリット
① FIREに失敗したと思われにくい:「FIREしたのに働いている」と言うと「FIRE失敗?」と思われるが、「セミリタイア」と言えば納得されやすい② ライフスタイルを整理しやすい:「生活費のためではなく、自由に働いている」と整理できる:
③同じ価値観の人とつながりやすい:FIRE民や経済的自由を持つ人と情報交換がしやすくなる
セミリタイアと名乗るデメリット
① 「FIREではない」と思われる可能性:「FIREは完全リタイア」と考える人にとって、「働いている時点でFIREじゃない」と見られることもある
② 働き方のグラデーションが多すぎて、定義が曖昧: 単なるフリーランスやパートと何が違うのか説明しにくい
③ 社会的にはあまり認知されていない:「セミリタイアです」と言っても、多くの人は「結局働いてるんでしょ?」と感じる
終わりに
以上の点からセミリタイアとは、・経済的自由を持ちながら、少しだけ働く状態
・パートやフリーランスとの違いは、収入の必要性や働く目的にある
・「セミリタイア」と名乗ることで、自分のライフスタイルを整理しやすくなる
ということになります。
結局のところ、「セミリタイア」と名乗るか否かは個人の認識によるもので、それが「完全FIREでもなく、普通の労働者でもない自由度の高い生き方(働き方)」を表現したい、という自分の生き方の整理としては意味があるのではないかと思います。
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