なぜ、FIRE後は欲が減るのか?

2025-04-05

経済的自由・FIRE

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FIRE(経済的自立&早期リタイア)を達成したあとに訪れたものは「解放感に満ちた浪費生活」ではなく「静かなる欲の消失」でした。

欲の消失とは、高価な物を欲することも、自由を満喫しようと散財することも無い状態です。

FIRE後は自由な時間を持て余し、「浪費に走ったらどうしよう」と懸念さえしていたので、これはやや予想外です。

今日は、このFIRE後の感覚に至った背景と、ある印象的なエピソードを綴ります。

“欲”が生まれる場所 -環境-

サラリーマンとして働いていた頃は、仕事のストレスや周囲との比較(競争)で、プレッシャーが常にありました。

「もっとやらねば」、「まだ足りない」といった不足感があるからこそ、その不足を満たしたりする行動(=向上心)が生まれるので、「不足=良いプレッシャー」とさえ思っていました。

そんな不足を克服し、満足した仕事ができると、「ご褒美」と称して温泉に旅行したり、ブランド品を買ったりということをします。

つまり、不足を克服した報酬に「消費(浪費)」がセットになっていたのです。

僕の場合、現役時代から資産形成をしていて、節約の大事さを理解していたのでその消費の大きさはたかが知れていますが、程度の差はあれ、現役時代はこうした傾向にありました。

経済的自立とともに変化した価値観

こうした「消費」が減ったのは40代後半からです。

その理由の1つは経済的自立を達成したからです。

経済的自立によってお金の不安が減ったことで、消費意欲が減りました。

これは、欲があっても「いつでも買える」となるので、焦る気持ちもわかずブレーキがかかる「減速」といった感じです。

経済的自立の後も6~7年ほど働いていたので、この労働期間は、「消費意欲はあったが、自然と抑制されていた」という減速期間です。

ですが、50代半ばで完全リタイアをすると、完全にストレスも競争もない平穏な状態になりました。

そんな生活を続けていると、どこか心が静かに満たされている感覚が生まれて、消費欲そのものが完全に消失しました。

これは「減速」というより「消失」なのです。

お遍路で知った“本当の豊かさ”

そんな欲の消失を感じながら完全リタイア生活を送っていたある時、僧侶の方と話す機会がありました。

その時に「欲が消えるのは僕にだけ起こるのではなく世間一般に生じる変化かも」と思いました。

その機会というのは、四国にお遍路に行った旅先でのことです。

亡き父が生前に進めていた四国八十八箇所巡りの納経帳が未完成だったのを見つけ、「僕が引き継ごう」と軽い気持ちで始めたからです。

とある山沿いの小さなお寺を訪れたとき、整然とした境内に心を打たれ、砂利を丁寧に整えていた僧侶に「整然として素晴らしいですね」と声をかけました。

お遍路を始めた経緯や早期リタイアして巡礼していることを話すと僧侶はこう言いました。

「なるほど。仏教は欲から離れるために“出家”があります。欲から離れると自分の内と向き合い、“何も持たないことの豊かさ”を感じるものです。リタイア生活も似ているでのしょう。」

つまり、仏教での出家も、競争社会からのFIREも似たようなものだというのです。

欲(仕事の場合は承認欲求や消費欲等)から距離を置いたり、お金の不安やストレスのない状態で、心の平穏が得られ、欲が消失すると思ったのです。

 「足るを知る」は生活の実感

仏教には「足るを知る者は富む」という教えがあります。

FIRE以前は、これはどこか理想論で現実感のないものでしたが、FIRE生活を送り出すとじわじわとこの感覚を身近に感じます。

無理に我慢をするわけでもなく、「節約しないとダメ」といった理性で消費をしないわけでもありません。

ごく自然に「これで十分」、「満たされている」と心の奥から湧き上がる感覚が消費欲そのものを消し去った感覚です。

終わりに

FIRE前は

・「理想に対して今は”不足”している→不足を克服→仕事に満足→報酬(消費)」、

といった不足が原点に欲が生まれる因果関係でした。

なので、現役時代、FIREするだけの資産ができる前の想像は、

・「現役の今は”時間もお金も不足”→(もしFIREしたら)時間とお金に満たされる→あれもこれも欲しくなるに違いない」、

といった想像が浮かびましたが、でもこれは間違いでした。

実際、FIRE後は、

・「FIRE後は”時間もお金もより豊富→お金の不安・時間拘束の不満はない状態→日々満たされている→心が豊かに感じる→欲が生まれない」

という因果関係です。

現役時代のストレスや競争社会で感じる「〇〇が足りない」とか「〇〇すべき」いった不足感や義務感は向上心を生むが、同時に「消費欲求」という副作用も生じます。

FIRE生活では、そんな欲やら心の思い込みが自然と手放され、消費欲求も消失するので、ある種、仏教の“出家”みたいな感覚に近いのかもしれません。


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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