FIRE民の矛盾:「生きがいのため働く」の本音はどこか?

2025-03-19

経済的自由・FIRE

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FIREを達成した後も、「生きがいのために働く」という人が多くいらっしゃいます。

確かに、仕事を通じて充実感や社会との接点を得られるのは事実です。

ですが「本当に”生きがい”だけが理由か?」といつも思うのです。

もし「生きがい」が主目的なら、純粋なボランティア活動でも、本当にやりたい仕事をして報酬を全額寄付する選択もあるわけです。

ですがそういったFIRE民は(僕を含め)ほとんど実在せず、むしろ多くは「少しでも報酬を得る仕事」を選んでいます。

今日はそんなFIRE民の矛盾として、生きがいのため働くという本音を考えてみました。

「生きがいのため」と言いつつ報酬を求める矛盾

FIRE後に「生きがいのため」と働く理由として3つ挙げてみました。

それは、①社会との接点を持ちたい、②お金の不安を少しでも無くしたい、③報酬によって自分の価値を感じたい、というもので、それぞれ本音を探りたいと思います。

①社会との接点を持ちたい

FIRE後は会社というコミュニティを離れ人と接する機会が減ります。

すると、社会とのつながりが希薄になって孤独を感じることがあり、「誰かと関わるために働く」というのは自然です。

ですが本当に「つながり」が目的なら、世の中で必要とされるボランティア活動に勤しむ方が意義もあるわけで、あえて報酬のある仕事を選ぶ必要性があるのかなと思えます。

お金の不安を少しでも無くしたい

FIRE後に資産を取り崩す生活では「安定収入のない不安」や「貯金が減っていく感覚」で精神的負担は大きくなります。

株価の暴落、インフレの進行、増税などで、「お金が足りなくなるのでは?」という不安がよぎりがちです。

そのため「FIRE資産だけで生活できる」と理論上は分かっていても、実際には「少しでも稼いで資産を減らさない方が安心」と考えて報酬労働を選びがちです。

③報酬によって自分の価値を感じたい

人間は、何かしらの役割を持ったり、それを通じて「自分が必要とされている」と感じたい生き物です。特に、長年働いてきた人ほど急に「何もしない生活」になると、虚無感を抱くことがあります。

それゆえFIRE後に「自分の価値」を感じて生き生きと過ごすため少しだけ仕事をする人もいます。

ですが社会に役立って自分の価値を感じたいのなら、無報酬でボランティア活動をするほうが理にかないます。

生きがいだけなら、なぜボランティアではないのか?

以上の通り、FIRE後の労働は「生きがいのため」となると、

・本当に生きがいのためなら、報酬ゼロのボランティアでもいいのでは?

・好きな仕事なら、その報酬を全額寄付する選択肢もあるのでは?

と思ってしまいます。

やはり 「お金があった方がいい」、お金を減らさないほうが精神安定を得られる」という本音があると思います。

街角にいる「〇〇の寄付をお願いします」と熱心に訴える人も熱心に訴える一方でお金を貰って働いています。

本気で寄付を願うのなら自分が稼いだお金を寄付すれこともできるわけでボランティアと報酬活動は混在します。

報酬を得ることは悪い事ではない

なお、僕は、お金を稼ぐことを否定もしなければ報酬を得るのが悪いと思っていません。

むしろ「FIREしたのに働くのは格好悪い」とか「FIRE生活をしていることをアピールするために働く理由を美化(例えば、”生きがい”)したい」というのが本音にあるなら、その本音に目を向けると良いと思っています。

例えば、好きな事や趣味の関連で、草いじりが好きだから庭仕事のアルバイトをする人もいますが、好きなことをしながら、報酬も貰えて、なおかつ人に喜ばれるなんて素晴らしいことです。

こういったことを堂々と主張する方が良いと思うのです。

決して労働は「我慢と苦しさを対価にお金を得る」だけではないですし、お金が必要ということもなんら悪いことでもないからです。

終わりに

以上の通り、「生きがいと報酬を兼ねて労働すること」も「お金の安心感を得るための労働すること」もなんら後ろめたいものではありません。

それよりも、「生きがいのために働く」という言葉で本音を隠してしまい、しっかりと「お金があった方が安心」とか、その「安心感」はどこまで必要かとか、そんな問題に正面から向き合う方が重要だと思います。


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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