FIRE(経済的自立と早期リタイア)を達成した後、どこで暮らすかは大きなテーマの一つです。
東京でのリタイア生活では、やはり都市ゆえの過密さが原因となるデメリットに気を付けなければいけません。
僕の経験からそれは、①生活コストが高い、②公共交通の利便性と不便さが共存、③本物の壮大な自然がない、④詐欺や対人トラブルのリスク、になります。
ただ、これらは対処方法もあるので、必ずしもデメリットでもありません。
今回はこの4点を綴ります。
なお、東京リタイア生活のメリットとして挙げた4点(① FIRE仲間が見つかりやすい、② 趣味や学びの選択肢が豊富、③ 過ごし方の選択肢が豊富、④ 地方とのバランスを取りながら暮らすことができる)の記事はこちらです。
1. 生活コストが高い(住居・物価)
東京の物価は高いとの認識は世間で当たり前です。
まずは「家賃」で、都心は1LDKでも10万円以上ですし、郊外でも5~7万円は普通にします。
また、食材も高く、例えば先日もカレーを作ろうと人参を買うと1個80円、じゃがいもが1個60円。レタスでも添えようとすると300円とか当たり前です。レストランのランチだって1,500円とか普通にみかけます。
それは、東京ならではの人件費、地代、輸送費など割高なコストが上乗せされた価格形成ゆえ仕方ありません。
と、なるところですが、実は時間も行動も自己判断でどうにでもなるリタイア民には少し抜け道があります。
・そもそも、地方生活で必須な車は都心で不要であり、高額な車関連のコストがかからない
・居住費も、郊外の主要ターミナル駅から数駅離れたマイナー駅なら安い物件もある
・食材も夜遅くにはスーパーで見切り品が半額から3割引きなど当たり前に並んでいる
・ランチも早割(11時半まで入店とか)遅割(13時半以降入店とか)で食べられる
・夕方7時とかまでハッピーアワーで激安で飲めたりもする
と、時間に融通がきくリタイア民には抜け道があるのです。
2. 公共交通の利便性と不便さが共存
東京の公共交通機関は運行本数、カバレッジ、運行時間(早朝から深夜)などでメリットではありますが、その過密さや規模ゆえのデメリットもあります
それは「プラットフォームまでアクセスが大変」とか「乗り換えが大変」というものです。
例えば、東京都内は新しい地下鉄を作るにはより地下深く掘り下げないといけません。それゆえ大江戸線(2000年12月全線開通)の駅のプラットフォームは地下の深すぎたところにあり改札から5分以上かかることもあります。
また「乗り換え」として指定されている駅と駅も遠くて大変です。
有楽町線の永田町駅から丸の内線の赤坂見附駅に移動するのも、長い階段を下りて、半蔵門線のプラットフォームを横断し、また上がったり、下がったり、通路を歩き、徒歩10分はかかります。また品川駅の高輪口から港南口へ移動(つまり駅を横切る)は、以前は、いちいち入場券を買って横切るか、もしくは相当遠回りが必要でとても不便でした。
こうしたことも、結局は慣れでもありますし、時間に余裕のあるリタイア民なら歩くのはかえって健康に良いと割り切って歓迎すればデメリットでもありません。3. 本物の壮大な自然が無い
都内には代々木公園や新宿御苑など大きな公園や庭園などもありますが、北海道や沖縄でみる広大で本格的な自然とは異なります。海に行って夕陽を眺めても、たしかに江の島や鎌倉からの夕陽は素晴らしくて自然を感じることは感じますが、ふと横を見ればリゾート風なカフェやレストランも立ち並んでいます。
やはり、見渡す限り大地だったり海だったりの景色をみたいなと思ってしまいます。
そうした湘南エリアや山(高尾山など)へも都心から1時間ちょっとで行けるので、手軽に楽しむるのはメリットですが、自然のなかにいる感覚をもって過ごすFIRE生活はできません。
4.詐欺や対人トラブルのリスク
東京でのリタイア生活のメリットとして、コミュニティーや趣味などの習いごとの場が多い点を挙げました。ですが一方で、やはり多様な人々が集まる東京には、良からぬ人も存在します。
実際、街中を少し歩けば不審なキャッチセールスや怪しい呼び込みなども目にしますし、当然、そうしたコミュニティでも情報商材や悪質な勧誘などのリスクもあります。
詐欺や対人トラブルは東京に限った話ではありませんが、東京生活ではこうした「やから」も沢山いますし、知らない人が歩いているだけで目立つような田舎的な「世間の目で監視する」がないので、リスクは自分で対処するしかありません。
しっかり見る目を養っておくことも、詐欺の手法も知るなどです。
こうした防衛力があれば、こうした詐欺に巻き込まれることもないので、デメリットにはなりません。
終わりに
以上、僕の東京リタイア生活の経験からデメリットを4点あげましたが、どれもFIREゆえのデメリットへの対応策もあります。
①生活コストが高い←居住地を工夫したり、食材など見切り品を買うなどでコスト削減可
②公共交通の利便性と不便さが共存←不便であるが慣れればOK、歩くことは運動にもなる
③本物の壮大な自然がない←とはいえ都心から1時間でそこそこ自然があるので良しとする
④詐欺や対人トラブルのリスク←それなりに見る目を持っていれば大丈夫
になります。
以上の通り、デメリットと思われることもそれぞれ対応策があるので、個人的には、東京でFIRE生活(セミリタイア含む)をするのは十分に「アリ」だと思っています。
フルタイムで働く街としては通勤も生活コストもデメリットは大きくなりますが、セミリタイア程度に時間の余裕があるなら、この東京生活は、短期的な労働を高単価でやりながら上手に住むことができると思うからです。
セミリタイア=地方、という定番の流れとは違う主張ですが、そんな視点や思考もあるということをシェアしたいと思います。
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